こんにちは。株式会社FoundingBaseの添田です。
FoundingBaseは全国6つの自治体に対して、FoundingBaseプログラムをサービスとして提供しています。こういう世界を実現したい、こういう事業を作りたいという意志をもった若者に対して、予算・権限・裁量が担保された「首長直下」のポジションを用意し、自らの意志を反映させた事業を作りながら、まちの課題を解決するというスキームで、社会を変えることに挑んでいる会社です。
今回はその中でも、自らの手で社会の先進事例となる事業をつくり上げたい、という熱い思いを持ったメンバーが活躍する大分県豊後高田市について紹介させてください。
▼FLAG SHIP -地方創生の「その先」をつくる-
現在、豊後高田では、FoundingBaseのメンバーが「観光」「教育」「農業」の3本の柱を掲げて活動しています。
目指すのは、街の中から挑戦を創発すること・事業家が集まる文化を形成すること・人口の循環を起こすこと。2017年から始まり、これまでに「観光」では宿泊事業・BBQ事業の立ち上げ、「教育」では総合学習のプロデュース・大学連携・広報PR・サークルの立ち上げ、そして「農業」では夢むすびという、市の特産品を中心に、産地直送の新鮮野菜や加工品、料理などを提供するまちの駅の運営を行ってきました。
これまでに全国住みたい田舎ランキング1位獲得、全国移住ナビ・総務大臣賞受賞など、市民の努力で「地方創生」に成功してきた豊後高田。そんなこのまちでこれからのまちづくりを牽引する先進事例、FLAG SHIPをつくる。全員がその思いを胸に日々1歩先の未来を思い描きながら、目の前の地域、人一人ひとりに本気で向き合い活動しています。
▼「観光」のFLAG SHIPをつくる
長崎鼻の人工ビーチに年間を通して人を呼ぶ仕組みをつくるために、豊後高田の星空を満喫できるキャンピングカーでの宿泊事業と、地元野菜を楽しめる本格BBQ事業を立ち上げました。今では県外からも多くの人が訪れるキャンプ場に。見て終わりの観光から、来訪者がお金を落とし地域が稼ぐ観光をつくるため奮闘しています。
目指すのは、まちの表面だけを舐めるのではなく、本当の魅力を味わい尽くして、まちまるごと好きになる、そんな過ごし方ができる観光の未来。
ただ有名スポットを見て、よかったね、と言って帰ってしまう。そんな観光の今を変えたい。「あそこのお店おすすめだよ」「あの人に会ってほしいな」「実はこんなスポットもあるんだよ」そんな言葉に導かれながら、まちなかに足を伸ばし、まちの人の温かさを感じ、まちに直接お金を落とす、そんなまちをつくっています。
▼「教育」のFLAG SHIPをつくる
豊後高田のまちの教育を変えるため、豊後高田の市内の高校魅力化に取り組んでいます。総合学習のプログラムをつくり運営するだけでなく、生徒たちがマイプロジェクトを形にしていくサークルを作ったり、生徒と自ら面談をしたり、地域と学校のパイプ役になったり、と一授業の枠にとらわれず、教育のあり方全体から提案し活動しています。
目指すのは、地域に魅力的な会社がない、やりたい仕事がないなら自分でつくる、そんな、自分の未来を自分でつくる人が集まる。若者にとって魅力的な会社や仕事が増え、学生に様々な選択肢が生まれる。そんな教育の未来。
地元は好きだけど、仕事がないから帰れない。将来やりたいことなんてない。そんな人づくりの今を変えたい。まちのことを知る、そして自分のことを知る、そんな教育を通して、誇らしげに自分のまちを語り、自分の夢を語る。夢を自分のまちで実現する。そんな人が溢れるまちをつくっています。
▼「農業」のFLAG SHIPをつくる
もともとは農家の女性集団が、観光客の人に地元のものを食べて欲しい、という思いから、規格外の農作物やそれを使ったお弁当を作って販売する「まちの駅」として立ち上げた「夢結び」。この場所を起点にして、この場所を運営し盛り上げていきながら、まちの農業生産のあり方を変えたい、という思いを持って活動しています。
目指すのは、「うちの野菜は日本一だよ」「こんな野菜が食べられて幸せだ」農家さんやそこに暮らす人が思わずそんな風に口にしてしまう農業の未来。
思いを込めて育てたけれど、その価値が伝わらない、そんな農業の今を変えたい。まちの農家さんが育てた野菜をブランディングするとともに、豊後高田自体も環境に優しい自治体としてブランディングし、まちの人たち自身の自信に繋げたい。そして価値ある農作物やお母さんたちが心を込めて作ったお弁当や料理を豊後高田だけではない、他のまち、そして他の国の人が味わえる未来をつくっています。