「3年で辞めます」と宣言して入社した僕が、4年目の今、退職するまでの話~前編~【社員インタビュー】 | 株式会社ALBONA
インタビュアー:酒井 / 人事企画ALBONA人事部にて、採用ブランディングや組織開発・制度設計などを担当しています。プロフィール・名前:中村さん・職種:C2C Webプラットフォーム事業責任者...
https://www.wantedly.com/companies/albona/post_articles/1002616
インタビュアー:酒井 / 人事企画
ALBONA人事部にて、 採用ブランディングや組織開発・制度設計などを担当しています。
プロフィール
・名前:中村さん
・職種:C2C Webプラットフォーム事業責任者
・社歴:3年9ヶ月
・勤務地:東京支社
入社前から「3年で辞めて大学院に行く」と決めていた中村さん。
ALBONAという“激動と共に成長できる環境”に出会い、予定は少しずつ揺らぎはじめます。
初日から新規事業の立ち上げを任され、半年で事業部長に。
資本主義のど真ん中で「人を動かす力を得たい」と願った20代の挑戦は、理想だけでは前に進めない組織のリアルと正面から向き合う日々でもありました。
前半では、「どこで働くか」よりも「どう生きるか」を軸に選んだALBONAで、何を感じ、どう成長してきたのかを語っていただきました。
後半では──。
なぜ“3年で辞めるつもり”だった中村さんが、ALBONAにもう1年残る選択をしたのか。 そして、いまなぜ卒業を決めたのか。その理由に迫ります。
――順調に見えるキャリアの中で、何か違和感を感じ始めたのはいつ頃でしたか?
「あと半年で3年」という、当初考えていた退職期限が見えてきた頃です。
事業部長としての経験も積み、マーケの知識もある程度身についた。 たくさんの課題も越えてきたし、自分なりに頑張ってきたと思っていた。
でも実際は、社長のアイデア実現に奔走したり、先輩に助けられながらなんとか結果に繋げている状況で。
「これで本当に十分か?」という焦りのような感覚が込み上げてきたんです。
――というと?
全力で走ってきたつもりだったけど、それでもどこかで、大事な機会を取りこぼしてしまったような、そんな感覚がありました。
「もっと成長できていたんじゃないか」、
「ここでならもっと挑戦できたはずじゃないか」と。
ALBONAは、本質的な経験ができる場所だと思って入社したし、実際にそういう場面にも多く恵まれてきた。 でも、もっと貪欲に、自分起点で物事を大きく動かす経験ができたんじゃないか――自分の成長に対して「このままで終わっていいのか?」と問い直すようになった時期でした。
――そのタイミングで、何か心を揺さぶる出来事があったんですね。
その時期に、たまたま手に取った南壮一郎さんの著書『突き抜けるまで問い続けろ』を読んで、一気に火がついたんです。
ただ与えられた環境で学ぶだけなくて、自らの手で事業のセンターピンを見つけ、何がなんでも数字を上げ、事業の成長を掴み取る——そのくらい本質的にやり抜きたかった。
でも、残された半年じゃ到底足りない。 そう思って、社長に「あと1年ください」と伝えました。
――そこにあったのは「やりきりたい」という思いだったんですね。
ラスト1年で、思い描いていたレベルまで事業を推進できたか。
自分が成長できたか——正直、全然まだまだだったなと思います。
でも、火がついてからの1年で、会社に対する知識還元を始めたりして、以前よりも明らかに主体性は増した。成長のスピードも、相当に上がった実感があります。
事業のセンターピンを自分で見出し、事業計画を立てる経験もできた。
自分で実現しきれない惜しさはあるけど、目標と道筋を自分で描いて、次期事業部長に引き継げる状態まで進められたのは、4年目の成長だったと思います。
――中村さんがALBONAで“自己実現の装置”と感じたのは、どんな瞬間でしたか?
振り返ってみると、ALBONAでは少なくとも3つの大きな壁を越えてきた感覚があります。
その壁を越えるたびに、自分の視野や行動の幅が広がって、「これなら、どんな未来も掴める」と本気で思えるようになったんです。
ALBONAに来て、まず最初に感じたのは“キャパの壁”でした。
良い意味で、暇になる瞬間がまったくない(笑)。業務の量も難易度もスピードも、常に「先月を越えてくる」感じなんです。
そしてある日ふと振り返ったとき、「今の自分なら、たいていのことは余裕でこなせる」と思えるようになっていて。
このキャパシティの広がりこそが、どれだけ高い目標で、途方もない行動量が必要だったとしても、実現に向けて踏み出す自信に繋がっています。
2つ目は、“目的意識の壁”です。
ALBONAはとにかく事業や施策のPDCAのサイクルが速く、どれだけ自分が手応えを感じていたとしても、成果が出なければすぐにクローズしていく。
思い入れのある施策ほど、それが悔しくてたまらなかったですね。 でもその体験を何度も繰り返すうちに、「想いではなく、目的に基づいて判断する」ことの大切さに気づいたんです。
“目的を見失わずに成果で勝ち取る”。
この感覚は、ALBONAだからこそ養えたもので、今後どんな組織でも、あるいは一人で戦う時でも必ず活きる強さだと実感しています。
そして3つ目は、“素直さの壁”。
入社当初の僕は、どこかで「自分のやり方が正しい」と思っていて、先輩や周囲のアドバイスに対しても、ちょっと距離を取っていたところがありました。
でも、ALBONAでは自分のやり方が通用しない局面が何度もあって…。 その一方で、「絶対うまくいかない」と思っていた他人のアプローチで、どんどん成果が出ていく。
そのギャップを受け止めながら、自分の中にある“バイアス”を壊し、新しいやり方に素直に向き合う。
この過程が、僕をどんどん“他者に開かれた人間”にしてくれました。
――この3つの壁を越えたことで、どんな変化がありましたか?
「これまでの自分では届かなかった未来」に、本当に手が届くようになった感覚があります。
言い換えれば、ALBONAが“自己実現の装置”になってくれたということだと思います。
ただのスキルアップや経験ではなく、自分の性格や思考、行動様式まで変わっていったこの4年間。
ALBONAは、そんな変化を自然と起こさせてくれる、唯一無二の環境でした。
──ALBONAでの4年間を一言で表すとしたら、どんな言葉が浮かびますか?
…すごくシンプルだけど、「信じてもらえた4年間」だったと思います。
──“信じてもらえた”と感じた、象徴的な出来事はありますか?
やっぱり、一番最初の「社員でいいよ」の一言ですね。 僕は入社時、ビジネス経験もゼロ。しかも、最初から「3年で辞めて大学院に進学します」って伝えていたんです。
普通なら、「採用するとしてもインターンかな」ってなるじゃないですか(笑)。 でもそんな自分に対して、野下は「それでもいいよ」「社員で来ればいいじゃん」って、真正面から言ってくれた。
あの瞬間のことは、今でも鮮明に覚えています。「これは貢献して恩返ししないと」と強く思ったんです。
──社長・野下との関係性は、どんなふうに深まっていったのでしょう?
実は、野下とは価値観も世界観も、かなり違うタイプなんです。 でも、会社の初期メンバーで集まって、お互いの人生や本音をじっくり話したことがあって。
その時に野下が言ってくれた、「中村のことは正直、全然理解できない。でも、信じてみようと思う」という言葉が、ずっと残っていて。
野下は、“人との相性”をとても大切にする人で、「何をやるかより、誰とやるか」が口癖なんです。
そんな人が、価値観も合わない僕を4年間もそばに置いてくれた。
その事実に、言葉に尽くせないほど感謝しています。
──大学院ではどんなことを学び、どういう姿を目指すのでしょう?
大きく2つあります。
まずひとつは見当違いな介入をしないよう、きちんと支援や開発の構造を学びに行きます。 歴史や本質を知らないまま善意で介入した部外者が、現場をめちゃくちゃにしてしまうのは良くあることです。 この4年で得た力を正しく役立てるためにも、まずは支援についても専門的に学び、正しく課題を知る必要があります。
もうひとつ学びたいのは、開発や紛争のあり方がAIの発達でどう変わるか。 AIによって生産性の概念が大きく変化する中で、例えば多くの紛争の根底にあった「土地の所有」の前提もが揺らぎ始めています。 そうした変化する構造を先んじて研究し、5~10年後の国際課題をより正確に捉えたいと思っています。
──「未来を変えるために学びに行く」というのは、まさにその通りですね。
はい。ALBONAでの4年間の経験によって、単なるマーケティングの習得に留まらず、人や事業に対する価値観が何度も生まれ変わり、自分自身の可能性がかなり大きく広がったと思っています。
だから次は、得た力で立ち向かうべき課題を深く知らなければいけない。 今の自分なら、どんな相手でも4年前よりはるかに良い戦いができると心から思えています。
ここで得たすべてを、次のフィールドに持ち込みます。
──最後に、ここからALBONAに飛び込む人たちへ
20代でALBONAに来る意味。それは「圧倒的な基準の高さ」が日常になる環境に身を置けることだと思います。
わからないことで社内に知見がなければ、各々が社外の専門家にコンタクトを取りに行く。
他社で成功している取り組みがあれば、それをなぞるのではなく、「だったら僕たちはその10倍を作ろう」と自然に言い出す空気がある。
この4年間で、そんな思考や行動が“普通”になる感覚を育ててもらいました。
そのことが、この後の人生をどこまででも連れて行ってくれると確信しています。
また、成長とは「個人の能力が上がる」だけじゃなく、「周りを巻き込んでより大きな目的を達成できるようになる」ことだという話があります。
ALBONAには、その両方が否応なく鍛えられてしまう環境があります。
自分のできることを増やしながら、他のスキルや知識を持った人を、いかに自分の船に乗せるかを考え続ける。
そんな毎日の先に、気づけば想像もできなかった場所にいる自分に気づくと思います。
この1年でALBONAには、いろんな事業領域や経歴を持った人が増え、正直それを横目に今会社を去るのは惜しい気持ちもあります(笑)
圧倒的な成長環境からも、携われる事業の多様さからも、もし今のキャリアプランがなかったらきっとALBONAを離れなかったと思います。
これからALBONAに入る方に対しても羨ましい気持ちでいっぱいです。
ぜひ、人生が変わる期待と覚悟を持って飛び込んできてください。
これを書いているのは、「3年で辞める」と宣言した中村さんが、4年近く全力で走り抜けて迎えた旅立ちの前日。
本人にその意識は無いしれませんが、きっと誰よりもこの組織を育てようと考えていたのが、中村さんだったと僕は思っています。
この記事にも出てくる「ALBONAは自己実現の装置」という言葉。
それは彼が、誰よりも“信念”と向き合ってきた証なのだと思います。
卒業すると聞いたとき、寂しさより先に「ようやく旅立つんだな」という不思議な納得感もありました。
そして心から、晴れやかな気持ちで背中を押せたのは、中村さんが「今がその時」と確信していることが、はっきり伝わってきたからです。
ALBONAは、「どう生きたいか」「あなたの幸せは何か」を真剣に問い続ける場所です。
ただの“会社”ではなく、自分の意志と向き合い、理想と現実のギャップに迷いながら、それでも前に進もうとする人たちが集まっている。
あるいは”自分の意志”が未だなくとも、それを見つけようと本気でもがいている人が沢山居る。
正解がない中で、「それでも、やる」と決める人たちの熱に、日々さらされる環境です。
そんな場所で中村さんは、“言葉”と“意志”を武器に、真っ向から組織と向き合い続けてくれました。
ALBONAという“加速装置”に身を置き、何度も葛藤しながら、言葉にならない何かと格闘し続けた中村さんの姿は、きっとこれからの誰かの羅針盤になるはず。
「ALBONAが、人生を加速させる装置になった」
そう語ってくれた彼の言葉が、次の仲間の背中を押すことを、心から願っています。
※記事内の情報は2025年8月時点のものです。