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わたしの歴史

▼幼少期
神奈川県鎌倉市に生まれる。名前は祖父から一字とられた。祖父は努力の人で「おじいちゃんの「志」は志穂子の「志」。おじいちゃんはがんばり屋、だから志穂子もがんばる」と言い聞かされて育つ。

幼稚園では泥団子作りに熱中する。最初は思うように作れず、できては園庭に投げて壊すをくりかえす。毎日続けた結果、玉のような泥団子を作ることができた。

父親の「そんなことも知らないのか」が悔しくて、図書館に通うようになる。

▼小学校時代
漢字を覚えるのは早かったが、国語以外の授業についていけなかった。負けずぎらいから自習するようになり、成績はよかった。しかし先生の評価と実際のギャップに苦しむ。

習い事はそろばんとピアノ。目標を定めて努力することが好きで、そろばんは一級取得まで、ピアノはドビュッシー の「パゴダ」が弾けるまで続けた。そろばんは中学受験の塾に通うためにやめることになるが、最後の一級試験に失敗。悔しくて教室をやめた後に独習し、再挑戦し合格。ピアノの目標達成には高校生までかかる。

悔しがりから本を読むようになったが、次第に読書自体の魅力に気づき、児童書、図鑑、マンガ、画集、背伸びして太宰治などの文芸書など、幅広いジャンルに親しんだ。

▼中学時代
中学受験に失敗し、第二志望の中高一貫校に入学。悔しさをバネに一層勉強に励み、常に成績では上位になる。この学校に入学したからこそできることをしたいと全国大会常連の合唱部に入部する。

中学2年生で部活でミュージカルに挑戦する。今まで努力を重ねて達成してきたが、ダンスは努力しても上達せず挫折する。退部も考えたが、ミュージカルそのものを知ろうと本や雑誌を読み、様々な演目を観た。森公美子に出会い、ミュージカルで大切なのは自分の個性と役の個性を互いに高めることだと気づく。自分のダンスセンスのなさを利用して「ドジな道化」という唯一無二のポジションを築き、翌年の舞台で役を獲得できた。

中学3年生のとき、一年かけて小論文を書く。父と私の愛読書だった太宰治の「斜陽」を取り上げ、世代を超えたおもしろさについて考えた。その中で学校の講師で研究者の先生に出会い、学術書や研究書も読むようになる。膨大な資料を調べながら、自分の考えを組み立てていくおもしろさに気づく。書きあげた小論文は学年最優秀論文に選ばれ、大学で文学を勉強することを目標にする。

▼高校時代
中学受験のリベンジも兼ねて大学受験に向けた勉強を始める。志望校は教授や図書館の充実を意識し、小論文でお世話になった研究者の先生と相談しながら決める。

部活最後のミュージカルで脚本を担当する。部員数が多いため、歌やダンスがうまくても役のない部員がいる状況に不満を持つ。そこで役職を活かしてオリジナルの役を設け、部員の才能を漏らさず活かす環境づくりに奔走する。

▼大学時代
大学では専攻する文学を様々な角度から突き詰めようと考え、座学で学べないことも知るために2つのアルバイトを経験した。
1つ目は文芸誌の編集アシスタントで、原稿依頼から搬入まで制作の全過程に携わる。自分の読んできた本がどのようにできるのか実践を通して学んだ他、ソフトを用いて誌面やチラシを制作し、ウェブページの修正作業なども行った。
2つ目は神保町の観光案内所で街案内をした。利用者に合わせた最適な散策コースを組み立て、提案していた。年次があがると指名をいただくことも増え、うれしかった。

アルバイトの経験を活かし、所属する文芸サークルで同人誌の編集をした。装丁を担当し、3冊の雑誌を制作する。最後の雑誌はサークル創立60周年の記念誌で、OBの編集者やライター、作家と協働して雑誌の全デザインを担当した。

大学では演習発表で高評価を受けた論文を学会誌に投稿する。審査は通過できなかったが、論文を書くおもしろさを一層強く感じ、修士課程進学を決意。

▼大学院時代
出版社でアルバイトを始め、刊行本の書評のデジタル化と新刊の販促広告の制作を行う。
書評の作業では5000冊以上のデジタル化を一人で行い、上司に「できるとは思わなかった…」と継続力と忍耐力を驚かれた。
広告の制作では担当編集者と相談しながらキャッチコピーやデザインを考え、ソフトを用いて作成した。書店に飾られているのを見かけるといつも達成感が込み上げてくる。

一方学業では壁にぶつかり体調を崩す。自分でも危機感を感じ、自分に合った学習環境を真剣に考えるようになり、勉強方法の改善やコミュニティの形成に取り組む。また積極的に色々なことに挑戦しようと、アルバイトでの業務の向上も目指し、文学館主催の学芸員の講座やデザインの社会人学校に通うなどした。

今まで目標が明確で、努力し、達成してきた自分にとってこの出来事は大きな挫折だった。挫折を経て現在は自分を見つめ直し、学業とアルバイト、就職活動の両立のために取り組む日々。

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