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【企業名で就活をしなくなった時、自分がどこにたどり着きたいかが分かる】CLUTCH西尾×Whomor大森 採用クロスインタビューVOL.3

「採用者の想い」にフォーカスして企画された採用クロスインタビュー。過去二回とは変わり、第3回は株式会社Whomorの大森美奈さんと「ベンチャー企業のHR部門がやるべきこと」をメインテーマに対談しました。
正反対の2人の経歴が、今採用者として交わる時、何が共通し、またこれから就職活動を迎える大学生や、転職を考えている人たちに考えて欲しいこととは何かといったことを「ベンチャー採用者」の視点で語っていく。




株式会社フーモア 大森美奈さん
岐阜県岐阜市出身。同志社大学から富士通に新卒入社。
その後リクルートに転職し3年間HR領域の営業を経験。現在は株式会社フーモアの人事としてHR領域を一任されている。


株式会社クラッチ 西尾輝
神奈川県中郡二宮町出身。高校卒業後群馬県の草津温泉で働く。
龍谷大学時代に様々な立ち上げを経験し新卒で人材会社に入社。現在は株式会社クラッチの経営企画室でHR領域を担当している。


何も知らないから、企業名で会社を選んでいた

西尾-

今回は提案に乗っていただいてありがとうございます。最初にまずパーソナルなお話をして、そのうえで採用とはみたいなお話をしながら対談出来たらと思いますので、簡単にお互いの就活の話からしていきましょうか。

大森-

就活ですか。そうですね、新卒の時は大手しか受けていなかったですね。一番重要なのが「有名な企業かどうか」みたいな。親とか友達とか後輩とか、周りの人たちに良いところ行ったねって思われたかったので、大手企業のみを受けました。それで富士通に入社して。自分に自信が無いから「こんな有名な会社に選ばれた」っていうのが欲しかったんですね。

西尾-

今とは真逆の考え方に見えるんですが、それはいつごろから変わったんですか?

大森-

社会人3年目ぐらいかな。富士通に入社して、すぐに合わないって思っちゃって。誤解されないように言っておくと、いい会社で良い人たちばかりなんですが、風土やスピード感が自分には合わなくて。1年ちょっとでリクルートキャリアに転職したんですよ。

リクルートは自分に合っていたし、楽しかったです。ただ最初はきつかったです。リクルートの文化として「自己開示をしろ」っていうのがあって、今まで「言って出来なかったら格好悪いから」「言って気が変わったら面倒だから」とあまり高い願望や根源の欲求を言わないようにしていたので言わされるのが嫌でした。ちょっとずつと言うようになったら、周囲の人の対応が変わって、自分のやっている仕事に自信が出てきて、ようやく会社名じゃなくどんな自分でいるか、どんな仕事をやるかっていうところに意識が向くようになったと思います。

後は、リクルートで本当に良い会社を担当させていただけたのも大きかった。すごく良い会社なのに知名度がないだけで採用が難しい企業をたくさん見る中で、知名度は自分にとっては本質的に大切なものではないなと気づかされました。

西尾-

そうだったんですね。今お話を聞いていて思い出したんですが、僕も大学入りたての時は大企業に入りたいと思ったことを思い出しました。僕は、一度働いてから大学に入ったので、中学高校の同級生は3年生で就職活動の話を聞きながら大学生活が始まりました。当時は鉄道会社系列の子会社に入ってぬくぬくしようと思っていたんですね。大学生活の中で社会課題に向き合うタイミングが多かったので、その辺りから真剣に働くときに何をするかということを考えましたね。

大森-

やっぱり大学時代までに何か本気で取り組んだかどうかでそこの意識って変わりますね。私はサークルはそれなりに頑張りましたが西尾さんみたいな経験はしなかったので悔いています。何でもいいから本気で取り組んだ時に出来ること・出来ないこと、やりたいこと・やりたくないことなんかが見えてきて、自分なりの進むべき道をちゃんと考えられるようになると思います。

西尾-

面接をしていても、年齢問わず就活迷子の人は少なくないなって感じますね。特にうちみたいに「新しい挑戦」なんていう形の求人を作ると、前のキャリア全部一回捨てて新しいことを!みたいな人が多いのですが、いや、さすがにそうじゃなくて、何を生かして次の仕事に持っていくのっていうところが凄く抜けている。もったいない。



一人一人に向き合いたいから、HR業界から人事に

大森-

私も富士通からリクルートキャリアに転職した時はそうでした。自分に何ができるかも考えず全く違うところでって思っていました。今になって、富士通にいたことも、リクルートにいたこともすべて繋がって、フーモアで人事をする選択や人事の仕事内容に意義を感じているし、次のキャリアのこともポジティブに考えられるようになりました。西尾さんはどうしてHRの領域に行こうと思ったんですか?

西尾-

学生時代に団体を立ち上げて、それが事業になって、会社になっていくみたいな流れを経験しているんですが、それに凄く影響されていますね。

当時、結構軽い気持ちで団体の立ち上げをして、その時にメンバーをかき集めたんですが、それもあんまり重く考えず「とりあえず一緒になんかやってみたい」っていう感覚で誘っていました。どんどん組織が大きくなって、活動の質も高くなってっていくうちに自分が誘ったメンバーたちが「団体を会社にして残る」って言うんですよ。僕も最初は残ることも考えたんですが、正直当時のメンバー全員が食べられるほどの事業では無かったし、僕はもう一度社会の大波に揉まれたいなって思いがあって、就職活動を始めたんです。

団体のメンバーを集めていた経験からなんとなくHR領域の会社を見ながら色んな会社の面接に行ったんですが、なんか、どこも「自分の会社が何を差し置いてもサイコー!」って言っているように感じて違和感を覚えました。

自分は、その時自分が誘ったメンバーが団体に残ることで十字架を背負った気分で「誘ったことでメンバーの人生を狂わしてしまったんじゃないか」とか「人がどこかに所属するって本当に人生を左右する重いものなんだ」って考えていたので、企業と人の適正な出会いが起こるように何か変えられないかと思ってHR業界に決めたんです。

大森-

私はリクルートに入ってからHRに興味を持ちました。そこからキャリアコンサルタントの資格を取得したりキャリア支援の企業に転職したりするぐらいHR領域に面白さや重要性を感じました。ただ、HRサービス企業はクライアントファーストになる局面もあるから、もっと自分が本当に伝えたいこと、やりたいことを通したいと思って人事を目指しました。

西尾-

僕もそれは全く同じことを思って、人材業界はあくまでも「人にまつわる企業の課題を解決する」というtoBコンサルタントのイメージですね。僕の新卒入社した会社も面白い会社だったんですが、あくまでも会社に所属するのは、個人の成し遂げたいことと会社の進む道の交差している中であるべきだと思っているので、より自分が成し遂げたいことに近いクラッチのHR領域に転身しました。

大森-

短い期間でしたが、HR業界にいたからこそ知れること、出会えた凄い人事の方やHRコンサルの方、そういうものが凄く生きています。求職者の方との面談の時間を一回一回大切に、真剣に向き合えるようにもなったと思います。



「将来何をやりたいか」に明確な答えを求めてはいない。あくまでも切り口。

西尾-

面談で絶対にする質問とかってありますか?

僕は「将来何やりたいか」と「そのために今何したいか」は聞くようにしているんですけど。

大森-

私も将来どうなりたいかは聞きますね。

きれいな答えでなくてもなんでもいいから、それを切り口にしてその人のことが知りたいと思って聞いています。たまに黙られてしまうこともありますが、私も明確にあるわけじゃないですし、探し中でもどう探すかにその人らしさが出たりしますよね。

西尾-

僕も成し遂げたい終着地点があるわけではないので、明確なものを言ってもらいたいわけじゃなくて、価値観のすり合わせと、うちの会社で幸せになれるかをお互い確認したいので、そのために「過去はこれだった」とか「いつぐらいまではあったけどこのタイミングで一回無くなった」とか何か語って欲しいですね。

大森-

必要があれば自分の夢の話もして、凄く丁寧に対話しようと思ってます。

西尾-

いいですね。僕も過去の話はなるべくしていますが、将来の話もお互いが話せるともっとイメージが明確になりそうです。ちなみに、直近で何がやりたいとかはありますか?

大森-

HRの仕事をもっともっと成長したい。後は、女性の働き方とかにも関心があるので、ベンチャーだからこそ、そういったところも新しいことやっていきたいですね。

西尾-

いいですね。僕は人事同士のつながりを強くして、そういった試みやノウハウの共有や、挑戦的な議論が出来る場を作っていきます。そういった外との関係性の中で、自社の成長を加速させる一端を担えたらと思っているので、今後もHR領域にどっぷり浸かってると思います笑



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改めてこの企画をやって良かったなあと思います。

人事の人たちがどんな目線で面談をやっているのかを知れることで、

仕事を探す前に自分を振り返るきっかけになったり、面談にどんなスタンスで臨むと良いのかが見えている中で就職活動が出来ることで、もっともっと本音で話せる場所として面談と言う場が出来ていけば良いなと思いますし、そういった中で、本当に会う会社が見つかる人が増えていくと嬉しいですね。

今後も、多くの方が見たいと思えるテーマについて人事の皆さんに協力いただきながらお話していこうと思いますので、宜しくお願い致します。



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△第2回も併せてどうぞ!
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