仕組みづくりでチームを強くするバックエンドエンジニア
AVITAには、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まり、前例のない挑戦を続けています。その挑戦の裏側を届けるインタビュー企画の第3弾は、アメリカ育ちのバックエンドエンジニア・坂ノ上 礼。
社内SE時代に感じた“物足りなさ”をきっかけに、AVITAでアバター×AIの開発に挑む彼に、入社の経緯や今のやりがい、これからの展望を聞きました。
1. エンジニアを志した原点|ロボット部から始まった挑戦
生まれも育ちもアメリカ。高校も大学も現地でした。生活の中心は英語でしたが、両親が日本人なので、週末は日本語学校にも通っていました。
エンジニアを目指したきっかけは、高校時代にロボット部でプログラムを書いたこと。
思い通りに動かなくて悔しいことも多かったですが、それ以上に「動いた!」瞬間の達成感が忘れられなくて。そこからプログラミングをもっと学びたいと思い、大学ではコンピュータサイエンスを専攻しました。
大学では、独学では学べなかった理論や設計を体系的に学びました。一方で、グループ課題を通して「コードはチームの共通言語だ」ということにも気づきました。1つのシステムを作るには、自分の書いたコードを誰が読んでも理解できるよう工夫しなければ前に進まない。その感覚は、今の仕事でも大きな支えになっています。
2. AVITAとの出会い|ワクワクが勝った転職理由
卒業後はアメリカの医療保険会社で社内SEをしていました。社員向けシステムの開発が中心で、利用者からの反応も少なく、バックエンドをひとりで任されることも多かったです。技術的に相談できる先輩もおらず、行き詰まっても自分で解決するしかない。スキルは身についているはずなのに成長の実感がなく、不安だけが募っていきました。
2年ほど働いた頃、「このままじゃまずい」と思いました。チームでの開発経験も技術的なフィードバックもないままキャリアを積むのは危ういし、バイリンガルという自分の強みもアメリカでは活かしにくい。日本で働けば、英語と日本語の両方を武器にして市場価値を高められる。そう考えて、日本での転職を決めました。
AVITAを知ったのは、知人― 現VPoEの大高からの紹介でした。
実は他社からも内定をもらっていて、条件面はそちらの方が良かったんです。それでもAVITAを選んだのは、「プロダクトの面白さ」と「人の魅力」です。最初は「面白そうなことをやっている会社だな」程度の印象でしたが、話を聞くうちに「アバターを活用すれば、距離や環境にとらわれない新しい働き方をつくることができる」と直感してワクワクしました。
特に印象的だったのが、CEO石黒との最終面接です。石黒は僕が通っていたアメリカの大学で研究をしていたことがあり、その共通点から話が盛り上がりました。面接なのに雑談のようで(笑)。でもそのフラットな雰囲気に、「これがAVITAらしさなんだ」と感じました。だからこそ、AVITAに飛び込もうと決めたんです。
3. 現在の業務と裁量|実装とコミュニケーションが半々
いまは「アバトレ」のバックエンド開発を担当しています。チームはリードの先輩エンジニアと僕の2人。先輩に相談しながらタスクを進めることもあれば、自分から「これやっておきます」と動くこともあります。加えて、バイリンガルという強みを活かして、開発部内の英語チェックや海外とのやりとりも任されています。
AVITAのバックエンドで特徴的なのは、実装とコミュニケーションの比率が半々くらいなこと。フロントエンドと要件のすり合わせをしたり、CSや営業メンバーと直接やりとりしてユーザーの声を吸い上げたり。単にコードを書くのではなく、どう作るか・何を作るかを考えるところから関わっています。
実装方法については自由度が高く、新しい技術を試したいと提案すれば「じゃあやってみよう」と背中を押してもらえる。そうして自分のアイデアがすぐプロダクトに反映されて、チームの反応やユーザーの声につながるのは、大きなやりがいになっています。
開発スタイルはスクラムで、1スプリント=1週間。スプリントプランニングで計画を立て、デイリースクラムで進捗を確認し、レビューやレトロスペクティブでチーム全体の改善を重ねています。スクラムの良さは、個人ではなくチーム全体の進捗を意識しやすいこと。異常を早く検知して、チームでカバーできる。結果として「個人の問題」に留まらないのがすごくいいところだと思っています。
4. 成長実感と文化|「責任を押しつけない」チームづくり
入社したばかりの頃は、チームのスピード感がつかめず、計画通りに進められないことが多々ありました。思ったより時間がかかったり、途中で要件が変わって手戻りが出たり。理想通りに進められず、悔しい思いをすることもありました。
ですが、試行錯誤を重ねて「次はどのくらいバッファを取ればいいか」「優先度の見極めをどうするか」と改善していくうちに、少しずつ計画通りに進められるようになってきました。振り返ってみると、ここが大きな成長ポイントだったと思います。
その背景にはAVITAの文化があると思っていて、失敗したときに責任を押し付けあうのではなく、「原因は何だった?どう直そうか」と自然に会話が進むんです。だからこそ安心して挑戦できるし、ミスすら学びに変えられる。そんな環境があるから、思い切って次の一歩に踏み出せるんだと思います。
5. 技術面での楽しさ|コードよりも仕組みづくり
スタックは Go / GraphQL / GCP を使っています。
Go言語を使うようになったのは、AVITAに入って「アバトレ」のバックエンドがGoだったのがきっかけです。前職ではPythonを使っていましたが、他言語にはよくある標準的な機能が可読性のために削ぎ落とされている点が逆に魅力だと感じています。コンパイルエラーで止まることも少なく、go testでテスト→修正→テストのサイクルをストレスなく回せる点も気に入っています。
僕は、ただコードを書くことよりも「どうすればチーム全体の開発がもっとスムーズになるか」を考えるのが好きなんです。
AVITAでは生成AIの活用が推奨されていて、「どう使えば業務を効率化できるか」を自由に試せるのが面白いですね。たとえば生成AIにテストコードを自動生成させて、自分は設計やレビューに集中するといった取り組みもしています。
単にタスクをこなすのではなく、「仕組みそのものを改善して、チームの生産性を底上げする」―そこに一番のやりがいを感じています。
6. 今後の挑戦|技術と語学で希少な人材に
バックエンドのスキルをさらに磨いていきたいです。特にAIを活用した開発に積極的にチャレンジして、開発プロセスそのものをアップデートしていけるようになりたいと思っています。
AVITAは今、まさに“これから大きく伸びていく途中”のフェーズ。社会の形や人の働き方に影響を与える可能性を持つプロダクトが、ユーザーを増やしながらスケールしていく段階にあります。完成されたプロセスがあるわけではなく、常にどこかに改善の余地がある。
だからこそ、自分から提案して仕組みを変えていけるのは、今のAVITAならではの貴重な経験だと感じています。
また、自分の強みでもある英語ももっと活かしていきたいです。
たとえば、海外展開に向けたデモや交渉の場で橋渡し役を務めるなど、エンジニアリングだけでなく言語面でもチームや会社に貢献できると思っています。
最終的には「この人に任せれば、技術からコミュニケーションまで一気通貫で進められる」と言われる存在になりたい。技術と語学の両方を武器にして、替えのきかない人材を目指しています。
7. 読者へのメッセージ|変化を楽しめる人と働きたい
AVITAには、本当に個性的で面白いメンバーが集まっています。バックエンドを担当しながらも、フロントエンドや営業、CSの人たちと意見を交わす機会が多くて、「職種の壁を越えて一緒に作ってる」って感覚が強いです。
ただ与えられたコードを書くのではなく、「これ本当に必要?」と議論して、一緒に形にしていく。そういう環境を楽しめる人には最高だと思います。
社会の当たり前を変えるようなプロダクトに関わりたい、変化を楽しみながら成長したい。そんな人は、ぜひ一緒に挑戦しましょう。