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商品開発部 基幹領域開発課 リーダー
北川 愛子(きたがわ あいこ)
2014年に大学院を卒業し、商品開発部に配属。「スカルプDのまつげ美容液」等の目元に使用する多数の商品開発に携わる。入社4年目にスカルプDボーテオーガニックなどに携わったのをきっかけに、ヘアケア商品開発部門へ異動。副課長を経て現在は、ヘアーケア関連商品を開発する基幹領域開発課のリーダーとして勤務。
商品開発部とは?
中村:普段どんな業務を行っているのですか?
北川:大きく分けると2つの業務になります。1つ目はお客様が何を求めているか市場調査、分析し具現化する企画業務、2つ目は実際に商品を生み出す開発業務です。特に企画業務に関しては、3か年の商品戦略に基づき、新商品を受け入れて貰うためのコンセプトやターゲット決定など、試行錯誤を入れると大体1年半~2年位かけてしっかりと行います。
中村:他社の商品開発部と比較し、アンファーの特色は何でしょうか?
北川:うーん、、、大企業ですとマーケティング戦略を行う部が別に設けてあり、商品開発はそのデータを基にものづくりを行っている方が多いかと思います。アンファーは商品開発部がマーケティングの役割も担っているので、私達自身が決定出来る範囲が広くなります。他社と比較しても、企画開発業務での自由度は高いかと思います。
中村:お客様の声を調査によって聞き取り、商品に反映されていくと思うのですが、アンファーの強みである医療のリレーションはどの段階で介入させていくのでしょうか。
北川:それは商品のコンセプトと特徴を決定する時ですね。例えば、どんなシャンプーが欲しいかはお客様の要望になり、どのように叶えるかは医学的分野に関係するので連携先のクリニックの先生方に相談しています。
中村:医学的知見に関する相談も商品開発部が担当しているのですか?
北川:はい、先生方と直接会話しています。商品や細かい成分の相談や意見を伺っておりまして、先生から提案を頂き、商品化した例もあります。
中村:先生を通してお客様の悩みを解決する商品を作ったってことですか!ちなみにどんな商品ですか?
北川:クリニック専売になりますが、頭皮用保湿液や白髪をリタッチできるような商品です。有名なのが「スカルプD」になります。
新商品が完成するまで
中村:先程から商品開発部の業務を伺っていますが、商品の立案からお客様の手元に届くまでを深堀して教えて下さい。
北川:流れとしては5つに分類されます。
①マーケティング、企画立案
まずは、お客様へアンケートやインタビューを通してニーズを探ります。商品により件数は異なりますが、平均して500件の調査を2,3回行っています。市場調査では他社製品との差別化やデータ分析を徹底的に行い、商品戦略や企画を立案します。この段階で、会社として商品化した後に利益を生み出せるかも精査します。
②コンセプト決定
医療面からお客様の悩みをどう解決するかを具体化していきます。クリニックの先生にも意見を伺い、アンファーとしての解決法をコンセプトに落とし込みます。
③商品化、製造
ここからは物作りになります。アンファーは自社工場を持っていないので、OEM先の企業様と協力して具現化します。実際にお客様にご協力頂き、ご意見を伺い試行錯誤を繰り返してより良い品質の商品を作り上げ製造します。製造時には実際に工場に立ち会いに行って、問題なく製造されているかをしっかり自分たちの目で見届けます。
⑤商品価値の伝達
新商品を使用して頂けるように、積極的にお伝えする機会を設けたり、社員に対して勉強会を開催したりしています。
中村:多くの人から共感を得られるのは①での徹底したマーケティング、③での商品化前の意見を直接商品に反映させているからなのですね。
北川:そうですね。特に力を入れている商品は時間と予算をかけ、更に企画段階からプロモーション部門とも連携しコンセプトを決めていきます。他社製品との差別化は出来ても、我社の売り方が類似していると彼ら目線での厳しい意見を貰ったりもしました。その分商品に対しての納得や賛同を得られ、より良い商品が生まれてます。
中村:アンファーならではの意見のぶつかり合いですね!
商品との思い出
中村:多くの商品に携わってきた北川さんですが、特に思い入れがあった商品はありますか?
北川:「スカルプDのまつげ美容液プレミアム」です。目元に使用する商品を長く担当していたのもありますが、この商品は私が初めて一から企画立案を行いました。先程商品化の流れを説明しましたが、新しいものを生み出すのって絶対に思い通りにいかないんです。様々な問題が出てきて、都度品質確認を行い、見直しを何度も何度もして物凄く大変です。でも、完成した商品を使用したお客様から“メイクをするのが楽しくなった”“効果が出た”って言って貰え、本当に嬉しかったです。商品に込められた思いが伝わって、お客様の人生が少し幸せになったのかなと感じられました。
中村:この商品って確かワンランク上の設計だったと思うのですが、なぜプレミアム商品を作ろうと考えたんですか?
北川:先に売り出していた商品は20~30代をターゲットにしていたのですが、発売後に調査を行うと30~40代に多く受け入れられていました。具体的な事は控えますが、各年代によってまつ毛の悩みは勿論、乾燥や皺など悩みも異なり、必要とされる成分も異なります。なので、新たなターゲット層に適する設計に変え、十分に効果が得られるプレミアム商品を販売しました。
中村:お話を伺っていると順風満帆に思えるんですが、北川さんが失敗したなって思うことってあるんですか?
北川:失敗は数えきれないほどありますが、それより後々悔しい思いをする事の方がずっと忘れられないです。やはり経験を積むごとに、当時の自分に対して思うことがあります。例えばオンライン限定商品を作った時に、店頭販売も考えるべきだったなと。人気が出れば販売経路拡大は当たり前と今では思いますが、当時はそこまで考えて着手出来ていませんでした。私はより良い品質の商品を作ることを念頭に置いていたので、その他が疎かになりがちでした。パッケージや梱包、プロモーションを行う側の事も考えるべきでしたね。
中村:新入社員だからこその発想力や熱意は持っていても、経験は数をこなさないと身につかないですもんね。そうやってリニューアル商品も含めどんどん時代と共に進化していっているんですね。
現在の役割や目標について
中村:今後の目標や力を入れていきたいことはありますか?
北川:「スカルプD」などを扱っている基幹領域開発課リーダーになりましたので、マネージメントに力を入れていきたいと思いますが、「スカルプD」って男性商品のイメージが強いと思うんです。今後は女性の悩みを解決できるような新商品開発に挑戦し、NO.1の市場シェアを目指していきたいです。今の私だから気付けることや出来ることがまだまだあるので、部署に囚われず、周りを巻き込んでより良い商品を世に送り出していきたいと思います。
中村:北川さん、ありがとうございました!
マーケティングを徹底的に行っているから、お客様が実際に使用して満足出来る商品が出来ているのですね。インタビュー後に教えて貰ったのは、ネットの商品レビューを品質改良や新規商品に取り入れているらしいです。お客様同士の意見交換だけでなく、開発にも繋がっていたとは驚きでした。
そんなアンファーの商品だからこそお客様に長くご愛顧いただいています。
「スカルプD」は、今年で11年連続売上No.1※1を獲得。さらに累計売上本数2,000万本※2突破いたしました。
※1 富士経済「化粧品マーケティング要覧2010~2020 No.2」 メンズシャンプー・リンス(2009年~2019年)
※2 スカルプDオリジナルラインにおいて2020年3月時点で達成
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000295.000013377.html
「スカルプDのまつ毛美容液」は、株式会社富士経済が発表しているトリートメントマスカラ市場において、7年連続シェアNo.1※1を獲得。さらにスカルプDのまつ毛美容液(ピュアフリーアイラッシュセラム)は累計売上本数600万本を突破しました。
※1 富士経済「化粧品マーケティング要覧2014~2020 No.3」トリートメントマスカラ売上ブランドシェア(2013年~2019年)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000013377.html
私たちは、常にお客様に最高品質の商品をお届けするため、最先端の技術や成分、研究機関による専門的な知見を商品開発に活かし、リニューアルを繰り返してまいりました。さらに時代のニーズに対応すべく、訴求内容やターゲットを変化させてきました。これからもお客様に愛される商品開発を心掛けていきます。
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