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インタビューVol.1「お客様のリクエストに応えたい」で広がった自身の可能性/勝野クミ子『Moimême(モワメイム)』オーナー兼エステティシャン

勝野クミ子さんは、大阪・岸和田市にある古民家エステサロン『Moimême(モワメイム)』のオーナー兼エステティシャン。美容にかかわる幅広い仕事をしながら、基礎化粧品の開発や多業種とのコラボレーションなど日々、精力的に活動されている。その姿はエネルギーに満ち溢れ、多くの人からは「パワースポット」と例えられるほど。

今回は、勝野クミ子さんが活動するうえで大切にしているマインドのお話から、「パワースポット」と呼ばれる秘密、そして現在開発中という野菜の化粧品『Vegewel(ベジエル)』シリーズの基礎化粧水『トマティエ』の制作秘話などのお話を伺った。

■「自分らしく働きたい」葛藤の末に



勝野さんのエステティシャンとしてのスタートは、10代後半。香川県にある子供服のブティックに併設されたエステサロンだった。

当時は、子供服販売の仕事がしたいと思っていたが、オーナーから「ブティックは手が足りてるからサロンのほうに入って」の一言がきっかけで、思いがけずエステティシャンの道に進むことになった。

そこでしばらく働いたのち、もともと大阪出身だった勝野さんは帰阪してエステ会社に再就職。エステティシャンとして精力的に働いていると、仕事ぶりを買われてサロンを一軒任されることに。その頃を振り返って勝野さんはこう言う。

「エステティシャンの仕事は面白いけれど、営業の仕事がすごく多いんです。それは、いちスタッフとして働いていたときから嫌でしたね。けれど、店長になれば、売上を上げなければならない。かつて自分が嫌だと感じていたことでも、時にはスタッフに強いることになる。売上を上げるための行為が、本当にお客様のためになっているんだろうかなど、いつも悶々としていましたね」

呼び込みをしていたとき、何にも縛られずにエステの仕事をしている人が羨ましいと思うこともあったのだそう。葛藤を抱えながら日々を過ごし、結婚。夜も遅いエステ業界から離れた。

出産を経て、社会復帰しようと職を探しているとき、目につくのはエステの仕事ばかり。けれど、再び営業が活動のメインになるのは嫌だ。それが決め手となり、勝野さんは起業を選んだ。

そうして開業したサロンに名づけたのが『Moimême(モワメイム)』。フランス語で「自分自身・自分らしく」という意味だそうだ。

■「エステ技術を高めるために」医療の世界へ


現在は大阪・岸和田市に場所を移したMoimêmeだが、以前は当時住んでいた自宅の一室を使っていたのだとか。古民家でエステサロンを開きたいと考えていた勝野さんは、何年もかけて今の建物を見つけた。

築86年の古民家をリノベーションし、エステサロンとコミュニティスペースを設けた。よくあるエステサロンのような外観や内装にはしたくなかった思いから、古き良き日本家屋の落ち着いた雰囲気が残る空間に仕上げられている。

Moimêmeが提供するサービスは、当初はフェイシャルやボディといった一般的なエステメニューだけだった。そこから少しずつ客の要望に応えていくうちに、メニューの種類も増えていった。それに反して、いつしかエステティシャンとしての限界を感じるようになったという。

「エステの仕事は、お客様と一対一のおつき合いになるため、個人的な深い相談をされることも少なくありません。たとえば、肩が凝る、頭が痛いといった身体的なお悩みを聞くこともある。自分が学ぶことでお客様のリクエストに応えられる何かがあるならと、勉強のために整形外科病院のリハビリ室に勤めることにしました」

整形外科を選んだのは、エステに通じる部分があったから。エステも体のつくりについて学ぶ。それによって適切な施術が行えるからだ。そこに加えて勝野さんは、病気・ケガによる身体症状のケア方法なども知ることで、エステティシャンの技術向上に役立てられると考えた。

午前中は整形外科でリハビリマッサージを行う施術師として働き、帰ってくるとすでにエステを受けに来た客が玄関前で待っている。そんな多忙な日々を7年間過ごし、Moimêmeの移転と同時に病院から退職した。

■GIVEの精神が関わる人にパワーを還元

「性格的に、忙しいほうが好き。人と関わったり、何かをしたりするのも好きなんです」と話す勝野さん。周りの人からは「パワースポット」と例えられることも多いのだそう。

「エステティシャンは皆そうかもしれないけれど、人が喜んでくれたり、自分が関わって何かしらの結果が出たり、そこに自分がお手伝いできたりするのがすごく嬉しいんです。だから、お店もエステサロンに来るお客さん以外にも、いろんな人たちが集まる場所になっているのが喜びでもあります」

Moimêmeを開業している古民家は、いろいろなコミュニティの活動場所や憩いの場所としても活用されている。そうなった背景には、勝野さん自身が周りの人の声に応えることを厭わない人柄が大いに関係している。

「本業はエステティシャンですが、いろんな人がいろんな声をかけてくれるんです。店名を決めてほしいとか、猫好きの人とおしゃべりできる場所がほしいとか。いろんな声に動かされているうちに、勝野のところに行ったら良いことがあるよと言われるようになりましたね」

見返りを求めない。その姿勢が、どんな人に対しても壁を感じさせず、安心感を与えているのかもしれない。

■「“なりたい自分になる”を後押ししたい」プロジェクトを開始


エステティシャンとしても多忙を極める勝野さんだが、実はいま、お客様ファーストの姿勢から生まれたプロジェクトも企画しているのだという。その名も「Cinderella support Program(シンデレラ・サポート・プログラム)」。

このプロジェクトは、女性の「なりたい自分」を叶えるサポート企画だ。人はみな、いろいろなコンプレックスを持っている。そうしたコンプレックスを、各分野のプロフェッショナルの手を借りて魅力に変えていく、まさにシンデレラストーリーをなぞるような内容だ。

勝野さんは、この企画の統括プロデューサー。サポートメンバーには、ネイリストや美容師などが揃う。1人の女性がどんなふうに変わっていくのか、とても楽しみな企画だ。

本プロジェクトは今後、モニターを募集する予定とのこと。自分に自信が持てない女性には、ぜひチェックしてもらいたい。

■野菜のチカラで美しく『Vegewel』開発秘話


エステティシャンは提携しているバイヤーから化粧品を仕入れることがほとんどだが、勝野さんは自ら基礎化粧品開発もしている。開店10周年を記念して開発・販売した『Vegewel(ベジエル)』シリーズは、野菜を主成分にしたもの。3種類の化粧水を肌の状態に合わせて、使用者自らがブレンドして使える画期的な商品だ。

それも勝野さんが、自身の客や友人・知人など、周りの声を集められるだけ集めて企画したのだという。野菜ソムリエの資格を持つ勝野さんは、自身の知識を活かして野菜を使った基礎化粧品を作ることにした。そうして作られたのが、『Vegewel』シリーズだ。

現在は、『Vegewel』シリーズでも特に人気を博したトマトを使った化粧水『トマティエ』のリニューアルを図っている。どんな手ざわりの化粧水に仕上がるのか、今から楽しみだ。

■勝野クミ子さん


エステサロン『Moimême(モワメイム)』オーナー兼エステティシャンで、『むかしむかしあるところに』のオーナー兼店長。

顧客の要望に真摯に応える人柄と、整形外科で培ったリハビリマッサージの技術とエステ技術を融合させた的確な施術が魅力だ。

<店舗情報>

【店名】むかしむかしあるところに
【サロン名】Moimême(モワメイム)
【住所】〒596-0808 大阪府岸和田市三田町1802
【電話番号】072-443-1536
【メールアドレス】moimeme.kumi@gmail.com
【公式LINE】むかしむかしあるところに(mrx5211n)
【全般】https://moimeme.shopinfo.jp/
【ブログ】https://ameblo.jp/moimeme93
【Instagram】https://www.instagram.com/moimemekumi
【通販】http://moi83231.owndshop.com/

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