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一人暮らしを始めたばかりの沙織の心強いパートナーは「生成AI」!? 日常や仕事で起きるさまざまなピンチを、生成AIと共に乗り切れるのか!? 「ChatGPT」などでおなじみの生成AIを使いこなすためのヒントをマンガで解説します。
キーワード解説
漫画の原作者である、アステリア株式会社 ノーコード変革推進室 エバンジェリストの森が、今回のお話の概要や会話に登場したキーワードについて簡単に解説します!
簡易的なRAGと本格的なRAG
ここではChatGPTの「GPTs」のような、チャットサービスに付加されている画面操作でファイルをアップロードして使うようなものを「簡易的なRAG」と表記している。数人のチームで使うような場合であれば十分機能する。それに対して、VectorStoreを準備し、システム構築を伴うようなものを「本格的なRAG」と表記している。
チャンク
ここでは、VectorStoreに投入されるひとかたまりのデータの単位を指している。プロンプトにもチャンク単位で入るため、元の文書でなにかの説明をする文章が長く、複数のチャンクにまたがってしまいそうな長さがあると、精度低下の原因となってしまう。できるだけ完結に説明された文章が望ましく、質問と答えを簡素にまとめた「よくある質問」のような文書があると精度の向上に繋げやすい。最適な文字数はLLM環境やコストに関わるので、まちまち。
トト先生の生成AI塾
生成AIの精度の話はなかなか終わりのない話なんじゃ。LLM側も進化するじゃろうし、会社側のデータも増え続ける。精度を向上させなくて良いなんてことはないはずじゃ。
とはいえ、ある程度の自動化も期待できる。
例えば、チャットの回答にGoodボタンを付けられるサービスなどもあるじゃろう?
内部的にはVectorStoreへの検索で成り立っておるのじゃから、よくヒットするチャンクのスコアが良くなっていくような、通常の検索エンジンと同じような仕組みで精度を上げていくこともできそうじゃな。ただ、元の文書のわかりやすさや、チャンクの切り方などのほうが優先度は高いし、精度も上がりやすくなるじゃろう。
会社として気をつけたいのは、開発しているシステム部門に丸投げしてしまうこと。学習させる元の業務文書の中身をきれいにしておくことが大事じゃし、業務内容がわかっている人が修正していくことが必要になる。
安易に「うちの会社も生成AIやりたいからシステム部よろしく~」というのではなく、全社で取り組んで良くしていくことが重要じゃな。
原作者のオマケ裏話
「〝兆し〟から〝実装〟へ!?2025年最注目キーワード「AI エージェント」の高度化が止まらない」という記事を、小学館ダイム公式サイト「@DIMEアットダイム」で2025年初に書かせてもらいました。
最近は言葉が先行している事例もあるようで、個人的には、単にキャラクター付けをした生成AIチャットのことをエージェントと呼んでいることもあるようで、モヤッとします。「AIエージェント」という言葉に明確な定義があるわけではなく、大手のサービスでも多少定義が揺れている気はしますが、特定の目的があり、LLMの外との連携があり、AIの判断で連携先を使ったり使わなかったりして目的を遂行する仕組みというのがだいたい共通している認識のようです。
RAGで構築する仕組みも、VectorStoreを複数用意して、質問の内容によって切り替えるようにすれば立派なAIエージェントと呼べるものかと思います。予算を確保する際や、提案する際に「RAGによる自社チャット」と表現するのか「自社専用AIエージェント」と表現するのか、伝える相手によっては、その言い方ひとつで印象が変わるかも知れませんよ。
また「@DIMEアットダイム」では、生成AIの新機能や新サービスを「やってみた」レポートとして紹介するコラムを連載しています。最新回のテーマは「【生成AIやってみた!NotebookLM編】自分だけのチャットボットをかんたんに作れる超便利な新時代のノート活用法」です。
お時間のある方はぜひチェックしてみてくださいね。