コンテンツ制作における高い専門スキルを持つプロデューサーが揃い、大手企業とのコラボレーション事例も数多く手がける事業部門を率いる岡本さん。担当部門やプロデューサーの役割、目指していることなど、色々とお話を聞きました。
Q.どのような部門ですか?
アマナのプロデューサーが所属する部門の中でも、広告代理店を主な取引先とした広告コンテンツの制作業務をメインに行う事業部(プロフェッショナルマーケット)と、企業や団体・自治体等と幅広いコミュニケーション全般の業務を直接取引する事業部(コーポレートマーケット)があり、我々は前者です。その事業部内に3つの部門があり、1つは大手総合広告代理店や制作会社を担当し、広告のビジュアル制作を中心としたプロデュースを担っています。2つ目は、同じくプロフェッショナルマーケットで、より映像制作に特化し専門性の高いプロデュースを強みとする部門です。
3つ目は私が統括する部門で、広告代理店の中でも特に大手企業のハウスエージェンシーやデジタルエージェンシーがクライアントに多いことが特徴です。更に数年前から大手企業の中にも広告代理店の出身者が増えてきたことで、こちらの事業部でも企業との直接取引が一部増加傾向にあります。こうした流れからクライアントの層が広がり、企業の新規事業開発支援や社内アクティベーションのための企画提案など、広告以外のコミュニケーション領域でもさまざまなプロデュースを手がけています。
この部門の中では、自動車メーカー向けの専門チームだったメンバーが知見を高め、未来のモビリティ社会を見据えた自動車以外の分野でもさまざまな企画提案とプロデュースを行う『Mobility』チームが活躍しています。他にも、VR・AR・MRといったテクノロジーを活用したソリューション提案を得意とする『amanaXR』チームもあり、DXを促進する多くの企業とパートナーシップを組んで新たなサービス開発を進めています。
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Q.プロデューサーとは、どんな役割ですか?
一般的に、広告業界で“プロデューサー”といえば制作側の(制作のヒト・モノ・カネをまとめる)人材を指すことが多いですが、アマナのプロデューサーは制作者の視点を持って営業活動(案件創出)もする役割と言えます。そのため、クライアントからの課題ヒアリングから企画・提案活動、案件受注、クリエイターのキャスティング、見積作成、制作進行、予算やクオリティの管理・交渉、納品、請求書発行まで、案件開始から完了の全工程に携わるケースがあります。
昨今、営業にもプロデューサーにも特に高い専門性が求められるようになったので、2019年に「ビジネスディベロップメント」と「クリエイティブプロデュース」に部門内を分けました。「ビジネスディベロップメント」は広告代理店や企業側のニーズを引き出して企画提案を行い、案件創出をする営業職の要素が強く、「クリエイティブプロデュース」は実際にテーマに沿って最高のアプトプットをしていくクリエイターと連携した制作プロデュースの要素が強いです。プロデューサーはどちらにも所属でき、プロジェクト内容に応じて人材を流動的に組んでいくので、各プロデューサーは自分の得意や希望する分野で力を発揮することができます。
Q.アマナだから実現できることは?
今後、さまざまなテクノロジーによる可能性や、それによって豊かになる未来を可視化する『フューチャービジュアライズ』を活動軸のひとつとして強化したいと考えています。たとえば、スマートシティ構想を可視化・コミュニケーションしていく際には映像制作に関してもあらゆる技術が必要となりますね。企業が未来やビジョンを語る上でも我々の知見や技術をフルに活用し、あらゆる分野で活かしていただけるようにしたいです。
さらに、データドリブンを確実にするために、人の感情を分析・可視化する試みにも着手しています。今までのマーケティングでは、例えばWeb動画の完全視聴率のデータを根拠に商品の認知度や理解度を測ってきましたが、それで本当に伝わっているのか?感情に訴えられているのか? 私たちが現在取り組んでいるのは、PCやスマホのカメラを使って動画広告を見る人の表情の変化を捉え、動画やビジュアルを通して抱いた商品・サービスへの感情を大量のデータを元にしたアルゴリズムで分析・解析し、それらのエビデンスと共にクライアントへ最適なクリエイティブ提案をすることです。すでに世界中にモニターがいて、年齢や性別、人種や居住国などを指定したデータ採取やAIによる分析も可能です。作り手の予測とはまったく逆の結果が出る事例も多く、今後のマーケティングのあり方を大きく変えていくかもしれません。
広告に限らず、企業のコミュニケーション手法がますます多様化する今後は、どの産業の、どの企業の、どの事業のコミュニケーションに関わっていくのかは未知数ですが大きな可能性を感じています。
Q.これから目指したいことは?
アマナが目指すのは、あらゆる企業にとっての『Co-Creationパートナー』とも呼ぶべき存在となることです。企業が新しい未来や事業の発展を考えるときに、私たちは高い専門性を発揮してクリエイティブ視点でのアドバイスを行い、「今はこういうテクノロジーでそれを実現できます」「こんな表現手法で効果を最大化できます」など最適な表現・手法の提案を行いながら、一緒に新しい事業やコミュニケーションを創造していく。多くの企業とそんなパートナーとなることが理想ですね。
アマナで働くことに興味をお持ちの方へメッセージ
クリエイティブやコミュニケーションに興味関心があり、個性や専門性をさらに伸ばしたいという強い成長意欲やチャレンジ精神を持つ方には面白い環境だと思います。アマナが関わった仕事が世の中にインパクトを与えることも多く、「アマナなら何か面白い仕事ができそう」と夢を抱いてくれる人がたくさんいます。それは嬉しいことですが、実際に仕事を生み出し、作っていくのは「会社」ではなく「あなた自身」です。「会社はどんな仕事を与えてくれるのだろう」という会社依存・待ちの姿勢では、どんなスキルもリテラシーも身につきません。「自分の成長のために会社という環境を利用する」という気持ちで主体的に動くことで、自分の夢や目的も実現できると思います。