社会インフラカンパニーの本部長を務める白鳥は、2025年にアンドパッドにジョイン。巨大外資系IT企業でのアカウントエグゼクティブから営業責任者を経験するなど、華々しいキャリアを歩み、これまでのエンプラセールスの知見をフル活用し、「建設業界という日本屈指の難関市場の変革」に挑むことに確かな手応えを感じていると言います。彼がなぜ、次なる舞台としてアンドパッドを選んだのか。これまで売上数千億円~数兆円規模の巨大企業と対峙してきた中で直面した「GAFAMのロジックの限界」と、それを打破するアンドパッドの絶対的な勝機とは。白鳥が挑む真意に迫りました。
社会インフラカンパニー 本部長 白鳥達也
ORACLE、Microsoft、アクセンチュア等で、ITコンサル・営業・プリセールスの職務を経験。2020年アマゾンウェブサービスジャパン(AWS)入社。営業部長として大手企業を中心としたソリューション営業、アカウントエグゼクティブの責任者として従事。2025年、アンドパッドに入社。2026年1月、社会インフラカンパニー本部長、ストラテジック事業部部長就任。
数千億〜数兆円企業を率いてきた「戦場」と、「トップアプローチ」の必勝パターン
――白鳥さんが前職の外資IT企業で主戦場としていた領域と、そこで確立していた「必勝の型」について教えてください。
前職の大手外資クラウドサービス会社では、営業部の責任者として建設・不動産セクターをはじめ、総合デベロッパー、小売やサービス業など、誰もが知っているような日本を代表する企業を幅広く担当していました。商談相手は、売上規模が数千億円から数兆円にのぼる巨大企業です。その巨大企業の役員層やトップと対面し、彼らの経営アジェンダに対しての提案を行っていました。
そこでのアプローチは、徹底した「経営層へのトップダウンアプローチ」です。激変するデジタル社会の中で、単なるクラウド移行ではなく、「どのようにして新しいサービス開発を自社で高速に行える組織へと生まれ変わるか」という根本的な経営課題への切り込みでした。当時の私が所属していた企業のイノベーションを生み出してきたカルチャーのメカニズムを経営陣に対してご提示し、組織変革を伴走支援する。お客様主語の経営アジェンダから逆算して全体最適の合意形成を図り、トップダウンでビッグディールを獲得していくのが、私の築き上げてきた営業の「型」でした。
こうした事例を積み重ねる中で、私の中には「トップとの経営ビジョンを握り、全体最適のロジックを描き切れば、巨大組織であっても前進できる」という強烈な成功体験と確信がありました。
――その「トップアプローチの型」は、建設領域でも通用したのでしょうか?
結論から言えば、同じようにトップアプローチによって本社主導でのビッグディール(システム導入)を成約させること自体はできました。しかし、契約は取れても、結局「顧客の経営改革(DX)」を成し遂げることはできませんでした。
これまでのアプローチ通り、大手建設会社の経営層と膝を突き合わせ、「なぜ今、全社的なデータ活用が必要なのか」という大義名分を握り、本社主導での全社標準ツールの導入の合意自体はできました。しかし、いざ蓋を開けてみると、現場でツールやシステムが全く使われない。
建設業界は本社と現場の距離近いわけではなく、現場の職人さんや監督の方々の自律性が極めて高いため、本社が全社標準ツールの導入を決定しても、現場が「利用価値を見いだせない」と判断したら一切使われないからです。現場の所長からすれば、「本社のデータ蓄積よりも、目の前の工期や利益を確保すること」が全てです。本社向けの「全体最適のロジック」が、思い通りにいかない瞬間でした。GAFAMの強力な看板とトップダウンのロジックを使えば「売る」ことはできる。しかし、どんなに優れたインフラを提供し、トップがハンコを押しても、現場との距離を埋められなければ「空箱」になり、真の改革は成し遂げられない。私が培ってきたトップダウンのロジックだけでは、この特殊な難関市場を攻略できないと痛感した強烈な挫折体験でした。
ボトムアップとトップダウンの掛け算の実現
――トップダウンの限界を知った上で、なぜ次なる挑戦の場として「アンドパッド」を選んだのでしょうか?
アンドパッドが、前職の巨大IT企業とは全く異なるアプローチで市場を開拓していたからです。アンドパッドは徹底して一次情報を獲得しプロダクトを作り、現場から直接合意を取り続けてきました。その結果として、前職で私が直面した「使われない空箱」とは対極の、「他社には絶対に真似できない現場の膨大な実データ」をANDPADに保有しています。26万社という圧倒的なユーザーベースと、そこに蓄積された生きたデータ、現場のディープなローカルルールや、職人・監督たちのリアルなペイン。これらが構造化された生きたデータとして蓄積されているのを見て、建設業界を本当の意味で変えるのはこれだと確信しました。これほどまでに「現場の重力」を味方につけ、リプレイス不可能な参入障壁を築いているプラットフォームは、他に存在しないと考えています。
――なるほど。
さらに、この強固なボトムアップの基盤に、私が外資で得てきた「経営層へのトップアプローチの知見」が掛け合わさればどうなるか。これまで現場から積み上げてきたアンドパッドでの変革のスピードを一気に引き上げ、エンタープライズ企業のプロダクトやサービス利用が着実になっていく。つまりビジネスの勝算を最大化することができると考えました。巨大IT企業すら真の意味でのサクセスが困難だった領域で、トップとボトムを融合させてスピーディに巨大企業のDXを実現していく。過去の経験から見ても、これには自分の知見をフルにベットする価値がありますし、プロフェッショナルとしての市場価値も爆発的に跳ね上がると捉えています。
――その圧倒的な「ボトムの基盤」に、白鳥さんの知見・経験がどう交わるのでしょうか?
建設業という巨大市場で真のデジタル変革を成し遂げる唯一の道は、「現場への圧倒的な解像度(ボトム)」と「経営へのグランドデザイン(トップ)」の融合です。私が目指しているのは、アンドパッドのボトムアップの強みに、私が外資で磨き上げてきたトップダウンの型を「掛け算」することです。 まず私が経営層に対し、「なぜ今、この投資が経営が考える目指すべき方向性のボトルネック解消になるのか」を論理的に提示し、トップダウンの合意を手に入れる。その上で、アンドパッドが持つ現場データとアプローチ力を使って、組織の隅々にまで最速で変革を浸透させる。トップの合意だけでは現場が動かず、現場のボトムアップだけでは全社変革に時間がかかる。しかし、この両輪が揃えば、建設業界のエンタープライズDXのスピードは劇的に加速します。私が培ってきたトップ層を動かすロジックをここに投下すれば、勝算は極めて高いと確信しました。実現できる環境やカルチャーがアンドパッドにあるのはこれまでにない大きな武器だと思います。
自らのOSと「組織のOS」をアップデートする
――前職の社会的ステータスや安定を捨ててまで、なぜ今その挑戦を選んだのですか?
前職では社会的ステータスや報酬も約束されており、客観的に見ればこれ以上動く必要のない「安泰な席」にいたと言えます。
しかしながら、自分の営業としての「OS」を飽和させたくないという強い渇望がありました。GAFAMの看板という安全圏に残り、過去の成功体験を切り崩して現状維持を続けるか。それとも、巨大IT企業すら完全には解き明かしていない未開拓の巨大市場に飛び込み、自分の営業OSをアップデートし続けるか。後者を選び、日本最難関の市場を自らの手で動かしたという圧倒的な実績を手にする方が、この先のキャリアにおける自分の市場価値を最大化できると判断しました。冷徹に損得を計算した結果です。
――現在、事業部の本部長としてどのような変革を進めていますか?
現在挑んでいるのは、一人のスーパー営業マンの力に依存するのではなく、私が持ち込んだエンプラ攻略のトップダウンの知見を組織全体に浸透させ、アンドパッドの「組織のOS」そのものを書き換える取り組みです。
これまで当社は現場目線の使いやすさを武器に成長してきたため、エンプラ顧客のファーストコールでも「機能のデモ画面を見せる」というアプローチになりがちでした。しかし数千億円規模を動かすDX推進リーダー層には、機能の利便性を説いても視座が噛み合いません。そこで初期アプローチでのデモを禁止し、まずは「全社一括のDXを安心して任せられる、ガバナンスを備えたパートナーである」という視座の提示から入るストーリーへと、営業の文脈設計をドラスティックに変更させています。
アンドパッドには、PMMと一緒に商談へ同行し、現場のペインを即座にプロダクトに反映できる製販一体の素晴らしいスピード感もあります。この現場第一主義のボトムアップカルチャーを尊重しつつ、巨大ディールを動かすトップダウンの価値観を組織に融合させ、エンタープライズ市場を「組織戦」で攻略するための仕組みを構築している最中です。
――最後に、次なる挑戦の舞台を探しているプロフェッショナルへメッセージをお願いします。
10年通用すると思った武器が、数年で使い物にならなくなる世界がすでに到来しています。過去の成功パターンや完成された仕組みの中だけで戦い続けていれば、いずれプロフェッショナルとしての市場価値の限界を迎えるでしょう。自らのスキルセットを常にアンラーニングし、解決すべき難解な問いに立ち向かい続けることこそが、第一線で価値を生み出し続ける唯一の道です。
これまでに磨き上げたエンタープライズ営業やコンサルティングの圧倒的なスキルを「社会を根底から変えるため」に投資したいと考えているなら、ここには日本最難関にして最大の「打席」が用意されています。
完成された仕組みの中で過去の遺産を使い続けるか、それとも次なる巨大産業の変革にチャレンジするか。自分の最強の武器を、どこで、どう振るうべきか。まだ答えを出せていないなら、ぜひ一度お話ししましょう。あなたにしか動かせない巨大な組織と市場が、ここにはあります。