目次
「わからないです」——最初の頃は、その一言だけを投げてしまうことがあったといいます。今では、実装方針確認でも仕様や要件のすり合わせでも、相手の時間をできるだけ取らせない聞き方を意識するようになったという伊藤さん。実装のスキルだけでなく、"聞き方"そのものが仕事の進み方を左右する——そんな気づきに至るまでの道のりを聞きました。
今回お話を伺ったのは
伊藤さん:2026年3月から現在の案件へ参画。要件確認からタスクの実装まで幅広く担当し、クライアントとのやり取りを重ねながら着実に経験を積んできました。
本人から一言:「入社11ヶ月の伊藤です。毎日楽しく開発しています!」
🔍 気づけなかった甘さ、聞きすぎた真面目さ
Q. これまでで一番大変だったと感じる経験を教えてください。
「新規機能の開発を任せてもらったことがあって、本来のユースケースには出てこないようなエッジケースまで、律儀に確認して対応してしまうことがありました。PMの方に『そこまでこだわることでもないよ』と言われたことがあって、そこで初めて『これって本当にユーザーが使う場面なのか』と我に返りました。今思うと、聞きすぎ・やりすぎてしまっていたなと感じています。本当は『こういうエッジケースはこういう対応にしました、どうですか』というふうに、まず自分の判断を形にしてから見せるくらいでよかったんだと思います。
それだけ細かく気にしていたはずなのに、実装した内容がデザインとズレていることをQA段階で気づく、ということが続いた時期もあって。ラベルの文字が中央揃えになっていないとか、自分でPRを出す前に気づけるはずのことに気づけていなくて、そこは正直恥ずかしかったです。」
エッジケースへの聞きすぎと、デザインのズレの見落とし。方向は逆でも、どちらも「力の入れどころ」を掴みきれていなかった時期の苦い経験です。
💡 相手の時間を取らせない、という発想
Q. その経験は、今の仕事の進め方にどう活きていますか?
まず『何を聞くべきか』を見極めるようになりました。ユーザーがほとんど使わないようなエッジケースなら、『こう対応しましたが、どうですか』と提案ベースで確認すればいいし、逆にメインのユースケースに関わる部分なら、しっかり仕様を確認する。そこの濃淡をつけられるようになったのは大きかったです。
もう一つ、質問の『仕方』そのものにもこだわるようになりました。実はこれは、この業界に入ったばかりの頃の失敗がきっかけで。当時は質問の仕方がすごく下手で、『これ、わからないです、どうしたらいいですか?』とだけ伝えてしまって、相手からすると何がどうわからないのかも掴めない状態でした。そのときに、もっと具体的に聞いてほしいと言われたことがあって、そこで初めて『質問の仕方一つで、相手の時間を取らせてしまうんだ』と気づきました。それからは、どこまでは分かっていて、どこから先が分からないのかを整理してから聞くように変えていきました」
「わからない」をそのまま投げていた新人時代から、相手の負担を考えて聞く今のスタイルへ。この転換が、この後の折衝や信頼構築の土台になっています。
💬 質問はできる限り短く完結するように
Q. クライアントとのやり取りの中で、自分なりに気をつけていることはありますか?
「質問は基本slackの文章ベースですが、みなさんいろんなタスクを抱えていて忙しいので、質問はできるだけ簡潔にすることを意識しています。一つのメッセージを読んだだけで、何を聞かれているのか分かるようにする。込み入った内容なら、参考資料のリンクを貼って渡す。あとは、毎朝定例があるので、直接聞いた方が良さそうな内容や急がない質問であれば、そのときに直接聞くようにしています。その場で答えが返ってくることが多いので、slackの見落とし、返事忘れとかも起きないので。」
相手の負担を先回りして減らす聞き方。経験からえた反省をそのまま日々のコミュニケーションに落とし込んでいるようですね。
🤝 決めるのは自分じゃない、でも提案はする
Q. 「ここを決めておかないと後で困りそうだな」と感じたとき、どう確認を取っていますか?
「自分の判断だけで、勝手に決めていい立場ではないと思っているので先方に必ず確認するようにしています。ただ、何も持たずに聞くわけではなくて、『こういう進め方でどうですか』というふうに、提案という形で伝えるようにはしています。今はまだ、決まったものを決まった通りに作ることが中心なんですが、そろそろ2年目に入るので、設計のところなど、もう一段階踏み込んだ提案ができるような関わり方をしていきたいと思っています」
「決めるのは自分ではない」という謙虚さと、「提案はする」という前のめりさ。このバランス感覚に、次のキャリアへの伸びしろが見えます。
🛠 頼れるエンジニア、という信頼のつくり方
Q. クライアントとの信頼関係を築くうえで、意識していることはありますか?
「『この人に任せても大丈夫』と思ってもらえる関係を作りたいので、質問をそのまま丸投げするのではなく、自分なりの考えを添えて『自分はこう思うんですが、どうですか』という形で聞くようにしています。あとは、細かいことですが、スタンプや文章のトーンにも気をつけています。先方はすごくフランクで、くだけた言い回しもたくさん使ってくださるので、私もある程度は合わせつつ、はっちゃけすぎないよう気をつけています。仲がいいのは事実なんですけど、あくまで会社にとっては取引先。そこの一線は自分の中で保つようにしています」
フランクな関係の中にも、自分から一線を引く。距離の詰め方と保ち方、その両方を持っていることが伝わってくる回答でした。
🤝 こんな方と一緒に働きたい
- 分からないことを、分からないまま抱え込まずに言葉にできる方
- 相手の負担を考えながら、聞き方を工夫できる方
- 決めきれないことを、一人で抱え込まずに確認できる方
- 目の前の仕事を通じて、少しずつ任される範囲を広げていきたい方
おわりに
受託開発の現場では、正解を渡されるより先に、確認しながら形にしていく場面のほうが多いのかもしれません。
伊藤さんの話から見えてきたのは、「聞くこと」そのものを技術として磨いていく姿勢でした。かつて「わからないです」としか言えなかった質問は、今では相手の時間を取らせない、簡潔で見通しの立った聞き方に変わっています。まだ手探りの部分も含めて、そうした一歩ずつの積み重ねを楽しめる方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。
xincereに興味を持っていただいた方へ
少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアル面談からお気軽にどうぞ。実際の開発現場や自社開発プロダクトの裏側について、もっと詳しくお話しします。
株式会社シンシアの募集・採用・募集条件 - Wantedly
関連記事
異業種からエンジニアへ。半年働いて感じたこと | 株式会社シンシア
リモートワークでも大丈夫?チームでの仕事の進め方 | 株式会社シンシア
受託と自社サービス、両方やってわかった「エンジニアとして大切なこと」 | 株式会社シンシア
#エンジニア採用 #受託開発 #Webエンジニア #中途採用 #キャリア #成長環境 #社員インタビュー #コミュニケーション