自分が主人公になって絵本の中に入れる!「アバター絵本システム」開発プロジェクト
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インターネットの発達により、世界中のどのような人とでも繋がれるようになった現代社会。コロナ禍によってデジタル化の波はさらに進み、オンライン会議などの新たなコミュニケーションも一般的になりつつある。しかし、それによって本来あるべき人と人とのコミュニケーションを希薄にしているという声も。青山学院大学教授、事業構想大学院大学特任教授・松永 エリック・匡史氏と「絵本を使って人と人の想いをつなぐ」ÉHON INC.サービスを進めるえほんインク代表・国則圭太氏に、コロナ禍によってもたらされたコミュニケーションの課題と解決方法について話を伺った。
目次
松永 エリック・匡史 (まつなが えりっく・まさのぶ)
青山学院大学教授・事業構想大学院大学特任教授。幼少期を米国で過ごし、15歳からプロミュージシャンとして活動、バークリー音楽院でJAZZを学ぶ。大手メーカーのシステムエンジニア、AT&Tを経て、エンターテイメントとメディアさらにデジタルの領域におけるビジネスコンサルタントとして、アクセンチュア、野村総合研究所、 日本IBM、その後、デロイトトーマコンサルティングにおいてメディアセクターAPAC統括パートナー・執行役員を経て、PwCコンサルティングではデジタルサービス日本統括パートナーとして自社のデジタル事業を立ち上げエクスペリエンスセンターの開設をコンセプトデザインからリードし初代センター長を務めた。コンサル時代から今に至るまで大手企業を中心にデジタル変革を行う。2018年より株式会社アバナード デジタル最高顧問。2019年より青山学院大学 地球社会共生学部教授(国際経営)、 2020年より事業構想大学院大学特任教授。聖ステパノ学園理事、スタンフォード大学の人気講座「Design your life」認定講師、ForbesJAPANオフィシャルコラムニストなど、教育からビジネスコンサルまで幅広く活躍をしている。
国則 圭太 (くにのり けいた)
えほんインク代表取締役CEO。広告制作プロダクションでグラフィックデザイナーを経験。その後、イベント制作会社にて空間デザイナーとして活躍。某テレビ局の大型イベントやゲーム会社で10,000人動員を記録したオフラインイベント等数々のイベントを担当。デザイン会社を経営し、2022年2月にえほんインク株式会社設立。大切な人に想いを伝える新しいギフトの提案として、パーソナライズ絵本ギフトサービス【ÉHON INC.(えほんインク)】を運営。さらに絵本に入る体験を、もっと楽しく、もっと気軽にユーザーに提供するため、オリジナル絵本アバターシステムの開発を開始。プロモーションも兼ねたクラウドファンディングでは掲載わずか3日で目標の200万円を達成。300万円以上の支援を集めた。2022年9月にCVC、エンジェル投資家を引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドにて総額8,600万円の資金調達を実施。
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-まずはお2人の出会いをお聞かせください!
国則氏:2019年11月にÉHON INC.(えほんインク)事業を始めたのですが、当時の私は新規事業をスケールする方法の知識がありませんでした。そんなとき「社長自身が勉強した方が良い」と弊社役員から背中を押され、事業構想大学院大学に入学することに決めました。大学では2年次でゼミの担任を選ぶのですが実務家の先生を希望していたこともあり、エリックを第一志望で希望し、無事に担当教授となっていただいたことが私たちの出会いです。入学当初はコロナでなかなか授業ができず、学校側も慣れないオンライン授業を模索していたので、私自身も戸惑っていましたが、2年次になるころにはそれも少しずつ落ち着き、授業も事業もうまく回り始めたような気がします。まだまだ悩みはたくさんありますがエリック指導のもと、徐々に事業をカタチにしている最中です。
エリック氏:ÉHON INC.事業には物凄い可能性を感じているので、私も全力で事業を形にし、広めるお手伝いができればと思います。国則さんは入学当初から想いの部分がしっかりあって、あとはその想いを言語化することでサービスに落とし込んでいくことが重要だと考えています。
-なるほど、事業構想大学院大学でお2人は出会ったんですね! 実際の授業は、どのような内容で、学びを得ることができるのでしょうか。
国則氏:授業内容は基本的に先生との壁打ちです。これを繰り返すことによって、想いを言語化し、自分の事業について棚卸しできるようになりました。普段、事業を進めていると、経営のことで考えるべきことが多く、もともと抱いていた「自分が本当に作りたいもの」を忘れてしまうことがあるんです。でも事業構想大学院大学では、自分の想いを言語化することができるようになり、事業のmissionやvalueを見直し、それを仲間に伝えることで、事業の軸の再確認や想いの在り方をチームで共有することができるようになりました。
エリック氏:トップが自分の想いをメッセージとして残し、仲間に伝えていくことはいつの時代でもとても重要なことです。一見フレームワークがしっかりしている事業でも、そこに想いがなければ、成功することはありません。そのサービスを受けるユーザーはもちろん、同じく事業を進めるスタッフに対しても共感を呼ぶことができないからです。だからこそ、事業のトップは自分の想いをメッセージとして残し、伝えていく必要があるのですが、年月が経ち、環境が変化していくと、トップ自身が自分の想いを忘れてしまうというケースが非常に多くなります。だからこそ、私のゼミでは講義メインではなく、それぞれの想いを引き出すような壁打ちがメインとし、さらに学生同士のディスカッションから自分以外の様々な視点や角度を吸収しながら事業構想をしていく場所にしています。エリックゼミでは、コラボレーションを重要視していて、「自分の事業は、誰かと組めないかな」と主体的に動いていく生徒が非常に多く、仲間意識も強いと思います。ここで出会える同志は一生の財産になると思います。
-想いを大切にする事業構想大学院大学での一番の学びは何ですか?
国則氏:それはやはり、”大切な人との心をÉHON(えほん)でつなぐ”というビジョンの言語化ができるようになったことです。そのビジョンをアウトプットするため絵本をどう作っていくかを、今、詰めているところです。徐々にカタチにはなってきていますが、今以上に自分の想いを多くの人に伝えるため、より鮮明なカタチに落とし込むことが目標です。
-ÉHON INC.事業を始めようとしたきっかけはどのようなものだったのですか?
国則氏:自分の実体験ですね。私は現在2人の娘の父親なのですが、以前、娘たちに絵本の読み聞かせをしたときに、登場キャラクターを子どもたちの名前に変えたり、飼っている犬を登場させたりしたら、大喜びしてくれたんです。その様子を目にして「子どもは自分が主人公になりたいのだ」と気付き、絵本が娘たちと私の距離をぐっと縮めてくれたような気持ちになりました。その体験から絵本には人を繋げてくれる力があると実感し、「絵本」×「子供が主人公になれる」の2つを組み合わせて、ÉHON INC.事業を立ち上げる決意をしました。
エリック氏:ÉHON INC.事業はまさに現代社会に一石を投じるポテンシャルを秘めた事業だと私は確信しています。親子間でのコミュニケーションからヒントをもらい、カタチになっていったサービスですが、今だからこそ全ての人のコミュニケーションに関わり大きな影響を与えうる画期的なサービスだと思います。なぜなら、”現代社会におけるコミュニケーションはネットに支配され希薄化”しているからです。SNSで簡単に誰とでも繋がることができるようになり、繋がれる人の幅は増えたけれど、逆に関係性は希薄になってきています。本当にSNSで繋がっている人と心と心で繋がることができているかと言われたらそこには疑問が残ります。そんな、人と人との関係性が希薄な現代社会で、あえて不器用な絵本という手触り感のある媒体を使っていくことが、この事業の強みと言えると思うんです。
国則氏:そうなんですよね。私もSNSなどでのライトなやりとりだけでは、本当に人と人の心は繋がらないと思うんです。こればかりになったら、まずいな、と。そういった意味で、このÉHON INC.事業が人々の絆を強めるきっかけとなるよう、しっかりと育てていきたいと思っています。
-SNS等でのライトな繋がりは新型コロナウイルスでさらに強まったように感じますが、新型コロナウイルスの影響も事業に関わって来ると思いますか?
エリック氏:もちろんです。新型コロナウイルスの影響でデジタル化が5年間分くらい一気に縮まることになりました。それにより、普段の生活もデジタル化の影響をもろに受けることになりましたね。勘の良い人は既にこのデジタル化が対面でのリアルなコミュニケーションが希薄化されていて孤独に悩む人が増えていることに気づいているでしょう。
国則氏:そうですね。例えば、コロナ禍によるデジタル化で一気に広まったものがオンラインミーティングですが、便利である一方、対面で会わなければ伝わりにくい想いがあることを実感した人も多いのではないでしょうか。
エリック氏:結局便利なものも上手く使いこなさなければ、逆に面倒なものになってしまうのです。「便利」って難しいもので、便利だからと結局多くの時間に仕事ばかり詰め込んでしまうことになってしまうんですよね。私は、現代社会で仕事とうまく付き合うには、ある程度仕事をサボれない(=便利を享受できていない)といけないのではないかと思います。昔は会社のメールを外で見ることはできず、会社が終われば飲みに行って仕事を忘れることできましたが、今はいつ、どこでもメールを見ることができてしまうことにより、常に仕事に追われるようになりました。仕事に追われると精神も追い込まれます。実際、さらにデジタル化が進み、結果、家族と過ごす時間が激減している人も増えてきています。だからこそ、読み聞かせができる絵本という媒体が、親子でのコミュニケーションツールとして貴重な時間を共有しお互いを知ることに役立つと思うんです。
-デジタル化が進んだ現代において、ÉHON INC.事業によりどんな変化が生まれると思いますか?
国則氏:インターネットが発達した現代だからこそ難しくなってきている、自分の想いを直接本人に伝える機会を当たり前にしてくれるのが、ÉHON INC.事業だと思います。弊社のフルオーダーメイド絵本では、必ず贈り主の想いをメッセージとして物語の中に入れ込んでいます。さらに、贈られた側のアバターや名前を絵本の中に描くことで、読み手にも没入感が生まれます。このように、物語とメッセージ、どちらも絵本に描くことで想いを伝えるツールとして使うことができます。これが、ÉHON INC.事業で作る本の魅力です。そして、それを近くの大人が、紙をめくってあげ、読み聞かせをしてあげることで密度の濃い価値のあるコミュニケーションを生み出し、温かみを感じることができると思います。
エリック氏:紙をめくってあげて、読み聞かせてあげるというのは特別な時間ですね。本来、コミュニケーションは相互に行われるべきものだと思うのですが、昨今ではスマホなどで見ることのできるデジタルコンテンツを子どもに渡し、放置するという話もよく聞きます。これではコミュニケーションが失われていくばかりです。読み聞かせる側も子供の表情や言葉と向き合っているのです。しかし、紙の絵本を読み聞かせすることで、絵本の話を飛び出して、色々な話を生むきっかけになります。子どもが少しずつ中身を読めるようになって、成長を肌で実感できるかもしれません。ただモノを渡すだけではなく、一緒に体験することで価値のあるコミュニケーションが生まれるのではないでしょうか。
-単純に読み聞かせというならば、デジタルの絵本もあると思いますが、敢えて紙にこだわる理由はありますか?
国則氏:私は、紙の絵本からは「温かみ」と「時間の経過」を感じられると思います。紙の質感や本の重み、インクの匂い、ページをめくるときの音。その一つひとつが思い出になります。そして、読めば読むほど紙の色が変わり、年季が入っていく。いわば、読み手と一緒に時を重ねて変化していくのです。こういった感覚は、デジタルの本からは決して感じとることができないと思います。そういった紙の本の魅力に加え、この事業にはメッセージが凝縮されたストーリーがあるので、ふと思い出したときに真の価値を発揮するものではないかと思います。SNSのように即時的な”イイね”が来るものとは違い”時間がかかる”イイね”かもしれませんがその”イイね”には相当な深い価値があると思います。
エリック氏:私も紙に触れた時、紙の手触りで過去の思い出が頭にふっと浮かぶ経験はあります。読み聞かせをしてくれた人の声を思い出すこともあります。声の力ってすごいと思うんです。そもそも、人間はお腹の中にいる時から心音という音声を聞いて育っています。初めての感覚は、聴覚。つまり、人間の感覚は視覚ではなく聴覚から始まっていると言っても過言ではありません。そういった意味で、想いを届けるには写真や動画など、目から入る情報と比べて音声の方が響くと私は思うんです。絵本の視覚的情報を、読み聞かせという聴覚に訴えかける方法で、想いを届ける。この、視覚と聴覚が融合されているÉHON INC.こそイノベーションと呼べるのだと思います。
-2人の考えるイノベーションとはどのようなものですか?
エリック氏:私は、イノベーションを”過去のエッセンスに新しいものを加えるもの”という風に定義しています。どういうことかと言うと、私たちの未来の基盤には、必ず過去がある。つまり、懐かしい記憶や体験、モノが存在しているのです。それを私は「新しい過去・懐かしい未来」と呼んでいます。過去に何か新しいものを加えることで、どこか懐かしさを感じる新しいものが生まれてくる。これが本物のイノベーションだと思うんです。絵本というフォーマットは過去のものですが、そこにアバターという新しいものを加えてイノベーションを創っていく。まさにこのÉHON INC.事業は過去のものではなく、新たなコミュニケーションや市場を創ることができるものなのです。そして、この新たに生まれる市場はまだ大きくはないですが、人々の深い共感を呼び、単価の高い市場になるのではないかと思っています。
国則氏:まず最初にフルオーダー絵本の制作ではじめましたが、特に広告も打っていないのに、定期的に注文が入っていました。1冊10万円という決して安くはない単価の商品ですが、購入者がいるということで、ニーズと可能性を感じます。その後、アバター絵本システムを開発し未だ市場が小さいサービスですが、toB向けに「ÉHONファミリープラス」という企業向けサービスも開始しはじめました。創業間もない弊社ですが、日本を代表するような企業様との取り組みが始まっており、今までにないサービスの提供を出来始めているという自信にも繋がっています。我々が今後イメージしている事業展開はまさにイノベーションに繋がると思っています。
▽ÉHONファミリープラスについて詳しくはこちらから
エリック氏:やはり、国則さんの中に元々あった想いが強いので、潜在化していたマーケットを徐々に呼び起こしているのではないのかなと思います。絵本はビジョンや想いもカタチにすることができるものです。コンテンツビジネスは、コンセプトだけでは意味がありません。コンテンツそのものに価値があるがゆえ、実際に創り上げ感じてみなければ意味がありません。実際、私自身もすでに国則さんに「エリック」という一人の人間とゼミ生という子供たちに向けたオリジナル絵本をオーダしていて制作が始まっています。僕自身、ワクワクしています。
最後にはなりますが、国則氏の描くこれからのÉHON INC.のビジョンとはどのようなものですか?
国則氏:ÉHON INC.事業だけでなく、関わっている事業のすべてで、”誰かの想いをカタチにするお手伝いをする事業の拡大”というビジョンで進めていこうと今は考えています。そうした事業の一つひとつが、人々の心を繋げるきっかけになれたら嬉しいですね。事業構想大学院大学で残された期間をエリックや同期のみんなと切磋琢磨して、より自分の想いを言語化していき、カタチに落としこんでいければと考えています。
大人になってからでも、何度でも楽しむことのできるこの絵本に興味がある方はぜひお気軽にアッタデザインにご連絡ください!
▽ÉHON INC.事業について詳しくはコチラから