「開発が止まった街」を、「地球で最も冒険心あふれる街」へ。多摩から仕掛ける、ナッジによる地域社会リブート構想。
「懐古」を「未来の資産」へ。多摩の地層から編み出す、ナッジによる街づくり構想の種を考えてみました。 ●小さな気づきから 最近、ある特撮作品のロケ地を歩く機会がありました。40年以上前、そこには「輝かしい未来」を夢見た無骨な造成地や、最新鋭の団地が広がっていました。 しかし今、その場所を歩くと、どこか開発が止まったような、静かな空気が流れているのを感じます。 「古くなったから、新しく塗り替える」 そんなこれまでの手法ではなく、今そこにある「廃れたもの」を未来へ紡ぐ資産として捉え直すことはできないか。そんな個人的な好奇心から、一つの「まちづくりの種」が芽生えました。 ●相反するアイコンが手を取り合う街 私の構想は、一見すると少し欲張りで、相反するものかもしれません。 ・「勇気と技術」:昭和から令和まで、この地を駆け抜けたヒーローたちの「冒険心」と、すぐそばを走り抜ける予定の「リニア中央新幹線」や次世代モビリティ。 ・「友情と共生」:世界に愛されるハローキティというアイコンが持つ、多様性を包み込む柔らかい力。 ・「生命の尊さ」:多摩動物公園というフィールドで実感する、地球上の仲間への敬意。 これらを「リニア」という物理的なインフラでトヨタタウンのような先進地域と繋ぎ、災害にも強い、強固で優しいコミュニティを再構築する。これは、多摩という場所が持つ「時間の厚み」があるからこそ実現できる、硬派なナラティブになるのかな? ●戦略:肘でつつく(Nudge)ような変化 まちづくりに「やらされ感」があってはならないと考えています。 例えば、TAMA映画祭の視点を少し変え、街の何気ない風景の中に「物語の断片」を忍ばせてみる。住民の皆さんが「あれ、私たちの街って実は面白いかも」と自ら気づき、自然と歩き出したくなるような仕掛け。 「ナッジ(肘でつつく)」の手法を使い、押し付けるのではなく、人々の内側にある冒険心を優しく、したたかに刺激する。そんな、持続可能なアプローチをができないものかと思っています。 ●結びに:取りこぼしのない、冒険心あふれる社会へ この構想の根底にあるのは、「誰一人として、この地球から取りこぼさない」という願いです。 それは上から目線の支援ではなく、地球を共にする「仲間」として、互いの得意なことで助け合う関係性。 今はまだ、一人の個人的な欲望から始まった「企画の種」に過ぎません。 しかし、この種を誰かと共に育て、現実のインフラや文化と掛け合わせたとき、多摩は世界中の都市課題を解決する「冒険の聖地」にアップデートされるのではないかと考えております。 今回は多摩地域を取り上げ、考えてみました。