【COO/CHRO代行のリアル④】COO代行が『CHRO』も兼ねる理由
【サマリー】
「採用ができない」と相談を受けても、実は採用課題ではないことが多い。経営は複雑系。営業、マーケ、プロダクト、オペ、財務、組織...すべてが絡み合っている。COOとCHROの両方の視点を持つことで、表面的な課題の裏にある「真の課題」が見える。なぜ、COO代行が「CHRO」も兼ねるのか? その理由を語る。
【この記事で分かること】
・「採用課題」の裏に隠れている真の課題の実例
・経営がシステムである理由(システムシンキング)
・なぜ、COO代行が「CHRO」も兼ねるのか?
・表面的な課題と真の課題を見極める方法
【こんな経営者におすすめ】
・年商3〜10億、従業員10〜50名規模の成長企業
・「採用ができない」「社員が辞める」と悩んでいる
・課題に取り組んでも、なかなか解決しない
・経営課題の全体像を把握したい
【本文】
「採用課題」の裏に、何があるか?
「採用ができないんです」
経営者から、よく聞く悩みだ。
でも、ヒアリングを深めると、
「採用課題」ではない。別の課題だ。
経営は複雑系。すべてが絡み合っている。
だから、私はCOOとCHROの両方の視点を持つ。
なぜか? その理由を、実例とともに語りたい。
実例①:「採用課題」→実は「オペレーション課題」
ある製造業の企業(年商7億、従業員25名)。
社長は「採用ができない」と言った。
でも、ヒアリングすると:
- 採用はできている(年間5名)
- でも、半年で3名辞める(離職率60%)
- 理由:現場のオペレーションが属人化していて、新人が育たない
真の課題:「オペレーション課題」だった。
いくら採用しても、育たなければ意味がない。
オペレーションを標準化し(COO視点)、育成の仕組みを作った(CHRO視点)。
結果:離職率60%→20%
「採用の仕組み化」だけでは、解決しなかった。
オペレーションと組織の両方を見たから、真の課題が見えた。
実例②:「組織課題」→実は「マーケティング課題」
あるサービス業の企業(年商5億、従業員20名)。
社長は「社員が辞める」と悩んでいた。
でも、ヒアリングすると:
- 社員が辞める理由:「やりがいを感じない」
- なぜか?:顧客が減っている、売上が落ちている
- 理由:マーケティングが弱く、新規顧客が獲得できていない
真の課題:「マーケティング課題」だった。
顧客が減れば、社員は不安になる。やりがいも感じない。
マーケティング戦略を見直し(COO視点)、社員に会社の成長を実感させた(CHRO視点)。
結果:売上5億→7億、離職率30%→10%
「1on1を増やそう」だけでは、解決しなかった。
事業と組織の両方を見たから、真の課題が見えた。
なぜ、表面的な課題と真の課題がズレるのか?
経営は、システムだ。
営業、マーケティング、プロダクト、オペレーション、財務・経理、組織・人事...
これらすべてが、絡み合っている。
例えば:
- 売上が落ちる → 採用予算が減る → 人が足りない → 社員が疲弊 → 辞める → さらに人が足りない
- オペレーションが非効率 → 新人が育たない → すぐ辞める → 採用が追いつかない
- マーケが弱い → 顧客が減る → 社員が不安 → モチベーション低下 → 辞める
だから、「採用課題」と言っても、真の原因は、オペレーション、マーケ、財務にあるかもしれない。
表面だけ見ても、解決しない。
システム全体を見る必要がある。
COO/CHRO二刀流の価値:両軸のフィルターで見る
経営のすべての領域に、「事業の問題」と「人・組織の問題」が絡んでいる。
営業が弱い場合:
- 事業の問題?:営業戦略、営業プロセス
- 人・組織の問題?:営業担当者のスキル、モチベーション
プロダクトが弱い場合:
- 事業の問題?:市場ニーズとのズレ、機能の不足
- 人・組織の問題?:開発チームのスキル、連携不足
財務が悪化している場合:
- 事業の問題?:売上減、コスト構造
- 人・組織の問題?:人件費、生産性
すべてに、「事業」と「人・組織」が関わっている。
だから、どちらか一方だけで見ると、見落とす。
私は、COOとCHROの両方の視点を持っている。
「事業」と「人・組織」の両軸のフィルターを通すことで、営業・マーケ・プロダクト・オペ・財務...すべての領域を、正確に把握できる。
これが、COO代行が「CHRO」も兼ねる理由だ。
片方の課題から入っても、両方の視点で見る
私が一緒に考える内容は、様々だ。
最初は片方の課題から始まることも多い。
「採用がうまくいかない」
「No.2が育たない」
「事業が伸び悩んでいる」
でも、一緒に考えていく中で、気づくことがある。
「『採用課題』だと思っていたら、実は『オペレーション課題』だった」
「『組織課題』だと思っていたら、実は『マーケティング課題』だった」
COOとCHROの両方の視点を持っているから、こうした真の課題が見える。
片方の課題から入っても、両方の視点で見る。
これが、COO/CHRO二刀流の価値だ。
採用→育成→定着も、システムの一部
第1回で、採用の仕組み化を語った。
第2回で、No.2の育成を語った。
第3回で、定着の仕組み化を語った。
でも、これらは「システムの一部」だ。
採用だけ頑張っても、オペレーションが整っていなければ、育たない。
育成だけ頑張っても、事業が伸びなければ、モチベーションは上がらない。
定着だけ頑張っても、マーケが弱ければ、不安は消えない。
すべてが、繋がっている。
だから、「事業」と「人・組織」の両軸で見る必要がある。
なぜ、COO代行が「CHRO」も兼ねるのか?
「採用ができない」と思っていたら、実は「オペレーション課題」だった。
「社員が辞める」と思っていたら、実は「マーケティング課題」だった。
経営課題は、表面的に見えるものと、本質的な課題が、違う。
表面だけ対処しても、解決しない。
システム全体を見て、真の課題を特定する。
「事業」と「人・組織」は、経営の両軸。
この両軸のフィルターを通すことで、複雑に絡み合う経営課題の全体像が、見えてくる。
もちろん、多くの企業では、COOとCHROを分けている。それは、理にかなっている。
でも、私は1人で両方の視点を持つことで、
- 意思決定のスピードが速くなり
- 事業と組織の整合性が取れ
- 真の課題を見つけやすくなる
と考えている。
特に、年商3〜10億、従業員10〜50名規模の成長企業には、このスピードと柔軟性が効く。
これが、COO代行が「CHRO」も兼ねる理由だ。
あなたの会社で、表面的な課題の裏に、真の課題が隠れていないだろうか?
次回予告
第5回:社長が「孤独」から抜け出す方法
なぜ、年商5億を超えると社長は孤独になるのか?
その孤独から抜け出すために必要なこととは?