尊敬する人を1人探すより、反面教師を100人見つけた方が成長する話
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「成長したいなら、尊敬できる人を見つけろ」――
よく聞くアドバイスだけど、僕はちょっと違う考えを持っている。
尊敬できる人って、そもそも母数が少ない。
たまたま自分と価値観が合って、実力もあって、人格も尊敬できる人なんて、
現実にはそうそう出会えない。いても“レアキャラ”扱いだ。
しかも、彼らの成功って属人的で、再現が難しい。
時代や環境、人脈や才能、偶然が重なってることが多いから、
「真似しよう」と思っても、表面だけをトレースしてもズレてしまう。
それよりも、僕は「反面教師」を探す派だ。
しかも1人じゃなくて、100人。
これなら圧倒的に簡単だし、なにより再現性が高い。
SNSを見ても、職場を見ても、街を歩いてても、
「うわ、それやったら嫌われるよ」と思う言動をする人は、すぐ見つかる。
自分もそうならないように気をつけよう、と思えばそれだけで学びになる。
反面教師のいいところは、“学べるのに距離が近い”こと。
なぜその人がうまくいってないのか、言動と結果がセットで見えるから、
自分に置き換えやすい。
「このままの自分だと、あの人みたいになるな」と思った瞬間に、
無意識にブレーキがかかるし、方向転換のヒントも得られる。
それに、反面教師を100人見れば、共通点も見えてくる。
たとえば——
・自分の話しかしない人
・やたらマウントを取りたがる人
・問題が起きたらすぐ人のせいにする人
・学ばずに威張る人
・感情で部下を動かそうとする人
・“忙しい”を口実にすべてを後回しにする人
こういう人たちの末路を見てると、「こうはなりたくない」という感覚が、
自分の芯になる。それが、判断基準になる。
尊敬できる人を1人見つけるのは素敵だけど、
反面教師を100人見つける方が、学びとしてはコスパがいい。
むしろ、先に100人見ておけば、
尊敬できる人が“本物かどうか”もちゃんと見極められるようになる。
僕の仕事観は、“何者かになろうとする前に、何者にならないかを決める”こと。
その方が、自分にとって無理がなくて、地に足がついた成長ができる。
誰かを真似して高く飛ぼうとするより、
誰かを見て「落ちないための視点」を持つ方が、実は近道だったりするんだよね。