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内製化の準備、できていますか?【後編】

◯決定を遅らせることの意義

前回はリーンソフトウェア開発の7つの原則と22の思考ツールについてお話しました。

原則1 ムダをなくす

原則2 品質を作り込む

原則3 知識を作り出す

原則4 決定を遅らせる

原則5 早く提供する

原則6 人を尊重する

原則7 全体を最適化する

このうち、原則4の「決定を遅らせる」を疑問に思われる方も多いです。

普通なら、決定は早い方がいいって言われますよね。

決定を遅らせるという原則が、実は一番重要だと僕は思っています。

物事が完璧に決まっていることなんかないわけですよ。

そして人間は思考の生き物なので、ちょろちょろ考えが変わります。

だから最初に決定してしまうと、後でそれが足かせになってしまう。なので、決定を下すのは直前までしない。

その代わりスピーディーなサービスを提供するために、直前に素早く決定を下せるプロセスを作っておくこと。

これが決定を遅らせるという原則の意義です。


◯テックリードは組織文化を牽引する

ただ、今まで話したようなことを全部やっても、上手くいかない時ってあります。

「うちの会社で一通りやってみたが、上手くいかない」という方も多いと思います。

そもそも内製化は、既存の概念に対する挑戦なんです。

なので、上手くいかない時は上手くいかないんですよね。

逆に、そのハードルを乗り越えてチームとしてまとまりが出てきたら、上手くいく。

それを達成するには、やっぱりリーダーが必要です。

それもヒエラルキーの中で上に立つリーダーというより、連携型リーダーが求められます。

どういうリーダーかと言いますと、自分で全てを引っ張っていくのではなく、メンバーの持っているものを引き出して、それを全部何かしらの機能に融合させることができるリーダーです。



組織的改善が上手く行っている組織には、必ずそのような優れたリーダーが存在します。

「そんな神様みたいなリーダーっているの?」って、思われるかもしれません。

そこでテックリードなんですよ。

内製化と同じくらい、今回のキーワードです。

テックリードとは何か?

企業に1人いればいいというわけではないし、CTOのように経営に携わることもないです。

テックリーダーは主に以下を推進して、メンバーをリードします。

1. 10人以下くらい組織ではリーダー的存在になる

2. 主にプログラムコードの品質、チームの生産性、アーキテクチャーの3つを担う

3. 問題が発生した時に、技術的な解決に導くために論理的に問題を切り分けする

こういうことを率先してできる人がテックリードですね。

テックリードがチームに存在するとどうなるか?

テックリードがいれば、アジャイル開発のように継続的な改善が可能になります。

また、チームとしての一体感が生まれ、行動に一貫性が出て、さらにテックリードの存在がメンバーの心理的安全性を保ちます。

テックリードが内製化チームに与える価値であり、テックリードは組織文化を牽引する存在と言ってもいいです。

中編でご紹介したコンウェイの法則で言えば、テックリードはマイクロサービスをワンチームでやっても効果がないと気付ける人なんですね。

やっている途中に、このやり方ではダメだと気づき、自分たちの組織を再構成して、メンバーが自発的に動けるような環境を作るわけです。

ところで、実はテックリードはある程度クラウドでできます。

1. クラウドデザインのベストプラクティスなら...

Azure アーキテクチャを参照する - Azure Architecture Center
参照アーキテクチャのアーキテクチャ ダイアグラムとテクノロジの説明、クラウド アーキテクチャの実際の例、Azure 上での一般的なワークロードに関するソリューションのアイデアを紹介します。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/solutions/architecture/


2. ソフトウェアの基本設計なら...

Azure アーキテクチャ センター - Azure Architecture Center
確立されたパターンと手法を使用して Azure でソリューションを設計するためのガイダンスです。 Microsoft Azure でアプリケーションを構築するためのベスト プラクティスとパターン さまざまなテクノロジのアーキテクチャとガイドを調べる ハイ パフォーマンス コンピューティング (HPC) Microsoft Learn でスキルを身に付ける
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/architecture/


3. アジャイルやるなら...

Azure DevOps Services | Microsoft Azure
最新の一連の開発サービスを利用して、よりスマートに計画を立て、より効率的に共同作業を行い、より迅速に公開しましょう。 あらゆるプラットフォームに対応した CI/CD Timetracker Docker 統合 Slack 統合 Sentry GitHub 統合 すべての拡張機能の表示 Scale DevSecOps across your organization Read 6 tips to integrate security into your DevOps practices to learn h
https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/devops/


4. メンバーのスキルを高めたいなら…

Microsoft Learn
業界で広く認められた Microsoft 認定資格を取得することで、キャリアアップできるほか、ご自分の実績を示すことができます。 認定資格を確認する Learn TV Microsoft 製品を日常的に作成して使用しているエキスパートからの技術コンテンツ ストリーミングをご覧ください。 今すぐ見る
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/


とても良いツールなので、これら使えばテックリードの仕事をある程度クラウド側で分散できます。

ただそれでも、チームの生産性を上げるといったクイックな所のカバーは難しい。

そこに関しては弊社では現在サービスを鋭意開発中なので、どうぞお楽しみに。

今回は内製化についてのお話でした。それでは、また。(おわり)



☆本記事はオルターブースYouTubeチャンネルの配信動画をもとに再構成しています。

☆配信動画の本編をご覧になりたい方はこちらから!(小島発表パート)


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