ニュージーランド スノーボード修行
ニュージーランドでのスノーボード修行の3か月は、私にとって挑戦と成長の連続だった。限られた貯金を握りしめて飛び込んだ海外生活。不安もあったが、「本気でうまくなりたい」という気持ちが、すべての原動力になっていた。 特に取り組んだのが、ハーフパイプの練習だった。はじめは高さもスピードも怖くて、まともにエアも出せなかった。でも毎日早朝からゲレンデに通い、何度も転んで、膝を擦りむいて、時には心が折れそうになりながらも、少しずつ壁の使い方や体の使い方を覚えていった。 現地では生活費をできるだけ抑えるために、自炊は当たり前。パスタやパン、安い野菜をうまく使って食費をやりくりした。リフト券もシーズンパスを最初に買い、余計な出費は避けるようにした。たまに仲間と外食に行く時は、それがご褒美であり、モチベーションにもなった。 お金も時間も限られた中で、自分がどこまでやれるのかを試すような日々だった。決して楽ではなかったが、毎日少しずつ成長していく自分を感じられたことが嬉しかった。そして、仲間と撮った滑走映像を見返したとき、「自分、ここまで来たんだな」と涙が出そうになった。 この3か月は、ただスノーボードの技術を学んだだけではなく、自分自身の覚悟や強さを鍛え直した時間だった。これからもこの経験を糧に、どんな壁も飛び越えていきたいと思う。