「絶対に諦めない」発達障害とともに築いた、私の働き方
発達障害とともに、自分らしい働き方を築くまで
私が「発達障害(ASD・ADHDの混合型)」と診断されたのは、40代半ばになってからのことだった。それまでの人生は、知らず知らずのうちに自分の特性と格闘し続けた日々だったのかもしれない。
20代半ば、両親の離婚や生活環境の激変、早朝からのアルバイトといった負荷が重なり、突如眠れなくなった。そこから睡眠障害、うつ病と診断された。
しかし、周囲の大学生バイトたちが就職していく中、「普通の会社に入るのが怖い」という不安と向き合い、町田市の就労支援センターを頼った。27歳で障害者手帳3級(現在でも)を取得し、「障害をオープンにして働く」という決意が、ようやく私の社会参加の第一歩になった。
30代に入ると双極性障害(Ⅱ型)へと病名が変わった。
ちょっとしたトラブルがあり、精神的に不安定になり、診断が双極性障害Ⅱ型に変わる。
それでも日々は簡単ではなかった。40代半ば、特に強く表れていたのが「聴覚過敏」。
課内のコピー機の音、周囲の会話、それらがまるでノイズの洪水のように脳を襲い、廊下に飛び出して倒れ込むほどの状態に陥った。それからは、課内での仕事に集中することが困難だった。
イヤーマフの使用や在宅勤務の工夫、個室での作業によって、徐々に自分のやり方を見つけている。
また、発達特性として「口頭での説明の理解が難しい」傾向もあるが、紙やチャット、メール、それに添付されたPDFなど視覚情報を使った指示に切り替えることで、業務理解も深まりやすい。
業務の「ゴール」や「全体像」を教えていただけると、モチベーションが高まり、より主体的に動ける。
こうした特性と向き合う中で、私が大切にしているのは「絶対に諦めない」という精神だ。鬱で苦しんだ時期も、周囲の支え、読書、そして小さな成功体験の積み重ねが、確かな自信を育ててくれた。
「100点は無理かもしれないけど、MAXなら出せる」。
その信念と、「本気で仕事をするとは、使命感を持つこと」という姿勢を胸に、今も私は全力で仕事に挑み続けている。
あと、発達障害は私はプラスに考えている。
と、言うのも、その障害特性から、「時間も気にせず、一つの事に夢中になる」と言う特性がある。
これを仕事で活かせれば良いと考えている。
実際、私は音楽が好きで、一人で楽器をレコーディングしている時も、金曜の夜中などに良いアイディアが浮かび土曜日の朝までかけて収録していた。
つまり、20代からその傾向は間違いなくあったと思う。
病名がハッキリして良かった。
障害者でも、官公庁では障害を「クローズ」で働いた。
なんだって出来る。
日々は勉強の毎日だ。
気持ちはとても明るく、どんな人にも変わらず態度で、前向きに人の2倍努力するだけだ。
病気や障害があるからといって、力を発揮できないわけではない。むしろ「自分に合った働き方」を理解し、整えることで、人一倍の集中力や責任感を発揮することができる。これからも、自分の特性を正しく理解し、必要な配慮をいただきながら、周囲と共に働きやすい環境をつくっていきたいと思っている。
発達障害の特性と仕事の工夫
2024年、正式に「ASDとADHDの混合型」と診断された。中でも大きな困難は感覚過敏、特に聴覚過敏だ。オフィス内の会話やコピー機の音がノイズのように響き、集中ができない。ひどい時には、頭が真っ白になり、その場から動けなくなることもあった。そうした事情から、現在は在宅勤務を中心に働いている。静かな自宅では、音のストレスがなく集中しやすいため、明らかに仕事のパフォーマンスが向上する。
補足
交通機関等に関して、閉所がとても苦手で、医師にも「パニックもあるかも知れません」と言わた事がある。
前職では、3時30分に起き、空いている5時の始発電車で行き、6時に会社につき業務開始(8時30分)まで会社で廃棄予定の新聞、もしくは読書、ネットサーフィンなどをしていた。
前職では、週1回だけテレワークが許されていた。やはりとても集中できた。
難しい仕事は全てテレワークで集中して行った。
前職の前職(ディップ株式会社)は完全在宅だったが、やはり在宅の方が実績として朝から集中できる傾向にあり、それは本当に体感している。
発達障害の特性と仕事の工夫(配慮のお願い)
このような特性から、以下のような配慮が必要だと実感している。
- 配慮事項①:聴覚過敏への対応
・イヤーマフの着用許可
・可能な範囲での在宅勤務の増加(補足の欄にもあるよう、交通機関の苦手もあり)
・音の少ない環境(個室やフリースペース)での作業 - 配慮事項②:情報伝達方法の工夫
・口頭だけでは理解が難しいことがあるため、紙ベースやチャット・メールなどでの指示があると助かる
・「この業務は何に繋がるか」など全体像を示す説明があると理解しやすい
・質問のタイミングをいただけると、スムーズに進行できる
発達障害の特性として、「ルーティン化すれば強いが、初めてのことや複雑な手順には弱い」という傾向がある。これも含め、工夫と環境次第で安定的に働けることを実感している。