「情けは人の為ならず」誰でも一度は聞いたことのある言葉です。たまに誰かのために何かしてあげることはその人のためにならないという意味に誤解されることもありますが、本来の意味は「誰かのために何かしてあげることは、実はその人のためではなく自分のためである」というものです。
ただ、この考え方ももう少し深ぼっていくと・・・誰かのために何かしてあげると、いつか巡り巡って、その人に何か良いことが起こるという実質的な恩返しのようなことがあるよという考え方もあると思いますが。私は「誰かのために何かしてあげることは、その行為そのものが自分のためになっている」ということなのではないかと考えています。ややこしいですねww 困っている人がいてその人を助けてあげる、それが何で自分のためなんだと考える人もいるでしょう。
カナダのある大学でこんな研究が行われました。高血圧を患う高齢被験者に毎週40ドルを3週間連続で渡し、1つのグループには「お金を自分自身のために使ってください」と、もう1つのグループには「お金を誰か他人のために使ってください」と伝えました。どうなったと思います?3週間後、研究者が被験者の血圧を測定したところ、他人のためにお金を使った人は、自分のためにお金を使った人に比べて血圧が著しく減少していることが判明しました。この時の血圧減少のインパクトは、健康的な食事を行ったり、頻繁にエクササイズを行った時のそれと同様だったのです。食べるものに注意しながら、一生懸命運動してようやく得られる健康が人のためにお金を使うことで得られるのです。
与えることによって、何か恩返しがあるということではなく。与えることそのものがすでに自分も何か(幸福感など)を受け取っている。そう考えると人に何かを与えるって楽しいことに思えてきませんか?