21世紀の金属と言われるマグネシウム。
株式会社マクルウは、日本唯一のマグネシウム加工に特化したモノづくり系ベンチャーとして、「マグネシウムの新たな世界を切り拓く」を理念に世界初の技術開発や製品開発を進めています。
【技術開発】パイプやワイヤーの冷間引引抜き加工、曲げ加工等の二次加工、溶接を行っています。これらの技術は、従来マグネシウムでは不可能と言われてきたものばかりです。こうした基盤技術の開発により、マグネシウムの用途を拡げること、生産の効率化を図ることを目標としています。更に、革新的な表面処理技術の開発や、塑性加工による結晶粒径の微細化といった最新技術テーマへの取り組み、生体分解性ステント用極細径パイプ(外径2mm)といった中長期視点での開発も行っています。
【製品開発】マグネシウムの特質を活かしながら、新しい価値を創造・世の中の役に立つことを目標に製品開発を行っています。具体的には、盲導犬ハーネスハンドル、在宅人工呼吸器使用児に対するサイズ可変型設計用車椅子といった福祉機器を開発しています。また、自社オリジナル製品として、杖「フラミンゴ」を開発・販売、さらにデザイナーとのコラボレーションにより誕生したチェア「Mt」を開発し2015年5月から販売を開始しました。また、製造業 X デザイナー X ユーザー、3つの力で未来のライフスタイルを創る参加型プロジェクト「TRINUS」にプロジェクト開始当初から参加、他にも静岡県が進める「福祉・介護機器チャレンジボックス」、川崎市の「かわさき産業デザインコンペ」にも参画し、世の中になかった新製品の開発を進めています。
【企画開発】マグネシウムを正しく理解していただくことでマグネシウム加工へのハードルを下げるのと同時に、気軽にマグネシウムの加工にチャレンジいただくことを目的に、小ロットでのマグネシウム材料販売サイト「マグネヤ」を運営しています。「マグネヤ」では、EC機能に加え、マグネシウムに関する各種情報の提供や「マグネヤ」独自視点でのニュースキュレーション、先進的なユーザーへのインタビューなどを行っています。
Why we do
Mgの特徴
可能性を信じてこそ道は開かれる
なぜマグネシウムは21世紀の金属と言われるのでしょうか。
それは、マグネシウムの持つ特質が21世紀の課題解決に繋がるからです。
【実用金属中最軽量→CO2削減、福祉機器を使いやすく】比重は、鉄の4分の1、チタンの2分の1、アルミの3分の2です。軽いだけでなく強度もあるので、比強度(比重に対する強度)が非常に高いことも特徴です。この特徴により、自動車や鉄道などへの採用でC02排出削減への貢献が期待されています。また、高齢化社会を迎えQOL(Quality Of Life)の観点から、活動を促進する福祉機器が求められ、軽量化は重要な要素となってきました。他にも、自転車や家具など軽量化が求められているものはたくさんあります。地震対策として天井に使われる建材としても注目されています。
【生体分解性→低侵襲性医療機器】マグネシウムの持つもう一つの重要な特性は、人体や環境に無害で、しかも生体内で分解されるという特徴です。この特徴を詰まった血管を拡張させるステントや骨を固定するボルトといった医療機器に活かすことができるようになると、一定の機能を果たしたステントやボルトが体内で分解されることにより、再度取り出す必要が無くなります。これは、昨今の医療に求められる低侵襲性という観点で重要な技術となります。
【他にも色々】リチウムイオン電池を凌ぐ性能が期待されているマグネシウム電池、水素を安全に貯蔵する機能、C02固定化などマグネシウムは可能性に満ちている金属です。海水からマグネシウムを精製する計画まであります。これが実現すると、日本が自達できる唯一の金属となります。
【やる人がいないから俺がやる】ただし、こうした可能性を拡げるためには、具体的な用途で使用するための加工が必要です。従来、マグネシウムは加工が難しいということで、それにチャレンジする企業/人は多くありませんでした。私たちはマグネシウムの可能性を感じ、「やる人がいないから俺がやる」の精神で、その可能性を具体的な価値につなげ「マグネシウムの新たな世界を切り拓く」ことを目標として事業を進めています。