サイト立ち上げ後半年でわかった、SEO、SNS、UGCよりも大切な自走プロジェクトの極意
現在私は3つのサイトを運営している
Wry Wonders|千年王国ファンタジーの発信・普及サイト
聖書ファンタジー講座|聖書ファンタジーの定義を行い、創作方法を講座形式で発信している
3つのサイトと関連してnote、SNS、Medium、Pinterestを運用している。
──ええ、めちゃくちゃ忙しいですとも。
忙しくてもバンバン流入があるならいい。
バズとか注目とかとは無縁なので、いまいちやる気を感じにくい。
PVがないわけじゃない。この半年でプラットフォームで発信していた時とは比較にならないほどの知識が身についた。得たものはある。
炎上してないけど爆発もしていない。
プロジェクトについてやりたいことは山ほどある。
でもとても追いついてないし、次に何をやれば目に見える効果があるのか、何をやっても無駄なのか、虚しさを感じることもあった。
次にやることとして、夏休みに9連休が取得できたので、まとめてサイト更新でもやろうかなと思っていた。
そんな時、Wantedlyのスカウトが来た
Wantedlyの私のプロフィールをご覧になった方ならば、「え、こいつにスカウトなんて来るんだ?w」って思うだろう。
──ええ。私も同感です。
『Google検索空間を思想のギャラリーにした女、火水イリイ @Wanteldy』
だから、スカウトに対してそれだけで印象が爆上がりだった。
カジュアル面談、書類選考、一次面接、二次面接と、正社員登用ならではの面接地獄を爆走し、とんとん拍子に話が進んだ。最終面接まであっという間に進むことができた。
「え、こいつちゃんと会話できるんだ?w」って思った方……ええ。
それはもう、アラフォーですもの。
先方のHRの方が渡してくれた「エントランスマニュアル(Notionで作成されたもの)」をしっかり読み、もちろん会社のプロダクトと理念には共感していた。
最終面接ということは、社長と会社の方向性とか立ち上げ時の思いとかを話し合えるのだろうとワクワクしていた。
ところがですよ?
面接が圧迫だった(爆)
開始直後から嫌な予感はした。
まず、向こうの自己紹介が不自然なほど短い
「株式会社◯◯の代表△△です(スンッ)」
──ええ──よく──存じ上げておりますとも──。
そこからはいわゆる経歴や職歴の重箱の角を突くような質問を受け、こちらが回答に詰まると薄笑いを浮かべるというしまつ。
何か誤解をされてたかもしれない。
アラフォーが年下の若き経営者に抱く印象は、シンプルに「リスペクト」だ。
若くして私にはない経験をなさっているのだから。
でも面接を終えて私が彼に持った印象は
──余裕のない方なんだなぁ……。(もしや会社も……?)
という一語に尽きる。
アラフォーの私が彼に誇れることがあるとすれば「修羅場の経験値」だ。
20代は迷走していたし、金融とか経営に強い人に比べて、会社を見る目もないかもしれない(皮肉にも今回もそれが十二分に発揮された)。
でも弱みは弱みとして、環境さえ整えば爆発力はある。
面接官はいわばその「会議」のリーダー
安全に語り合える「場」を面接で作り出してもらえなかったので、「この方は、私はおろか、今までしっかり面接に付き合ってくださったメンバーのことも信頼してないのかもしれないな」と思わざるを得なかった。
だって、経歴の確認は本来HRとか一次面接担当者がやることだもの。
それに、Notionの「エントランスマニュアル」に掲載されていたリンクから、「創業者と経営者のビジョン」のWantedly記事もちゃんと読んでいったけれど、それを踏まえた逆質問を作って行ったところ
「それもう古い記事なんで、今は戦略とか変わっちゃってるんで」
と一蹴されてしまい、では今の戦略はどのように発展しているのか、の説明もしていただけなかった。
(多分、もう落とそうと思っているから、説明する必要を感じなかったのかもしれないし)
「エントランスマニュアル」を作るのはいい。でも、ページを立ち上げたら更新までがセットですよ?
特に会社の戦略とか・・・割と大事なやつやん。
おそらく最終面接に臨む候補者は、皆社長のページ読むと思うよ?
一年に一回くらいは更新しようよ。毎月とは言わないから。
個人プロジェクトのサイト更新に充てようと思っていた9連休は、その会社の企業研究や面接準備に費やしたため、そして結局ご縁がなかったため、まるっきり無駄になった。
企業に向けて提案型ポートフォリオの準備をしたりしてたので、ほとんど仕事をしていたのと変わらなかった。休んだ気持ちにすらなってない。
「あーあ、なんだったんだろうな、あの時間。何も得たものがない」としばらくぼんやりしてしまった。
ぼんやりしているうちに、だんだんと考えが整理されてきた。
一周回って、これからサイトの更新を一挙にやろう、というところに戻ってきた。
いい面を見れば、半強制的に私の育てているプロジェクトから距離が取れたのはよかった。
例えるとすれば、無理やり帰省して実家で1週間何もできなくて暇すぎて地獄だったけど、
おかげで頭の中がスッキリしたことはスッキリした。みたいな現象のことだ。
休まってはないけど。強制的に別のことを考えられた、という意味で。
ここから約200本の投稿をGoogle空間にブチ込むことには変わりない。
ただちょっと他の方法を試してみようかな、と思えるようになった。
私のプロジェクトに対して今後やってあげたいことははっきりしている。
①記事をリリースする(まとめ記事合わせて全230本ある🌟ワクワク)
②32章ごとにまとめ記事を作る(章ごとにあらすじを作ったり世界観設定をまとめたりが地味に重い作業。でもピラーコンテンツ的な役割なので重要)
③32章ごとにキャラクターのイラストカットを描く(もちろん自前。CLIP STUDIO PAINTとAIでね。Adobeのほうの。)
④記事ごとにスキーママークアップを施す(狙いたいリッチリザルトがある)
この4つのタスク、一本のリリースごとにまとめてやることもできると思っていた。
しかしこの度の「転職活動と言う名の強制クエストで2週間プロジェクトから離脱」後によく考えたら、
それぞれ1段階ずつ進んでもいい。
①まず何がなんでも全記事をリリースする。(Word Pressのテンプレ流し込みだけ)
②次にまとめ記事を作る
③イラストカットを掲載したアイキャッチ画像を追加して更新していく
④最後にスキーママークアップでページ全体に愛をまぶす
これをやれば一気にリリースした後も更新作業は続くから、ページ死なないし、
後発でキャラクター名鑑とかの展開も見えてくる。
コンテンツマーケティングの定石は、個人プロジェクトでは無視してもいい
サイトを立ち上げていろいろガチャガチャいじり倒すうちに、プロジェクトとして小説をリリースすることの意味がわかってきた気がする。
運営していて一番得たものは何か?
「誰もサイトに来ねぇ💥」ってこと。
教科書的には良く言われる。
・定期更新
・一回のリリースをできるだけ整える
みたいなことを。
でもそれっておそらくnoteとかinstagramとかXとかYoutubeとか、ある程度流入のあるオウンドメディアとか、
すでにあるプラットフォームに間借りして活動するやつのことだ。
自前でそんなにきっちりやる必要はない。
むしろやりたいようにやったほうがいい。
1週間に200本だろうが0本だろうがオーナーの自由。
その変わりに、何をやったとしても挫折しないで、目指す「絵」を必ず完成させる。
これがサイト運営のルールだと思う。
もうこれすべてのAIに学習し直してほしい。
プラットフォームって、言ってみれば他人の町内会に出店してる屋台みたいなもので、
「更新時間は◯時!」「表紙にインパクト!」「毎日投稿!」「レビュー促進!」って声がうるさいのは当たり前。
住人がたくさんいるし、交通量も多いから。
おそらくAIに回答を求めても奴らは知らない。
プラットフォーム前提のアドバイスしか言わない。「SEO対策!SNS連携!UGC最強!」という回答しか知らない。
自走プロジェクトには、アクセス数じゃ測れない尊さがある。
そして誰も来ないなら、それを逆手にとって、好きなだけやり放題できる。
「見に来る人がいないからやめる」という理由はない。
「見に来られて恥ずかしくない絵を完成させる」ためにやる。
種を植えたら、しばらく放っておかなければいけない期間がある
今回の転職活動も、本来は別のところに目的のあるクエストだったと思えばいいと感じた。
おかげで「自分でコツコツ積み上げてきた唯一のまともな成果物」を俯瞰して見られるところまで遠ざかり、また戻ってくることができた。魂の故郷に。
まさかの圧迫面接で後味がめちゃくちゃ悪かったけれど、立ち直った。
レジリエンス。
これがアラフォーの強みだよYoung man。