地元・天童市と東北への想い
僕は山形県天童市の出身で、今は岡山市に住んでいます。
こう書いてみると県庁所在地がある都市や、例えば函館であったり鎌倉や姫路など、多くの方が名前を聞いたことがある市町村って強いですね笑
天童市は意外と認知度が(出身者が思っているより)高かったりするのですが、知っている方はほぼ100%
「将棋の駒の街ですよね」
とおっしゃいます。
今治市と言えばタオル、鯖江市と言えば眼鏡フレーム、といったように
「あの街と言えばあれ」
で名前が出るのはオンリーワンでそれはそれで嬉しいのですが、果物や日本酒もおいしかったり、今や全国的に知名度が高くなった鳥中華の発祥地であると言われていたり(諸説あり)、温泉があったり、意外なところでは幕末まで織田藩が藩主であったりと(将棋の駒が特産品になったのはこの時代のことなんですよね)
「ほかにもいいもの・いいところたくさんあるのにな…」
とちょっとモヤっとしてしまうのは事実だったりします。
たぶん僕は天童市が本当に好きなんですよね。
もちろん10年ほど住んでいた東京も好きでしたし今住んでいる岡山にも愛着がありますが、僕は東北という地方もとても好きなんです。
東京にいた時も、知り合った方が東北出身だと分かると勝手にテンションが上がっていました。
東北6県と言ってもそれぞれに違いがありますが、それでも何となく東北出身だと聞くと仲間だと思ってしまいます。
少し前にインターネットで日本の各地域についての違いみたいなものを見たのですが
「東北6県は(仙台という突出した市があっても)同じように仲がいい」
というイラストを見て、ほっこりしたのを覚えています。
外資系製薬会社での地方採用に成功した理由
そんな僕が直近で経験したのは、東北に工場がある某大手外資系製薬会社の採用プロジェクトでした。
工業団地内に製造工場があり、ずっと採用をしているがなかなか人が集まらない。
そんな中で外部から、この会社の採用支援に携わりました。
参画してすぐに思ったのは、工場の人にも本社の人にも
「地方の視点がない」
ということです。
工場の管理職も本国または東京からの異動、または県外に拠点がある他社からの入社がほとんどで、東北の事情であったり、あるいは
「地方での採用」
という知見があまりなかったのです。
そのため東京など大都市での採用基準を地方に持ち込んでいました。
細かいことはまた別途書いていきたいと思うのですが、ポイントとしては
「大都市で成功した採用手法を地方に持ち込んでも逆効果になる場合がある」
ということです。
東北出身者として言えば
「外資系」
「英語が学べます」
「カジュアルな社風」
といったアピールポイントは、東北では身構えられるのでは? という想いがありました。
具体的な手法は多々ありますが、考え方としては
「地元に根付いて●年」
「英語は必須ではありません」
「日本企業に比べて解雇が多いということはなく安定して働けます」
という訴求に変えていく、というのがコンセプトでした。
おかげで、半年も経たずに10名の採用に成功することができました。
地方採用で大切なのは、地方のカルチャーを守り育てること
例えば地方都市で、その地域で完結したプロダクトやサービスをその地域の人たちに提供していくのであればまた異なります。
ですが、例えばその地域からプロダクトやサービスを広げていきたい、あるいは中央の企業が地方でサービスを提供していきたい、全国にディストリビューションするために地方に生産拠点を持ちたい、といった場合
「東京と同じ基準で採用しよう」
「東京で成功した事例を展開しよう」
と思ってもうまく行きません。
少なくとも僕は自分が実際に関わった採用の現場ではそういった事例を見たことがありません。
また、地方では「労働者」を採用するだけで、低コストで労働力を確保できるとしか思っていない場合も同様です。
この辺りは、海外に進出する企業が
「人を育てようとしているのか」
「労働力が欲しいだけなのか」
で未来が大きく変わってくるのと同様です。
地方採用で大切なのは、地方のカルチャーを守り育てることである。
僕はそう信じています。
それは別に地方に対してボランティアをすることでもなければ、おもねることでもありません。
地方に根付いた風土や文化を尊重し、そしてその中で地方の特性を活かし、共存しながら繫栄していくこと。
それが、地方で採用をする上で企業が求められる視座なのだと思います。
そういった意味で、僕は地方採用を通じて文化を育てたいと願っています。
「事業だけでなく、カルチャーを造りたい」
僕の名刺にはそう書き込んでいます。
それは別に、文化の最先端を行きたいだとか、流行を生み出したいなどということではありません。
その土地土地に、その土地とそこに住まう人々でしか生み出せない文化が根付くのを見ていたい。
願わくば、人事という切り口からそこに関わっていたい。
できるだけたくさんその瞬間に立ち会いたい。
それが、僕が地方採用支援をしている中で感じるやりがいであり、お金以上にクライアントからいただけるギフトなのだと思います。
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