「去年、採用専任の担当者を入れたんです。でも、なかなか変わらなくて。」
採用支援の現場でよく聞く相談です。担当者は求人管理も面接調整も忙しくこなしている。でも採用の質は変わらない。内定辞退が続く。早期離職も減らない。
これは担当者の問題ではありません。「採用担当を置いた」ことzi自体を「内製化」だと捉えてしまったことに問題があります。
営業担当を一人入れたからといって営業戦略が整うわけではないのと同じで、担当者に任せられるのは「作業」です。「どんな人を採るのか」「なぜその人が必要なのか」という判断は、本来経営者が考えるべき問いです。
実はここで見落とされがちなのが、「採用担当に丸ごと任せている状態」も、構造的には外注と変わらないということ。判断の主体が経営から離れている、という意味で本質は同じだからです。
内製化できているかを見極める、シンプルな問いがあります。
「採用担当者が退職したら、採用は止まりますか?」
止まる、という会社は少なくありません。それは属人化であって、内製化ではないのです。
本当の内製化に必要なのは「人」ではなく「判断軸」。どんな人材像を定義しているか、どんな基準で選考しているか——これが組織に言語化・共有されていれば、担当者が変わっても回ります。
採用担当者は、いわば「経営の翻訳者」。経営者が考える組織の姿を、求職者に伝わる言葉と体験に翻訳する役割です。翻訳するには、まず"元の言葉"が要ります。だからこそ、採用担当を置く前に、経営者自身が採用に向き合うことが先なのです。
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