『スマホ脳』を読んだ
アンデシュ・ハンセン/著 、久山葉子/訳の『スマホ脳』を読みました。今売れてるらしいです。
アンデシュ・ハンセン、久山葉子/訳 『スマホ脳』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)
〇きっかけ
きっかけは「子供が3歳になったらプログラムの勉強できるね」と言った友人の言葉でした。授業でこれからの子は習うらしいし、小さいうちからプログラムを勉強させるのは良いなと思いつつも、なんとなく始められずに今日まで来ました。そんな時この本の帯の『スティーブ・ジョブズはわが子にiPadを与えなかった』に惹かれ手に取りました。
〇読んだ感想【自分編】
自分はとてもビビりで、怖がりで、すぐに悪い想像をする。でもそれは、人類の歴史においてすぐに死ぬ環境いることが長かったからだし、自分がつい食べ過ぎてしまうのも、人類の歴史において食べ物が手に入らない時代が長かったから。
だから仕方ない☆
とは書いてないものの、そういう、自分の心の傾向が人類の生き残ってきた歴史があったためと思えば納得できますし、ビビりという言葉で今後は卑下しなくて良いのかなと思えたのは良かったです。
また、自分は仕事に詰まるとすぐにその辺をうろうろする癖があるんですが、それも本書によると理にかなっているらしいです(詳細は本書を参照してください)
〇読んだ感想【仕事編】
自分は図面書きつつメールが来れば返信して、電話が鳴れば出るといった仕事の仕方がとても苦手でした。だからメールは見る時間を作り、電話に出なくていいよう(そもそも自分あての電話はほとんどなかったので)固定電話のないところに避難して仕事をしていました。それを注意されることも多々ありましたが、電話が鳴るだけでも集中力が切れるし、切れないときは電話に気付かないしで一向に治りませんでした。
ですが本書によれば人間の脳はそもそもマルチタスクには対応していないそうです。それを知った瞬間、今までの苦労が正当なものだったと思えてほっとしました。だから、会社の偉い人には本書を読んでマルチタスクを強いる職場環境を改善してもらいたいです。わりと本気で。
〇子供の教育どうする?
結論から言うと、プログラムを子供に勉強させるかは、まだコロナ禍でもあるので我が家では引き続き要検討になっています。スマホやPCに触れさせる前に、子供にやらせてあげるべきことはまだまだたくさんあります。外遊びにスポーツ、自分の手で字を書き文章を作ること、本を読むこと、絵を描くこと、立体物を作ること。そのどれもが子供の成長を助けてくれるでしょう。
ただ、子供にスマホを与えないという選択をするためにはまずは何より親の時間と知識と先立つものが必要だということを今思い知らされています。ゲームなら買って与えればそれで終わりですが、外遊びもスポーツも、文字の練習も文章を書くことも、なにもかも、子供が勝手にやれるようになるには時間がかかります。その間、誰か大人の助けが必要です。アップルやマイクロソフトの偉い人が子供にデバイスを与えなかったのは、お金がないからではなく、むしろ、デバイス以外の楽しいことを用意できるだけの財力があったから、今、子供に文字を教えながらそんなことを考えています。スマホやゲームより楽しい機会を与えられるだけの子供手当てが欲しいなあ。
※写真はいらすとやさんから『スマートフォン中毒のイラスト』を拝借しました。