プロフィール
小林 草太(Kobayashi Sota) 2023年法政大学卒。大学時代は広告研究会に所属し、学生広告コンテストへ力を入れた。新卒でデジタルマーケティング企業に入社し、Salesforce運用からWebディレクション、UI/UXデザインまで幅広い業務を経験。約9ヶ月のフリーランス期間を経て、2025年4月に株式会社Hitamukiへ正社員としてジョイン。現在はダブルワークとして、店舗責任者としての顔も持ちながら、Hitamukiでサイト制作・LP制作・マーケティング業務を担当している。
遠回りに見えて、実は一本筋が通ったキャリア
小林草太は、少し変わったキャリアを歩んできた。
大学時代は広告研究会に所属していた。都内の大学が集まり、電通やADKの社員が審査員を務める大会で結果を求められる、数少ない“本気で広告をやる”学生団体だ。
「先輩たちが結果を残してきた団体だったんですけど、自分たちの代でしばらく勝てなくなっていて。それが悔しくて、勉強会を企画したり本を20冊くらい読んだりして、プレゼンや分析のやり方を学びました」
自分たちの代で優勝を経験する。ただ、「広告の世界で突き抜けるのは簡単じゃない」とも感じていた。
ちょうどコロナ禍でWeb需要が急拡大していた時期。大学の同期とも「起業したいね」という話をしていて、1人でも食べていけるスキルを持っておきたいと考え、Web制作に目を向けた。
新卒で入ったのは、同期600名という規模のデジタルマーケティング企業。「初心者エンジニア」枠での入社で、当時は新卒がすぐに案件に入れない環境だった。最初はSalesforceのコースに配属され認定資格も2つ取得したが、気づけばディレクターのコースへ異動。そこから茨城県古河市にある企業へ、いわゆる無償派遣という形で修行に出された。
メンターが常にいるわけではない。手探りでWebディレクションの立ち上げに関わり、デザイナーとのコミュニケーションに苦戦した。現場を知らないまま指示だけを出す難しさを痛感し、独学でWebを学び直し、スクールにも通い始めた。
会社に戻ってからも、ディレクター、KARTEの運用、社内の生成AI推進担当、UI/UXデザイナーと、希望とは違う配属が続いた。当時の上司には、こう言われたこともある。
「やりたいことをやる人生は辛いよ。今の環境で輝いた方が性に合っているんじゃない」
「すごく納得感があったんです。自分に合っているのも分かっていたし、輝ける自信もあった。でも、何年か経って“そつなくこなしている自分”を想像した時、Webをちゃんとやっていればよかったなと思わないかなと考えて。歳を重ねるほどチャレンジしにくくなるなら、今のうちに頑固になってみようと思いました」
「違うと思ったらやめる」を繰り返すうちに、副業の仕事の方が本業より手応えを感じるようになる。フリーランスとして独立し、約9ヶ月間活動したのち、2025年4月にHitamukiへ正社員として加わった。
「なかなか変なキャリアなんですよね」と本人は笑う。
「色々なことに興味を持つタイプで、そこそこ何でもこなせるんですけど、人生をかけられるほど何かにのめり込んだ経験がなかった。だったら、自分で選んだ道の中で納得できるところまでやってみようと決めていました」
業務委託から正社員へ―決め手は組織のこれからを作りたいと思ったから
小林がHitamukiと関わり始めたのは、茨城への派遣先で外部顧問をしていた代表の澤田との縁がきっかけだった。「案件をあまり持っていなかった時期に、“やってみたら”と声をかけてもらって」副業として関わるようになった。当時のメンバーはまだ数名。代表の澤田を含め業務委託が2名ほどという、設立して半年ほどのタイミングだった。
フリーランス期間を経て、2026年4月に正社員としてジョイン。決断の背景を尋ねると、少し茶目っ気のある答えが返ってきた。
「本音でいうと社会保険料ですね(笑)」
もちろん、それだけではない。
「入社を考えていた頃は、Hitamukiがまだサービスとして固まっていない段階でした。クライアントが増えてきて、これからどう拡大するかも、社内をどう整えるかも何も定まっていない。正直カオスな状況でしたが、それでも“今の自分にしか選べない選択をしよう”とずっと思っていたんです」
急成長しているように見えて、実際は苦労しながらもがいている組織だった。
「先が見えない部分もありながら、ちゃんと苦労して成長しようとしている組織だった。それがすごく魅力的に見えたんだと思います」
なぜそこまで惹かれたのか。小林は自分の性格をバンドに例えた。
「自分は演奏メンバーじゃなくていいから、裏側の照明やマイク調整をしていたいタイプなんですよね。自分がいないと成り立たないけど、表には出ない。それでいて、輝いている人と同じ景色は見られる」
「全員がなんとなくうまくいく船より、1人1人の役割がはっきりしている船の方が、自分は輝けると思っています」
Hitamukiという、まだ何も定まっていない組織を選んだ理由は、ここにある。
二足のわらじと、任される現場
小林は現在、Hitamukiでの業務と並行して、ある店舗の責任者も務めている。
「店舗責任者としての拘束時間の隙間を見て、Hitamukiの作業もしています。ある程度ゆとりのある時間なので、その合間でHitamukiの仕事もしています」
Hitamukiで最初に担当したのはデザイン領域。コーポレートサイト制作やLP、社内向けのスライド資料を経て、正社員になってからはマーケティング業務も加わった。Webデザインもコーディングも独学。それに加えて、機材も含めて100万円弱を投じてプロにも学んだ。
「年収300万円そこらの時に、それだけの金額を払うのは正直きつかったです。震えましたね」
それでも踏み切れたのは、「どこに覚悟を持つか」を自分なりに定めていたからだ。今も壁にぶつかっている最中だという。
「通っていたスクールがデザイン特化ではなく網羅的な内容だったので、自分が納得できるものを作れることの方が少なくて。人のデザインを見て嫉妬もします」
「チャレンジできる環境」を実感した瞬間も多い。「Webの経験がまったくない自分を最初に“やってみたら”と誘ってくれたこともそうですし、今年4月に初めて展示会に出展した時も、“じゃあ展示会担当ね”という感じで任せてもらいました。額も額だったので、ちゃんとチャレンジできる環境だなと思います」
他のメンバーも、決まったフォーマットに頼らず自分なりに動いている。
「クライアントと仲良くなりたい人、俺がクライアントのことを一番分かっていて、この人たちにはこのやり方が一番いいんだ、というのを自分で考えたい人には向いている会社だと思います」
仕事とプライベートの境界線が薄いのもHitamukiらしさだ。
「飲みに行った時に、仕事の愚痴じゃなくて“どうしたらもっと良くなるか”という話が自然に出てくるんです」
「クライアントとのやり取りも、企業と企業というより人と人という感じで、社内の人と話しているのと変わらないくらいフラットなんです」
同僚の奥田さんが、知り合いから紹介された初対面のクライアントとの初回ヒアリングを、30分の予定から1時間半まで延ばしていたことがあったという。「案件になるかもわからない機会なのに、そこまで話を広げられるのはシンプルにすごいなと思いました」
これからのこと、そして同じ立場で悩む人へ
これからの展望を聞くと、まず出てきたのはデザインへの再挑戦だった。
「30歳を超えた時に、“これは任せてください”と自信を持って言えるスキルが欲しいんです」
もう1つは、SEOや広告効率化のような“小手先”のスキルよりも、クライアントがどんな感情にあって、どう伝えればHitamukiが刺さるのか、Hitamukiがどう見えるべきかという、ブランディングに近い領域だという。
「1周回って、学生時代の広告研究会でやっていたことに近いかもしれません」
副業から関わり始める人、未経験の分野に飛び込もうとしている人へ、小林はこう語る。
「前職にいた時の自分は、環境も人間関係もすごく狭かったなと思うんです。何か新しいことをしようとすると大体マイナスなことばかり考えてしまう。でも案外なんとかなるので、とりあえずやってみるのが大事だと思っています」
「結局、自分がした決断に対して誰も責任は取ってくれません。やるにしても、やらないにしても同じです。だったら、自分が一番納得できる選択をした方がいい。だから、あまり人に相談しすぎない方がいいと思っています」
「“今が1番若い”ってよく言われますけど、本当にそうだなと思います。年を取るほど考えることも荷物も増えていくので、コンフォートゾーンから抜け出すのがどんどん難しくなる」
好奇心には賞味期限がある、という言葉も心に残っているそうだ。
「好奇心が出た瞬間にやってみないと、その好奇心自体がどんどん薄れて、いつか出てこなくなってしまう。だから、湧いた瞬間にどうやったらできるかを考えて動くことが大事だと思っています」
「誰かがいなくなったら回らなくなる組織があっても、それはその人の責任じゃなくて組織の問題でしかない。優しい人ほど、そう割り切る考え方も必要なのかなと思います」
大学時代の友人からは、こんなことを言われたこともある。
「草太は昔から、パソコンで仕事をしながら体も動かすような、今みたいな働き方をすると思ってた」
「そんなこと言ってたっけ、と思ったんですけど。結局、自分は収まるところに収まるんだろうなという気がしています」
最後に、この記事をきっかけにHitamukiに関心を持った人へ。
「Hitamukiは、やりたいことを馬鹿にする人も、否定する人もいない組織だと思っています。“この組織が好きそうだな”というだけでも、十分な理由になると思っています。創業半年の頃からずっと変わり続けている会社なので、環境自体もどんどん変わっていきます」
「違うことをやってみたいと思っているなら、言い訳をせずに、実際にやったらどんな生活になるか、どんな未来や、どんな人との出会いがあるかを想像してみてください。やらない理由は、考えればいくらでも出てきてしまうので」