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「何とかなる」が挑戦の原動力に──Developer 古屋賢人

フォーデジットでは、どんなメンバーがどうやってものづくりに励んでいるのか?普段はなかなかお見せできないフォーデジットの「ナカミ」をお届け。ひとりのメンバーに注目し、そのナカミ-働く姿や哲学を、周囲の声から探ります。

今回注目したのは、デベロッパーの古屋賢人。彼について周囲からは、「何でも挑戦してる印象」「頼れる兄貴的な存在」「いつもプロジェクトを円滑に進めてくれる」といったポジティブな声がつぎつぎ聞こえてきます。CEOの田口が本人に話を聞きました。

古屋 賢人 / デベロッパー
2018年、新卒でフォーデジットにジョイン。Webサイト・アプリのフロントエンド実装のほか、パートナー企業社員へのReact NativeやFlutterのレクチャーを担当。社内ではデベロッパーチームのサポーターとして、組織や業務の課題解決に取り組む。趣味はゲームやアニメ、映画。

ロールモデルがいるから挑戦し続けられる

── 今回、事前にフォーデジットのさまざまなメンバーに、賢人について聞いてきました!メンバーの声をもとに、賢人の「ナカミ」に迫っていきたいです。まず、こんな声が届いています。

経験がないことでもやってみる度胸がある。なんなら新卒入社の時からすでに貫禄があった(笑)。
どんなことでも一旦受け止めて、ベストな方法を考えて実行しようとする。それを実際にやり遂げてくれる。
開発ワークがフルで入っていても、幅広くタスクを取りにいくタイプ。“自分がやるべき”という範囲をとても広く捉えてる。

──「経験がないことでもやってみる度胸がある」という声。たしかに賢人はいろんなことに挑戦している印象があるけど、自分自身ではどう思っていますか?

僕のベースには「何とかなる」と「できることは職種関係なくやればいいじゃん」という二つの精神があるんです。それは開発ワークに限らずです。例えば、フォーデジットではUXデザイナーがメインで行っているユーザーインタビューなども、プロジェクトに参加する以上、ユーザー理解があるに越したことはないよな、テックの僕がやってもいいよなと考えたり。そうやっていろいろと挑戦させてもらっているんです。

だけど、実は自分では挑戦しているという感覚はなくて…。単純に飽き性なんです。たまには違うことをやりたい、新しい技術を使ってみたい、そういう気持ちが強いんです。だから、挑戦とはあまり意識していません。気づいたら「あれも楽しそうだからやってみようかな」となってます。

── 賢人の挑戦は、そこに大きな壁があると捉える人にとっては挑戦に見えるかもしれないけど、本人としては頑張ってやっていることではないと。

「やってみようかな」くらいの感じなんです。そこについては西垣さん(*)というロールモデルがいてくれることが大きいと思います。西垣さんはあらゆるタイプの開発プロジェクトを、何でも楽しそうにやってる。ああいう何でも対応できる人になるのが、僕の目標の一つなんです。
*:フォーデジット 執行役員 テクニカルコンサルタント 西垣 伸之

── その考え方に至るきっかけとか、賢人にとってのターニングポイントは何かあったの?

数年前に経験した、あるWebサイト構築のプロジェクトです。初めて大きな裁量を持って開発を担当しました。ヘッドレスCMSを使うのも、インフラアーキテクチャ周りをほぼ1人で触るのも初めて。技術的なチャレンジに加えて、初めてベトナムブランチのメンバーと一緒にやったり、コロナの影響でちょうどリモートワークになったりと、コミュニケーションの部分でも苦労が多かった。ちょいちょい正気を失いかけるくらい大変でした(笑)。でも初めてだらけのこのプロジェクトを乗り越えて、意外と何とかなるんだなと思えるようになったんです。心の安定というか、悟りというか...。それは挑戦することへの障壁の低さの話にもつながるのかなと思います。自分だけでなく、周りにも「やってみなよ」と言えるようになりました。

── なるほど。メンバーの声にもある、挑戦した上で「やり遂げてくれる」についてはどうですか?

やり遂げることに関しては、モチベーションを大事にしています。言葉を選ばずにいえば、これをやったらメリットがあるとか、そういうことです。あとは、自分の中で納得さえできれば何でもできると思っています。「きっとこういう理由があるんだな」とか。納得した上で取り組めば、何とかしなくちゃという責任感が芽生えてきて、やり遂げられると思っています。

常に相手へのリスペクトを土台にして

── もう1つ、「頼れる兄貴的な存在」という声があります。

ものすごく面倒見が良くて、頼れる兄貴。
各メンバーのタスク量を把握し、詰まっている人には声をかけて調整してくれる。
仕事だけでなく、プライベートや精神面も気にかけてくれます。
忙しくても後輩の面倒を見て、アドバイスやレビューを怠らない。
若手育成のスキルが高い!

いやあ、逆に僕が後輩を頼って「ちょっとお願い!」と手伝ってもらうことの方が多いと思います(笑)。ただ、手伝ってもらうことで後輩が成長できるという部分も多分にあるとは思っています。学生時代から考えているのは、手伝ってもらえるような人になろうということです。周りが手伝いたくなるような人になりたいというのは、強く意識していますね。

── 「周りの人のことをよく見ている」という声もありますね。それについてはどう?

実際、よく見ている方だと自分でも思います。これも学生時代からで、「この人はこういう人」というのを自分なりに言語化するんです。そこは自信があります。でも人を見るって難しいですよね。最初に思い切って踏み込まないと相手を知ることはできない。それで失敗することもあります。プライベートなら距離を置けば済むかもしれませんが、仕事だとそうはいきません。だからアプローチの仕方を変えたり、試行錯誤しながらコミュニケーションをとっていく。その土台として、相手に対してリスペクトを持つことを大事にしています。それは相手が後輩であってももちろん同じです。

── フォーデジットのメンバーは、それぞれにかなり個性があると思うんだけど(笑)。コミュニケーションの上で苦労はありますか?

フォーデジットのデベロッパーには、自分からコミュニケーションをとるのが得意ではない人はいますが、話しかけてみたら「めちゃくちゃ話すじゃん!」みたいな人が多いんです。自分の殻に閉じこもるようなタイプはいないので、そこはやりやすいと感じています。

── 「後輩の面倒見がいい」というところは、何か意識していることはありますか?

二つあります。一つはちゃんと“ケツを拭く”こと。タスクを任せて何かあったとしても、どうにかするためのプランはちゃんと用意しています。ただ崖っぷちのところでなんとか頑張ったからこそ成長できることもあると思っているので…。ギリギリまで見守るようにして、「本気でやばいな」となった時に自分がガードレールになるイメージです。もう一つ、上からではなく同じ目線でフランクに接すること。そのうえで頼れる存在と思ってもらえているのだとしたら、すごく嬉しいです。

プロジェクトではそれぞれが専門家としてコミュニケーションを

── さらに、「プロジェクトを円滑に進めてくれる」という情報も届いています。

役職問わず、周りのメンバーと絶対に壁を作らない。
プロジェクト全体のコミュニケーションが円滑になるよう進んで行動していて偉い!
UXデザイナーやデザイナーが実装についての専門的な話で「???」となっていても、噛み砕いて丁寧に説明してくれる。

確かに、テックの疑問点を埋める、というのは意識しています。例えば、フォーデジットがデザインして実装は外部パートナーの方にお願いするというプロジェクトだと、デザイナーが実装面の専門的な話を理解するのが難しい場合はありますから、社内のテックの担当者が噛み砕いてわかりやすく説明する必要があると思ってます。ただ、テックの人はみんな少なからずそういう意識を持っているはず。僕の場合は高度なテックコンサルタントなんかより立場が近いから、そう感じてもらえているのかもしれません。

── ちなみに「もうちょっとテックの専門的なことをわかってもらいたい」という気持ちはあるんですか?

実はそこが今の目標なんです。僕は聞かれると比較的すぐに答えてしまう方なんですが、周りからは「あまり答えないで」と言われることも多いんです。自分で調べてもらった方が理解が早いし、結果として良いと。最近だと、サードパーティークッキーの問題は、僕自身がGDPR(EU一般データ保護規則)対応をやることが多く結構調べましたが、テックの前提知識がないと理解が難しいだろうなと思ったので、聞かれたら答えていました。ただ、アクセシビリティ対応のような、テック担当だけが知っていても意味がないようなものについては、できるだけいろんな人にアンテナを張ってほしいですね。とはいえ、どんなことでもテックのことに興味を持って聞いてもらえるのは嬉しいことです。聞きにくくなってしまうのも残念ですよね。だから、せめて説明したことをちゃんと覚えていてほしいですね(笑)。

── プロジェクト全体のコミュニケーションを円滑にするためには、どんなことを心がけていますか?

これは僕の処世術なんですが、なるべく下手に出るようにしてます(笑)。相手をリスペクトして、きちんとコミュニケーションをとること。それとなるべく素直に、正直に話すことは気をつけていますね。プロジェクトでは全員がそれぞれの役割を持ったプロフェッショナル。専門的な立場としてコミュニケーションをとる場合は特に、お互い協力することが必要です。相手の立場に立って考えることはすごく意識しています。やっぱり自分の視点だけで考えると、視野が狭くなって凝り固まってしまいます。いろんな人の視点に立って物事を考えることが大事だと思っています。

インタビュー後記

例えば、主人公の隣にいつもいて「実はこいつがいないと何もうまく回らない」というキャラクターっていますよね。賢人はまさにそういう人だと思います。ものすごくパワーが強い主人公タイプではなく、カリスマなスーパープレイヤータイプでもない。だけど、このキャラがいないとダメ。スーパープレイヤーだけがたくさん揃っていても良いチームにならないのは、賢人のようなキャラクターがしっかりと役割を果たしているからでしょう。そんな貴重な存在でありながら、自らスキルを上げて成長し続けているところが、賢人のすごいところですね。(CEO 田口)

編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平

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