日本文理大学 / 工学部 情報メディア学科
卒業研究
研究テーマ:デザイン制作における工数管理業務支援システムの検討 クリエイティブな仕事において工程管理のための記録を残すための作業が仕事を阻害することがあります. このため,工数見積もりに必要なクリエイティブな作業の数値化ができず,クリエイティブな仕事に費やす工数の予測が難しい場合があります. このような状況を改善するため,工数積算の元となる,制作ツールでの基本作業時間の計測を行うツールの開発に取り組んでいます. 画像制作ソフトにPythonで「1ストロークごとの描画の経過時間を記録する」プラグインを追加し,ある絵の模写を繰り返す中で蓄積疲労が,1ストロークにかかる時間に反映されるかどうかで,作成したプラグインの有用性を調査しました. 結果として,模写を繰り返すたびに1ストロークの所要時間が長くなることが確認でき,データを増やすことで,制作者それぞれのパフォーマンスの数値化・予測ができる可能性があると考えています.今後は、実験時間を延長してグラフの変化具合が一定なのかそうでないのかの確認と、模写に限らずあらゆる制作において図の変化が似てくるのかを実験で確認したいと思っています。 私はこのツールを、適切な業務スケジュール管理やパフォーマンスの自己把握を助長するような情報を作成するシステムに昇華したいと思っています。