海外の現場で気づいた、“日本が好き”の次にある壁
2025年、私は新規顧客獲得のために年間12回ほど、海外で開かれる日本のアニメ・日本文化イベントに出展しました。アジア、アメリカ、ヨーロッパ。気づけば、一年のうち合計3ヶ月ほどを海外で過ごしていました。
こうしたイベントに来る人たちには、ひとつの共通点があります。日本が嫌いな人は、来ないということです。好きだからこそ、もっと知りたくて、わざわざ足を運ぶ。会場には、目を輝かせた「日本が大好きな人たち」が、国を問わず溢れています。
彼らと話すと、その“好き”は驚くほど具体的でした。アニメやマンガ、ゲーム、食、街の風景。そして話が進むと、ほとんどの人が同じことを言うんです。「いつか旅行で行ってみたい」。さらに踏み込むと、声のトーンが少し変わって、こう続きます。
「できることなら、住んでみたいんだ」
ブースで何度この言葉を聞いたか分かりません。ワーホリ協定がある国の人なら、それは比較的かなえやすい夢です。その枠から外れる人には、留学という道もある。中には、観光ビザで90日間滞在できる国の人が、何度も来日して中長期で日本を味わっている、というケースも珍しくありませんでした。来日の“形”は人それぞれ。でも、根っこにある気持ちは、驚くほど同じでした。日本が好きだから、日本に住みたい。
「日本は安心で、安全で、快適らしい」。その評判は、世界中でよく知られています。でも、本当の良さは住んでみないと分からない——これは、オークハウスが管理するシェアハウスに暮らす、世界100ヶ国以上・約5,000人の外国人入居者が、口を揃えて言うことでもあります。噂が、確信に変わる。その瞬間を、私は何人も見てきました。
ここまでなら、きれいな話です。でも、海外の現場に立ち続けて、私は“好き”のすぐ次にある壁に気づいてしまいました。「住みたい」と目を輝かせた人が、少し間をおいて、声を落としてこう言うんです。
「でも、仕事がないと、長くは住めないよね」
これが、その壁の正体でした。住まいは、オークハウスがある。来日の制度も、調べれば道はある。それでも、「働いて、暮らしを成り立たせる」というピースが抜けていると、人はこの壁の手前で立ち止まってしまう。「住みたい」が、いつまでも夢のままで終わってしまう。せっかくこんなに日本を好きでいてくれるのに、入口の一歩手前で足を止める。その光景を、何度も、世界中で見てきました。
“好き”は、こんなにもたくさんある。なのに、その先にある壁のせいで、たどり着けない人がいる。——だったら、その壁を壊すのは、私たちの仕事じゃないか。
世界100ヶ国以上の人が暮らすシェアハウスで「住む」を支えてきたオークハウスが、そこに「働く」をつなげる。住まい探しも、仕事探しも、まとめて伴走する。“好き”の次にある壁を取り払って、「日本に住みたい」を、ちゃんと「日本で生きていける」に変える。——それが、私が外国人材の就職支援サービスGAIAを立ち上げる理由です。
海外のイベントで僕が出会ったのは、ただのファンではありませんでした。日本という国を、人生の選択肢として真剣に見つめている人たちです。その一人ひとりの「住みたい」を、壁の手前で諦めさせたくない。GAIAは、その想いから生まれました。
もし、この壁を一緒に壊しに行きたいと思ってくれる人がいたら——まずは気軽に話しましょう。世界のどこかで「日本に住みたい」とつぶやいた誰かの、その先を一緒に作りませんか。