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はじめに
こんにちは。株式会社シンシアでエンジニアをしている小川です。
異業種から転身して、なぜプログラミングの世界に飛び込み、シンシアで働くことになったのか。そして入社から6ヶ月間で経験した「失敗」と「成長」の物語をお話しします。
この記事では、特に「現代的な学習手法」と「失敗から学ぶ力」という視点から、私の経験を共有したいと思います。転職を考えている方、特に異業種からエンジニアを目指す方の参考になれば幸いです。
独学でのプログラミング学習
前職では全くIT関係の仕事をしていなかった私にとって、プログラミングは未知の世界でした。以前からProgateなどのサービスに触れたことはありましたが、本格的に学習を始めたのは入社の1年前からです。
「なぜスクールに通わなかったのか?」とよく聞かれます。実は、学習を始めた時期にChatGPTが登場し、独学でも十分に学習を進められる環境が整ったと感じたからです。もちろん、スクールには体系化されたカリキュラムで効率的に学習できる、チーム開発を経験できる、同期との横のつながりが作れるなど多くのメリットがあります。実際、シンシアでも7割程度の方がスクール出身で、それぞれの学習スタイルの良さを感じています。私の場合は、AIを活用した独学が最適だと判断しました。
これまでの独学では、分からないことがあっても質問できる相手がいない、学習の方向性が正しいかわからない、といった課題がありました。しかし、ChatGPTの登場により、24時間いつでも質問できる理想的なメンターを手に入れることができたのです。
私の学習方法は、まずChatGPTに「未経験からWebエンジニアになるためのロードマップを作成してください」と依頼するところから始まります。返ってきた回答を基に、具体的な学習計画を立て、HTML/CSS、JavaScript、React、Node.jsといった技術を順番に学習していきました。分からない概念に出会ったときは、「このコードの書き方は正しいですか?」「この設計パターンのメリット・デメリットを教えてください」といった質問を遠慮なく投げかけ、詳細な解説とコードレビューを受けることができました。
この学習スタイルの最大の利点は、疑問をその場で解決できることです。従来の独学では、分からないことがあっても誰にも聞けず、結果的に理解が曖昧なまま先に進んでしまうことが多々ありました。しかし、ChatGPTとの対話形式学習により、一つ一つの概念を確実に理解しながら進めることができ、約1年間で実務レベルのスキルを身につけることができたのです。
シンシアとの出会い
転職活動を始めた当初、私は多くの企業の採用情報を見て回る中で、一つの大きな不安を抱えていました。それは「未経験者が本当に開発に携われるのか?」という疑問です。多くの企業では、未経験者は最初の数ヶ月間は研修や雑務、テスト業務に追われ、実際のコードを書く機会がなかなか得られないという話をよく耳にしていたからです。
そんな中、Wantedlyでシンシアの存在を知ることになります。複数のストーリー記事を読み進める中で、私の目を引いたのが「入社初日から開発に参加できる」という一文でした。半信半疑で記事を読み続けると、実際に未経験で入社した方々が、本当に初日からプロジェクトに配属され、実際のコードを書いているという体験談が複数掲載されていたのです。
さらに印象的だったのは、シンシアが持つ「エンジニアファースト」の徹底した姿勢です。面接や会社見学を通じて、この会社が本当にエンジニアの成長と働きやすさを最優先に考えていることを実感しました。MacBook Proの支給による充実した開発環境、快適に作業できるオフィス環境、そして何より社長自身が高い技術キャリアを持ち、現在も他社の技術顧問を務めているという事実。これらすべてが、技術的な成長への本気度を物語っていました。
このような「エンジニアを大切にする文化」は、技術者として成長したい私にとって非常に魅力的でした。良い開発環境と働きやすい職場があってこそ、エンジニアは最高のパフォーマンスを発揮できるものです。シンシアの環境は、まさにエンジニアが集中して開発に取り組み、急速に成長できるよう設計されており、「この会社なら本当に圧倒的に成長できる」という確信を抱くに至ったのです。
入社後の6ヶ月間
「入社初日から開発に参加できる」という話は本当でした。その日のうちにRailsを使った自社開発案件のプロジェクトに配属され、実際のコードベースに触れることができたのです。最初は簡単なバグ修正からスタートしましたが、社長から直接コードレビューをいただくことができ、とても驚きました。単純な技術的なアドバイスにとどまらず、「なぜこの設計を選んだのか」「他にどんな選択肢があったか」といった思考プロセスまで丁寧に指導していただき、コードの背景にある考え方を学ぶことができました。
1ヶ月目は主に小さなタスクを通じてRailsの基本的な書き方や、シンシアでのコーディング規約、チーム開発のフローを学習しました。独学時代に身につけた基礎知識と、丁寧に作業を進める習慣が活かされ、比較的スムーズに業務に慣れることができました。
2ヶ月目からは、より大きな挑戦が待っていました。NestJSとReactを使った大規模な受託プロジェクトへの参画です。これまで独学で小さなアプリケーションしか作ったことがなかった私にとって、数万行を超えるコードベース、複数のマイクロサービス、複雑なビジネスロジックを持つ本格的なWebアプリケーションは、まさに別世界でした。
ここで私は「本当の開発」の難しさと面白さを知ることになります。単にコードが動けば良いのではなく、メンテナンスしやすさ、パフォーマンス、セキュリティ、他の機能との整合性など、考慮すべき要素が格段に増えたのです。全体の設計を理解し、影響範囲を考慮した実装を行う必要がある高難易度のタスクを任せていただき、エンジニアとしての視野が大きく広がりました。しかし同時に、ここで私は大きな「失敗」を経験することになったのです。
大きな失敗から学んだこと
大規模プロジェクトに参画して数週間が経った頃、私は初めての大きな機能開発を任されることになります。既存の複数のサービスとの連携が必要な、影響範囲の広いタスクでした。当時の私は「ついに本格的な開発を任せてもらえた!」と意気込み、3週間をかけて機能を完成させたのです。
完成したと思ってプルリクエストを提出しましたが、レビューで多くの問題が指摘されました。バグが多発する機能設計、要件の理解が間違っている部分、全体設計への理解不足による他機能への悪影響。3週間かけて作ったものが、思っていたものとは程遠い結果でした。
最初は「自分にはエンジニアとしての才能がないのかもしれない」と落ち込みました。独学時代には、コードが動けば正解だと思っていましたが、実際の開発現場では、設計、保守性、パフォーマンス、セキュリティなど、考慮すべき要素があまりにも多く、その複雑さに途方に暮れてしまったのです。
しかし、この失敗が私にとって最も価値のある学習機会となりました。先輩エンジニアの方々は、私のコードを否定するのではなく、なぜこの設計だと問題なのか、どうすれば良い設計になるのかを、一つ一つ丁寧に説明してくれました。PMの方も、私が要件を誤解していた背景を理解し、今後どのようにコミュニケーションを取れば良いかを一緒に考えてくれました。この経験を通じて、私は3つの重要な気づきを得ることができたのです。
まず第一に、PMとの要件定義すり合わせの重要性です。私は「仕様書に書いてあることを理解すれば十分」だと思っていましたが、実際には仕様書だけでは表現しきれない細かなニュアンスや、暗黙の前提が存在することを学びました。自分の理解が正しいかを確認する習慣、曖昧な部分は必ず質問する勇気が、エンジニアにとって必須のスキルであることを実感したのです。
第二に、全体設計を考慮した開発の必要性です。独学時代は小さなアプリケーションを一人で作ることが多く、一つの機能を完璧に作ることに集中していました。しかし、実際のソフトウェア開発では、一つの機能が他の機能や将来の拡張にどう影響するかを常に考える必要があります。部分最適ではなく全体最適の視点、既存システムとの整合性の確認といった、システム全体を俯瞰する思考が求められることを学びました。
そして第三に、ソフトウェアエンジニアとしての本質的スキルの重要性です。コードを書く技術だけでは不十分で、要件理解、設計思考、コミュニケーション能力といった、技術以外のスキルがエンジニアとしての価値を決定づけることを痛感しました。
その後、運良く同様に影響範囲の大きいタスクを任せていただく機会がありました。そのタスクを行うときは前回の失敗を活かし、PMに何度も要件を確認し、全体設計を考慮した開発プロセスを心がけ、先輩エンジニアに積極的に相談しながら進めました。結果として、前回よりもはるかに質の高いコードを提出することができ、この経験から「失敗は成長の最良の機会」であることを心から実感することができたのです。
現在の取り組み
失敗と成長を繰り返しながら過ごした数ヶ月を経て、現在は新たに始まる自社開発案件に参画しています。シンシアがスタートアップ企業の特性を活かし、受託開発だけでなく新規事業開拓も積極的に行っていることで、私のキャリアにも新たな可能性が開かれました。
この新規事業プロジェクトでは、技術的な実装だけでなく、希望に応じてプロダクトの企画段階から参加することが可能です。ユーザーのニーズ分析、ビジネスモデルの検討、競合分析といった上流工程にも関わることができ、「なぜこの機能が必要なのか」「ユーザーにとってどんな価値があるのか」という根本的な問いから開発に取り組むことができています。
これまでの受託開発では、クライアントの要件を満たすことが主な目標でしたが、自社開発では自分たちが直接ユーザーの課題を技術で解決するという、より大きなスケールでの価値創造に携わることができています。コードを書くだけでなく、ビジネスの視点を持ちながら開発に取り組むことで、エンジニアとしての視野が格段に広がったと感じています。
また、自社開発では受託開発とは異なる責任と醍醐味があります。自分たちが作ったプロダクトが市場でどう評価されるのか、ユーザーにどんな価値を提供できるのかを直接感じることができ、エンジニアとしてのやりがいがさらに深まっているのです。
転職を考えている方へ
この6ヶ月間の経験を通じて、エンジニアを目指す方々に伝えたいことがあります。特に、異業種から転身を考えている方、独学でスキルを身につけようとしている方、そして失敗を恐れて一歩を踏み出せずにいる方に向けて、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。
まず、現代だからこそ可能になった独学の可能性についてお話しします。私の経験から言えるのは、AI技術、特にChatGPTの登場により、独学者にとって革命的な学習環境が整ったということです。しかし、AIを使えば誰でも簡単にエンジニアになれるわけではありません。重要なのは、AIを使いこなす質問力、得た情報を実践で試す行動力、そして何より失敗を恐れない挑戦精神です。スクールに通うことも素晴らしい選択肢ですが、本気で学習に取り組む意志があれば、独学でも十分に実務レベルまで到達できる環境が現在では整っているのです。
次に、異業種からの転身について。正直に言って決して簡単な道のりではありませんでした。技術的なキャッチアップはもちろん、業界の常識、働き方、考え方すべてが新しく、最初は戸惑うことばかりでした。しかし、前職で培ったスキルは決して無駄になりません。細かい作業への集中力、チームで協力して一つの目標を達成するチームワーク、顧客満足への意識。これらは業界が変わっても普遍的に価値のあるスキルであり、エンジニアの仕事でも大いに活かされています。異業種での経験があることで、多様な視点からプロダクトを考えることができ、それがエンジニアとしての強みになると実感しています。
そして最後に、シンシアという環境の価値について。シンシアで働いて最も強く感じるのは、本当に「成長」を重視してくれる環境だということです。実際の開発への早期参加、失敗を成長の機会として捉える文化、一人一人に合わせた成長支援、技術だけでなくビジネス面も学べる環境。これらすべてが、エンジニアとして、そして一人の人間として成長していくために必要な要素が揃っています。私の失敗談でもお話ししたように、シンシアでは失敗を責めるのではなく、そこから何を学び、どう成長するかを一緒に考えてくれる文化があります。この環境があったからこそ、私は挫折することなく成長を続けることができているのです。
最後に
入社から6ヶ月、私は技術面だけでなく、エンジニアとしての思考法、働き方、そして何より「学び続ける姿勢」を身につけることができました。異業種から転身した私が、ここまで成長できたのは、ChatGPTという現代的な学習ツールの活用と、シンシアという成長を支援してくれる環境があったからです。
特に印象に残っているのは、大きな機能開発で失敗した経験です。あの時は本当に辛く、自分の能力を疑いもしました。しかし、その失敗があったからこそ、エンジニアとして本当に大切なスキルを学ぶことができました。シンシアには、そんな失敗も含めて成長の機会として捉え、一緒に解決策を考えてくれる文化があります。この環境があったからこそ、私は挫折することなく、今も成長を続けることができているのです。
もしこの記事を読んでいるあなたが、実務を通じて圧倒的に成長したい方、失敗を恐れず新しいことに挑戦したい方、現代的な手法で効率的に学習を続けたい方であれば、シンシアは間違いなく最高の環境を提供してくれるでしょう。異業種からの転身であっても、独学で学習してきた経験であっても、その一つ一つがあなたの強みとなり、エンジニアとしての価値につながります。
私自身、まだエンジニアとしては駆け出しの身ですが、これからも新しい技術、新しい挑戦に向き合い続けていきたいと思っています。現在進行中の新規事業プロジェクトでは、技術だけでなくビジネス面でも学ぶことが多く、エンジニアとしての可能性の広がりを日々実感しています。
現在シンシアでは積極的にエンジニアを募集しています。ご興味を持っていただけましたら、ぜひ一度カジュアル面談でお話しさせていただけると嬉しいです。あなたがどんな背景を持っていても、どんな不安を抱えていても、シンシアには一緒に成長していける仲間がいます。
あなたの新たな挑戦を、心より応援し、お待ちしています!
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*最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの人生に新しい可能性をもたらすきっかけとなれば幸いです。*