タスク停滞を大幅改善! COO代行支援実例①──農園事業会社
「やるべきことは山ほどあるのに、社内の実行確率が全然上がらない…」
——そんな声を、経営者さんからよく耳にします。
中小規模の一次産業こそ、現場作業と経営タスクが複雑に絡み合うもの。今回は、私がCOO代行として並走している農園事業会社での支援実例を共有します。この記事では、
- 1.課題の全体像
- 当初の悩み
- 2.支援のロードマップ
- ① 現状把握
- ② WBSシート作成&週次でのタスクリストアップ
- ③ 忘れ・漏れ防止のChatwork連携
- ④ 実行確率UPへ向けた事前会議&Googleカレンダー連携
- 3. 成功のカギ──“仕組み×コミュニケーション”の掛け算
- ① タスクをただの“棚卸し”ではなく“川の流れ”に
- ② リマインドは人力ではなく Bot に任せる
- ③ 時間に落とし込むことで実行確率を爆上げ
- 4.現場のリアルボイス
- 5.まとめ ”タスク墓場”を卒業したい経営者様へ
以上をまとめました。同じ悩みを抱える経営者様や、プロジェクトリーダーの方たちの一助になれば幸いです。
1.課題の全体像
当初の悩み
- タスクが頻繁に発生するが、毎週確認しているのにも関わらずいつの間にか消える/留まる
- 口頭でのタスクがリスト化されず、そもそも実行されない
- 繁忙期は現場優先になり、 経営タスクが完全ストップ
- 代表が「全部自分が決める」構造で 判断ボトルネック が発生
結果、支援当初の実行遅延は約50%/週という状態でした。
2.支援のロードマップ
1.現状把握
2.WBSシート作成&週次でのタスクリストアップ
3.忘れ・漏れ防止のChatwork連携
4.実行確率UPへ向けた事前会議&Googleカレンダー連携
※ 週 2MTGファシリ+チャット無制限のハンズオン形式で実施
① 現状把握
支援に入る際に私が最優先にしたのは、現場に漂う「暗黙知」を言語化(ここでは主にタスク化)していくことでした。
まず、会議においてはタスク管理を中心として5W1Hで実行に向けた結論を出すこと、禁止事項・ルールを策定し、全員の共通認識を持たせるようにしました。
そして会議に出たことで一番強く感じたことは、やるべきタスクが出てきたにもかかわらず、担当者が自身のものとして把握しきれていなかったこと。
経営者自身は実行確率を上げるため、自身のタスクとしてすべて管理するようにしていましたが、担当者はそうではなかった。そりゃ毎週タスク進捗を確認しても、やってないということが起きるな、と。
② WBSシート作成&週次でのタスクリストアップ
そこでまず私は会議全体において、細かく議事録に落とし込みつつ、タスクになりうるもの、タスクとして指示していたものを徹底的に起こしました。その際にタスク管理をより確認しやすくするために、シートフォーマットを作成。
次に大項目→60分以内に実行できる小項目へブレイクダウンしながら、WBS(Work Breakdown Structure)に落とし込みました。
WBSシートサンプル
③ 忘れ・漏れ防止のChatwork連携
しかし、いざ始めてみると、やはり人力での確認やリマインドが必要になったため、早急に社内で利用しているChatworkへ自動連携されるように改変を行いました。
タスクが可視化できるようになっても、この表を見に行かないと自分のタスクが漏れてしまう。だったら強制的に毎日見てしまうような形にしてしまえばいいと。笑
通知サンプル
④ 実行確率UPへ向けた事前会議&Googleカレンダー連携
タスク管理の仕組みが整っていったので、週次で全く手をつけていないといった状態はある程度改善していきました。
ただそれでも、進捗が鈍かったり、次のアクションに起こせていなかったりと、新たな課題が出てきました。
それが起きてしまう大きな問題として、習慣化がまだまだ足りないということ。自動化できても、実際にそのタスクが実行されているか、進捗しているかというのは、確認が必要だったため、主にタスクの実行状況を確認するためのチェック時間を設けるようにしました。
またその際に、社内でGWSのカレンダーを利用しているので、通知+各自のスケジュールに「いつまでにやるのか」ではなく「いつやるのか」を明確化させ、落とし込むように改善を行いました。
このカレンダー登録はチャットへの通知同様、タスク管理シートから自動連携されるように仕組みを作成。一元管理することにより作業の手間はなるべく省くように構築しました。
Googleカレンダーサンプル
結果として、現時点での実行遅延は約20%/週と、30%の改善に。
3. 成功のカギ──“仕組み×コミュニケーション”の掛け算
① タスクをただの“棚卸し”ではなく“川の流れ”に
WBS で全体を俯瞰し、簡単に確認できる流れをつくる。“詰まったらすぐ分かる”仕組みが、実行確率をあげる一助となりました。
② リマインドは人力ではなく Bot に任せる
Chatworkで期限が訪れる前に自動通知。人の「気合い」や「記憶」よりも、機械の「忘れない力」を最大限利用。
③ 時間に落とし込むことで実行確率を爆上げ
タスク×通知×予定(Google カレンダー)へ自動登録。空き時間が“実行窓”として可視化され、行動のハードルが下がりました。
4.現場のリアルボイス
部門長(Y様)
「今までは現場作用に追われていて、タスクをやるということすら頭になかった。でも、日々連絡が来たり、確認が入ることで、いつの間にか自分で”タスクを確認・実行する時間”を作るようになった。時間はかかっているけれども、確実に習慣化に繋がっています。」
5.まとめ ”タスク墓場”を卒業したい経営者様へ
私はこれまで数多くの業務フロー改善を行ってきましたが、成果が出る企業に共通しているのは次の 3 つです。
①タスクを見える化し、流れる仕組みをもつ
②判断ボトルネックを解消し、権限をクリアにする
③数値と Bot を使って、実行確率を上げる
「戦略を考える時間がない」、「タスクが埋もれる」 と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
以上、長くなってしまいましたが、この記事が少しでも役に立ったら嬉しいです😆!
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