2026年4月、イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が、最新の「THEアジア大学ランキング2026(Times Higher Education Asia University Rankings 2026)」を発表しました。
アジア各国・地域の有名大学に在籍する優秀な学生と日本企業をつなぐ専門企業として、ASIA to JAPANでは毎年この「アジア大学ランキング」の結果を注視しています。
本記事では、2026年版のTHEアジア大学ランキングの結果を、日本企業の人事担当者・経営者の皆さまに向けてわかりやすく解説します。
ランキング表とあわせて、海外大学生の新卒採用にどう活かせるかというポイントも整理しました。
目次
- この記事でわかること
- THEアジア大学ランキングとは
- 中国が8年連続の首位。上位10校のうち5校を中国勢が占める
- 香港・マカオも躍進。東南アジアではマレーシアが存在感を発揮
- 過去最多の929校がランクイン。ランクイン数は日本が世界2位
- 日本企業の採用担当者にとってのポイント
- よくある質問
- まとめ
この記事でわかること
- THEアジア大学ランキング2026のトップ10と、国・地域別のランクイン状況
- 東京大学が10年ぶりの高順位となった背景
- マレーシアをはじめとする東南アジア勢の躍進
- 日本企業の外国人留学生採用への示唆
THEアジア大学ランキングとは
THEアジア大学ランキングは、世界で最も権威のある大学ランキングの一つ「THE World University Rankings(THE世界大学ランキング)」のアジア地域版です。
東アジアから中東地域までの大学を対象に、「教育」「研究環境」「研究の質」「国際性」「産業界からの収入」という5つの観点、18の指標から評価し、順位付けするものです。
海外の有名大学出身の学生を採用しようとする日本企業にとって、THEアジア大学ランキングは「どの国のどの大学に優秀な学生が集まっているか」を客観的な指標で把握できる、数少ない情報源の一つです。
中国が8年連続の首位。上位10校のうち5校を中国勢が占める
THEアジア大学ランキング2026でも、清華大学(中国)が8年連続で1位を獲得し、北京大学(中国)が2位を維持しました。
トップ10のうち実に5校を中国本土の大学が占めており、中国の高等教育・研究力の高さが改めて示された結果となりました。
シンガポールと香港もそれぞれ2校ずつをトップ10にランクインさせており、地域全体としてはアジアの高等教育における「中華圏」の存在感が際立つ結果です。
日本からは東京大学が唯一トップ10入りし、順位は前年の5位から4位(同率)に上昇しました。これは東京大学にとって、この10年で最も高い順位です。
THEアジア大学ランキング2026 トップ10一覧表
順位(2026)大学名国・地域順位(2025)
1
清華大学
中国
1
2
北京大学
中国
2
3
シンガポール国立大学
シンガポール
3
4(同率)
南洋理工大学
シンガポール
4
4(同率)
東京大学
日本
5
6
香港大学
香港
6
7
復旦大学
中国
7
8
浙江大学
中国
8
9
上海交通大学
中国
10
10
香港中文大学
香港
9
※「同率」は同順位を示す 出典:Times Higher Education「Asia University Rankings 2026」(2026年4月23日発表)をもとにASIA to JAPAN作成
香港・マカオも躍進。東南アジアではマレーシアが存在感を発揮
中国本土だけでなく、特別行政区である香港・マカオの躍進も、今回のアジア大学ランキングの特徴です。
香港は昨年ランクインしていた6大学すべてがトップ50内にとどまったほか、新たにランクインした2大学がいきなりトップ100入りを果たしました。マカオもマカオ大学が6つ順位を上げて28位となり、初めてトップ30入りを達成しています。
東南アジアで特に目を引くのがマレーシアです。マレーシア工科大学(Universiti Teknologi Petronas)が8つ順位を上げて35位(同率)となり、同国として初めてトップ40入りを果たしました。
またトップ100にランクインしたマレーシアの大学は6校と、前年から倍増しています。
THEのチーフ・グローバル・アフェアーズ・オフィサーであるフィル・バティ氏は、「中国の教育・研究における躍進は、本土の大学が上位を占め続けているだけでなく、香港・マカオの躍進からも見て取れる。東南アジアという世界でも特にダイナミックな地域から力強い結果が出ていることも心強い。特にマレーシアは今年大きく躍進しており、アジアだけでなく世界的な高等教育のプレーヤーとして今後注目すべき国だ」とコメントしています。
過去最多の929校がランクイン。ランクイン数は日本が世界2位
2026年版では過去最多となる36の国・地域から929校がランクインしました(前年は35の国・地域から853校)。
国・地域別のランクイン数では、インドが128校で最多となり、日本が115校で続き、トルコが109校で3位となっています。今年は新たにイエメンからも1校がランクインしました。
国・地域別ランキングサマリー(上位・アジア主要国抜粋)
国・地域最上位大学順位ランクイン大学数
インド
インド科学大学院大学
43(同率)
128
日本
東京大学
4(同率)
115
トルコ
コチ大学
73(同率)
109
中国
清華大学
1
97
イラン
シャリフ工科大学
76(同率)
90
台湾
国立台湾大学
26(同率)
47
韓国
ソウル大学校
15
41
インドネシア
インドネシア大学
201-250
35
マレーシア
マレーシア工科大学
35(同率)
27
タイ
チュラロンコン大学
134(同率)
21
ベトナム
UEH大学
184(同率)
11
香港
香港大学
6
8
フィリピン
アテネオ・デ・マニラ大学
501-600
6
マカオ
マカオ大学
28
3
シンガポール
シンガポール国立大学
3
2
日本企業の採用担当者にとってのポイント
今回のTHEアジア大学ランキング2026から見えてくるのは、中国・香港・マカオといった中華圏の圧倒的な強さと、マレーシアをはじめとする東南アジアの着実な成長です。
特にマレーシアは、トップ40入りとトップ100ランクイン校の倍増という2つの実績を同時に達成しており、今後アジアの高等教育における存在感をさらに増していくことが予想されます。
日本企業の新卒採用において、中国・香港等の有力大学出身の学生はすでに競争が激しく、優秀層の獲得は年々難しくなっています。
一方でマレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムといった東南アジア諸国は、ランクイン校数を着実に増やしながらも、日本企業にとってはまだ採用競争が本格化しきっていない「ブルーオーシャン」の余地が残る市場ともいえます。
日本からは東京大学がトップ10入りを維持
また、日本からは東京大学がトップ10入りを維持し、10年ぶりの高順位を記録した点は、日本の高等教育の国際的な評価が底堅いことを示すものです。
ランクイン大学数でも115校と世界2位の規模を誇り、日本国内の大学に在籍する留学生も含めた採用ターゲットの母集団は決して小さくありません。
よくある質問
Q. THEアジア大学ランキング2026で1位になった大学はどこですか?
A. 清華大学(中国)が8年連続で1位を獲得しました。2位も同じく中国の北京大学です。
Q. 東京大学の順位は何位ですか?
A. 東京大学は4位(同率)で、前年の5位から順位を上げ、この10年で最も高い順位となりました。
Q. THEアジア大学ランキングは何を基準に評価していますか?
A. 「教育」「研究環境」「研究の質」「国際性」「産業界からの収入」という5つの観点、18の指標から総合的に評価しています。
Q. 日本企業がアジアの大学ランキングを採用活動に活用するメリットは何ですか?
A. ランクイン校数や順位の推移から、各国・地域の高等教育の勢いや競争環境を把握でき、採用ターゲット校の選定や採用戦略の立案に役立ちます。
まとめ
ASIA to JAPANでは、こうしたアジア大学ランキングの推移も踏まえながら、アジア各国の有名大学に在籍する優秀な留学生と日本企業をつなぐご支援を行っています。