資格チャレンジ手当:高みを目指す、あなたをサポート【手当紹介⑥】 | 株式会社アルトワイズ
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【この記事は10分程度で読めます】
技術部の長住です。
先日、弊社社長から
「難関資格を取ったんだから記事にしたらいいじゃない(意訳)」
というお言葉を賜ってしまいました。
自分のことを書くのはだいぶ気が引けましたが、昨年私が挑んで合格した「データベーススペシャリスト」に関しての記事を書かせていただきます。
データベーススペシャリスト試験(DataBase specialist Examination…略称DB)は、IPA(情報処理推進機構)が開催する「情報処理技術者試験」の試験区分の一つです。
「情報処理の促進に関する法律」に基づいて実施される国家資格で、その中でもDBは、特に専門性が高い「高度情報」という7区分の一つに属しています。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
↑IPAのHPの試験区分を一部抜粋。DBは基本情報技術者試験、応用情報技術者試験の更に上。
毎回の合格率は17%前後ですが、決して簡単な区分ではありません。
また、挑戦できるのは年に1回。落ちたらまた来年…というシビアさもある高難度資格です。
先程「高度情報」区分の話をしましたが、高度情報区分の試験は全部で4試験を受験しその全てで合格基準点(60%以上)を取らなくてはなりません。
DBも例外ではなく、
「午前Ⅰ(45分 4択問題30問) 1問3.4点」
「午前Ⅱ(40分 4択問題25問) 1問4点」
「午後Ⅰ(90分 記述式3問から2問選択)※1」
「午後Ⅱ(120分 記述式2問から1問選択)※2」
の4試験を受験し、その全てで合格基準点を獲得することが求められます。
その中でも「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」と呼ばれる試験は、長文を読み、出題されている業務状況を把握した上で設問に臨まなくてはなりません。
設問も熟考させるものが多く、問われる内容も後述のようなデータベースに関する深い知識と理解がなければ太刀打ちできません。
そのため、試験時間の割に時間が足りなくなる可能性も高く、常に思考回路をフルスロットルさせなければ合格点に届かせるのが困難な試験です。
そして、常にそんな状態に置かれるので、凄まじい疲労とも戦うこととなります。
※1:1問50点。設問別の配点は非公開。
※2:1問100点。設問別の配点は非公開。
これは上位資格の運命ですが、応用情報技術者試験の内容よりもさらに高度な内容が問われます。
「午前Ⅰ」は、その回の応用情報技術者試験から30問がピックアップされて出題され、「午前Ⅱ」はデータベースに関する、より高度な内容を4択問題で出されます。
午前Ⅰは応用情報技術者試験レベルで申し分ないですが、午前Ⅱでは単純にSQLが読めるだけでは足りません。結合ルールや演算、正規化などの基礎理論もしっかり理解して挑む必要があります。
更に「午後Ⅰ」は、データベース理論を深く問うてくる長文読解がご用意されています。
性能向上やデッドロック、概念設計、物理設計、更新時異常などのテーマが毎年ランダムで3つ選ばれて出題されます。
その年に出題されるテーマが絞りきれないというのも難しさを助長しています。
そして「午後Ⅱ」は、物理設計か論理設計をどちらか選んで解きます。
物理設計は午後Ⅰの集合問題みたいな感じで問われることが多い一方、論理設計は、問題文に書かれた業務概要を読んだ上で、関係スキーマとE-R図を完成させる問題です。
この業務概要を読んだ上で、というのがとても大変。
実務に則した…とまでは言わないまでも、業務状況からどのような設計にしたらよいか、というのを解いていくので、トレーニングを重ねてもやっぱり難しいです(午後Ⅱで散ってしまう受験生がやっぱり一番多い)。
このようなことまでは応用情報技術者試験で問われることはないので、さすが「スペシャリスト」を名乗るだけあります。
私がこの資格に思い切って挑戦できた理由は、アルトワイズで用意されている資格取得に関するバックサポートが充実しているからです。
情報処理技術者試験は、受験料が一律7,500円かかります。決して安くはないです。
アルトワイズでは、不合格になっても3回までは無条件でこれを全額負担してくれます。(合格しても負担してくれます)。
もちろん一発合格するのが一番ですが、万が一試験が奮わなくても、残機3で負担無しで挑めるのは経済的にありがたいですよね。
アルトワイズの受験費負担については こちら👇
アルトワイズには、毎月5,000円まで、その書籍やセミナー代を負担してくれる「スキルアップ手当」という制度があります。これを活用して学習に充てることができます。
技術書は1冊買うだけでも3,000円前後はするので、これも経済的にありがたい制度です。
詳細はこちらの記事をチェック👇
獲ったら終わり、ではありません。
DBを始めとする情報処理技術者試験に合格すると、ITパスポート以外の資格には、毎月「資格手当」が給与に加算されるようになります。
とりわけ、「高度試験」を合格すると毎月2~3万が支給される、アルトワイズの大変魅力的な制度です。
なお、ベンダー資格は一時報奨金(1回きりの支給)という形ですが、やはり資格手当が付与されます。
努力し、結果まで出した人には相応の見返りがある…!
私、長住は、2023年10月の試験で一発合格を果たすため、2023年頭からこつこつと学習を重ねてきました。
もともと高校2年までに応用情報技術者試験を獲得していたのもあり、データベースに関する基本的な知識はどちらかというと有している方(だと思う)でした。
しかしいざ学習を始めてみると、応用情報技術者試験では問われない知識が目白押し。やはり簡単に合格させてくれないんだなという""圧""を感じました。
そこでまず、2023年4月に行われた別の高度情報試験で「午前Ⅰ」の基準点を超え、本試験では「午前Ⅱ」から受験できるように対策を進めました。
「午前Ⅰ」は条件を満たすと免除できるのです。
私情ですが、2023年は自分たちで作り上げる結婚式の準備に追われていたためにだいぶ忙しく、夏までまともに動ける状況ではありませんでした。
それでも、時間を見つけて基礎理論を詰め込んだり、少しまとまった時間を取れたら「午後Ⅰ」を制限時間を設けて挑んだりということを繰り返していました。
8月を過ぎたあたりで「午後Ⅱ」の対策も始めました。
問われていることが本当に難しく、参考書に齧り付きながら勉強する日々でした。
解答に2時間、解説熟読に1時間以上かけているので、このころから学習時間は1日3時間を超えていました。
学習方法は基本的には、
過去問に挑む → 制限時間いっぱい考える → 解説を読み、分からなかったところを分析してメモ
というルーチンを繰り返す形です。
特に午後Ⅱはこのやり方が効果的で、「どうしてこういう考えに至るのか?」という考え方を身につけるのにうってつけです(ちょうど数学の受験勉強と似ているかもしれません)。必要に応じて参考書を熟読するのも良いです。
↑所要で北海道に行く飛行機内でも
↑答えは文章の中にある。業務概要からデータベース設計に落とし込むための"気づき"を確実にするために解説を読みながらメモも取っていました
↑自分なりの言葉でまとめるのも効果的。インプットだけでなくアウトプットも良いです
会社の記事ですが、私が試験対策に使った参考資料を残しておきます。
情報処理教科書 データベーススペシャリスト
DB受験者の間では「三好本」と呼ばれるほど著名な本です。
試験範囲を網羅しているだけでなく、旧試験制度からの過去問20数年分の問題と解答解説、解答用紙をWeb付録としてつけているところも強力な点。
午後試験のテクニックも余す所なく書かれているので、迷ったらこの本一択です。
なお、Kindleではなく、ちゃんと紙媒体で買いましょう。この本は紙媒体のほうが読みやすいですよ。
データベーススペシャリストドットコム 過去問道場
もしかしたらご存じの方もいるかもしれませんが、基本情報技術者や応用情報技術者にも類似のサイトがあります。
このサイトでは、主に四肢択一式(午前問題)の過去問をとにかくたくさん解きまくることができます。
ログインしていれば、間違えた問題も記録され、苦手分野の把握にも繋がります。またほぼすべての問題に解答解説がついており、間違えた問題に対する理解を深めることもできます。
先に挙げた「三好本」と併用して使えば午前問題は大丈夫でしょう。
当日は自宅からほど近い場所での受験となり、午前Ⅰを免除されていたこともあって、朝は時間的にも気持ち的にも若干の余裕がありました。
しかし試験会場は緊張に包まれていて、異様な空気が漂っていました。
心に余裕を持って現地に向かったつもりでしたが、この空気に飲み込まれそうになりました。心落ち着かせられるモノ(ぬいぐるみやお守りなど)を持ち込んでも良いかもしれません。
また、会場によると思いますが、男女ともにトイレが不足します。
特に男子トイレは長蛇の列となります。休憩時間はとても短いので、トイレだけで休憩時間が消えるおそれがあります。試験前・休憩中の飲み過ぎには注意です。
↑私のお守りは初音ミクの小さなぬいぐるみ。試験中は出せないですが…。
試験の解答例は、四肢択一問題(午前Ⅰ、午前Ⅱ)は当日中に公開されます。午後問題は合格発表直前までお預けです。
私は午前Ⅱにかなり自信がなかったので、解答を見るまで生きた心地がしませんでした。
しかしなんとか68%取れており、胸を撫で下ろしたのを覚えています。
↑2択を外す場面が多かった一方、対策したデータベース周りの問題はほぼ正解。
合格発表は試験日から約2ヶ月経って行われます。2023年秋試験の合格発表は、12月21日(木)でした。
その朝は、現場には申し訳ないのですが、朝から仕事が手に付きませんでした。
合格開示は個人申し込みサイトから。とてもじゃないですが自信はありませんでした。
結果は、下記の通りで合格でした。
午前Ⅰ:免除
午前Ⅱ:68.00点
午後Ⅰ:72点
午後Ⅱ:65点
↑その合格発表のタイミングは感極まって5分ほど泣いていました。
色々と自分の時間を制限しつつ、高校時代から獲得を目標にしていたため、この合格はなにより嬉しかったです。家族や友人からもたくさんの祝辞を頂き、文字通り世界が美しく見えました。
合格は「スペシャリスト」への第一歩だと、私は思っています。
今後も精進し、より深い知識と技術を身に着けていければいいなと思います。
会社の記事で自語りが強くなってしまいすみませんでした💦
長々と書きましたが、最も伝えたいことは、
「努力は実を結ぶ」
「その努力をサポートしてくれる土壌がアルトワイズにあること」
ということです。
IT業界では、業務経験+資格による技術証明は対外的にも強いスキル証明となります。
まして「情報処理技術者試験」は一度合格すると永続です。
その取得を応援し、サポートしてくれる土壌がアルトワイズにはあります。
もしこの記事を読み、アルトワイズでエンジニアとしてスキルアップを目指したいという方がいたらとても嬉しいです。
是非一緒にスキルアップを目指し、より高い技術を持ったエンジニアを目指しませんか?