表面温度4300度の惑星発見 東大など国際研究チーム(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
地球から約600光年離れた恒星を周回する惑星の表面温度が約4300度に達すること - Yahoo!ニュース(朝日新聞デジタル)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170606-00000003-asahi-sci
東大や国立天文台、NASAなどの国際研究チームにより、灼熱の惑星が発見されたようです。
公転周期:1.5日(地球は365日)
恒星との距離:580km程度(太陽と地球は1億5,000万km)
表面温度:4,300度(地球は15度くらい)
西本です。intee及びITプロカレッジの事業部を見させてもらっています。
上記の記事は、私の学生時代の先輩が所属するチームが発見したものなので、興味深く拝見していました。
そこで今回は、私が学生時代に関わっていた宇宙についてご紹介させてもらおうと思います。
(資料元:NASA)
まず、私の携わっていた研究テーマ、それは地球外生命体の探査です。
地球は生命が宿る唯一の惑星なのか。私たちが宇宙の中で唯一の生命なのか。という問いに答えるべく研究をしていました。
(ちなみに私は地球人以外の生命は必ずいると思っています。今度この話もできたらと思います。私が触発されているのはスティーヴン・ホーキングさんや佐藤勝彦さんなどのお考えです。ご興味ある方はぜひ調べてみてください。)
地球外生命体探査をどのようにやっているのかと言うと、第2の地球探しをします。どんな環境に生命がいるかはわかりません。水星のような灼熱の環境にも生命はいるかもしれないですし、木星のように水素とヘリウムでできたガス惑星にもいるかもしれません。ただ、私たちが唯一知っている、生命が生存できる環境というのが地球です。私たちの常識からあまりにかけ離れたものは研究ではなくSFになってしまいます。なので第2の地球を探します。
私の所属していた研究グループでは、重力マイクロレンズという現象を利用して探していました。この現象については少し難しい話になるのですが、簡単に説明すると、
アインシュタインが発表した相対性理論によると、光は曲がります。(正確に言うと光が曲がっているわけではなく、空間が曲がっているために光が曲がっているように見えます。ここでは簡単のため、光が曲がることにします。)
例えば、光が太陽のような重い星の側を通る際に、光は少し太陽側に引き寄せられ、光は曲がります。そうすると、観測者から見ると太陽の後ろにある星が増光して見えるようになります。
重力マイクロレンズ法の概念図 (資料元:日本天文協議会)
この現象を用いて惑星を探すわけですが、レンズ星(上記図真ん中の星)が惑星を伴う場合、主星による増光ピーク以外に惑星の影響による小さなピークが現れます。この小さなピークを観測することで惑星を探し出すということです。
レンズ星に惑星が付随しない場合の光源星の光度変化(左)と、惑星が付随する場合の光源星の光度変化(右)。(資料元:日本天文協議会)
現在、系外惑星は数千個見つかっています。私が研究していた7,8年前は数百程度だったのに比べてかなり増えました。
ただ、地球に似た惑星はほとんどありません。
発見数からも分かる通り、観測技術はどんどん上がってきており、今後の成果に期待です。
今回は私の大学時代の研究についてほんの触りの部分だけを紹介させていただきました。
宇宙の研究に触れられたことがない方がほとんどだと思いますが、研究者達は本気で第二の地球を探してますし、本気で地球外生命体を探しています。このような世界にも興味をもっていただけていたらうれしいです!