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#大学生になって、大人に叱られた話

記事をご覧いただきありがとうございます。
私が2年半続けてきたインターンシップでの経験と学びを、ここで紹介させてください。

私は、トレジャーデータ株式会社という創業10年弱のベンチャー企業でインターンシップをしています。ベンチャー企業は内部体制の変化が激しく、特に下っ端であるインターン生の私に与えられるタスクは毎日変化している、と言っても過言ではありません。しかし、それぞれの仕事に対して私が共通して学んだことがあります。

それは、「なぜこの仕事をしているのだろうか?」という問いを常に持っておくことが、働く者にとって非常に大切だということです。言い換えれば、「自身の業務が、自身の企業やチームの目標達成にどう貢献するのか?」を考え続けるということになります。これを意識するだけで、チームメイトが求めていることを察知して、目的に沿った提案をすることができるようになるのです。
いただいた仕事に対して、チームの一員として新たな修正を提示したり、企画を成功させるためのより効率的な手段を提唱することができるようになります。当然、専門知識や経験値の不足のために意見を採用されないこともしばしばです。しかし、結果的に役に立ったと言える提案も少なくはありませんでした。確実に言えるのは、主体的に提案をする人が増えれば増えるほど、チームの意思決定の幅が広がり、より洗練されるということです。もし、このマインドを全社員が持っている企業があるとすればどうでしょうか。 その企業は、GAFAの成長モデルでも語られるような「破壊的イノベーション」を繰り返す、挑戦的なものになると私は考えています。

これを学習したきっかけは、実は上司からのお叱りの言葉でした。ずばり、「無駄な商談を乱立させてはいけない」という内容です。インターンを初めて1年経った頃の出来事でした。企業のことなど何も知らないただの「高校4年生」だった私が、一日一件の商談をコンスタントにいれることができるようになってきた頃のことでした。恥ずかしいことに、当時は自分の立てた商談の数=自分の実力を示す指標、と勘違いしていたのです。しかしこのアドバイスを受け、「成立の見込みがない商談を立てても、お客様や営業チームの時間と労力を無駄にしてしまう」ということを知ることになります。自分はなんて自己中心的な働き方をしていたのかと情けなくなりました。親以外の大人に叱られるという経験も本当に久しぶりでしたから、当時はかなり落ち込みました。しかし今では、これは自分のターニングポイントだったと思います。「なんのために仕事をするのか?」初めて自分自身に問いかけてみた瞬間だったからです。それまでは自己満足に終わっていた部分があったと思います。しかしこの時「チームの目的を叶えるために働きたい」と、はっきり答えが出せました。それを機に、マニュアルに捉われずに質問を柔軟に変えることで、必要な商談を精査することに挑戦するようになりました。すると自然と良質な見込み客を営業チームにマッチングさせることができるようになり、営業担当者の方から「お客様と質のいい話ができるようになったよ」とのお言葉をいただけるようになりました。これは「営業チームの成約率を向上させる」という目標を意識して業務ができるようになったからだと思います。「自らの仕事の意義を理解する」。たったそれだけで、視野は格段に広がりました。あのお叱りがなかったら、まだ仕事を自分の力試しの道具に使っていたかもしれません。仕事をする上で自己肯定ができるのは、素晴らしいことです。しかし自分一人の成果ではなく、チーム全体での大きな成果を挙げた時にこそ、より大きなやり甲斐と自己肯定感を得られることに気づかされました。

この考え方は、キャリア選択の岐路に立つ今の自分にとって主軸となっています。常に最終目標から逆算して、最適な業務を行える人間でありたいです。また、その目標を達成するために、既存のシステムに固執しない挑戦的な企業の方々と、共に成長させていただきたいと、強く思います。