【マーケターインタビュー】シェアNo.1の先にある「市場創出」に挑む。13.5億円の資金を武器に、企業の経営インフラを再定義する醍醐味
クロスビット採用担当です。今回インタビューしたのは、2022年に一人目の専任マーケターとして入社した村井さんです。
新卒で入社した株式会社MIXIで、世界的なヒットを記録した家族アルバムアプリのマーケティングに従事してきた彼女。誰もが知るメガベンチャーの華やかな舞台から、次なる挑戦の場として選んだのは、クロスビットというスタートアップでした。
そこには、前職の創業者や上司から学んだ「徹底的なユーザーへの誠実さ」と、第2創業期を迎えたクロスビットが描く「日本の労働力不足という巨大な社会課題への挑戦」が深く結びついていました。一人マーケター時代の奮闘から、産休・育休を経て復帰した現在の想い、「ブランド再定義」の全貌について、詳しく話を聞きました。
村井 志帆 / マーケティング
2018年、新卒で株式会社MIXIに入社。家族向けアプリのマーケティング部に配属。オンライン広告、インフルエンサーマーケティング、リテンション施策など幅広く担当。2021年末から副業としてクロスビットに参画し、2022年5月に1人目の専任マーケターとして正社員入社。産休・育休を経て2025年11月に復職。現在はマルチプロダクト化に伴う戦略設計から実行までをリードしている。
MIXIで学んだユーザー視点。toBへの転換で気づいた、プロダクトの真価
ーーまずは村井さんのキャリアの原点について教えてください。新卒で入社されたMIXIでは、どのような経験をされたのでしょうか?
新卒から一貫してマーケティングを歩んできました。当時は「大きな予算を持つ環境の方が、ダイナミックな施策に挑戦でき、成長の幅も広がる」と考え、勢いのあるtoCアプリの担当を志望したんです。
MIXIでは家族向けアプリのマーケティングを担当。大規模なインフルエンサー施策や、世界各国へのグローバル展開を通じたアプリ内施策の設計など、貴重な経験を積みました。何より今の私の血肉となっているのは、創業者や上司の隣で学んだ「ユーザーへの誠実さ」です。
超多忙なはずのプロダクトオーナーやマネージャーが、一通のプッシュ通知に対しても、絵文字一つ、言い回しのニュアンス一つまで細かく徹底的に思考を巡らせる。「どう受け取られるか」「押し付けがましくないか」と常に繊細に言葉を扱う。その姿勢を間近で見たことで、「マーケの本質はユーザー理解の解像度にある」という価値観が染み付きました。
ーー順風満帆なキャリアに見えますが、なぜそこからスタートアップであるクロスビットへ?
きっかけは、国内トップシェアのプロダクトに携わる中で、マーケティングの「勝ち筋」が明確になったことでした。それは喜ばしい一方で、次第に自分の中で「確立されたパターンを回すのではなく、自らの手で仮説検証を繰り返し、ゼロから戦略を組み立てたい」という感情が芽生えてきたんです。
そんな折、以前から知人であった代表の小久保と再会したんです。正直、当初は華やかなtoCサービスとは対極にある世界に見え、事業の価値をすぐには理解しきれなかった部分もありました。ですが、まずは副業として半年間、業務に深く入り込んでみることにしたのです。仕事として関わるなかで、クロスビットの事業に対しての認識が180度変わりました。
ーー副業期間中に、どのような「気づき」があったのでしょうか。
一見、現場だけで完結しているように見える「シフト管理」が、実は企業の経営を左右する強力なレバーだと気づいたんです。
例えば、多くの現場では店長がアナログなシフト作成に忙殺されています。ここを「らくしふ」で効率化すれば、店長はスタッフ教育や店舗改善など、本来注力すべき業務に時間を充てられる。結果としてサービス品質が向上し、離職率が下がり、最終的には売上や利益率といった「経営数字」に直結していくんです。
巨大な変動費である人件費を最適化し、働く人のコンディションも整える。「一見小さく見える一歩が、実は社会の大きな構造を支えている」という奥深さに、toBマーケターとしての可能性を感じました。
単なる便利なツールではなく、経営を支える最強の武器になる。戦略立案から実行まで、自分に蓋をせず挑戦できる環境がある。そう確信し、最後は腹をくくって入社を決めました。
年間20回の展示会で掴んだ「一次情報」。エンジニアと共に現場に立つクロスビットの強さ
ーー入社当時は、一人目の専任マーケターだったそうですね。実際にスタートアップの現場に入ってみて、いかがでしたか?
「toCマーケティングの常識が通用しない」という壁に、何度もぶつかりました。当初、前職の経験を活かしてメルマガやWeb広告を回しても、期待したような反応が得られなかったんです。toBでは複数のステークホルダーが存在し、論理的に意思決定がなされます。情緒的な訴求だけでは組織を動かせないのだと痛感しました。
そこからは、まさに「アンラーニング」の繰り返し。特に注力したのが展示会です。多い時は年間20回近く出展し、文字通り足を使って現場の声を拾い続けました。
ーー年間20回!それはかなりハードなスケジュールですね。
ハードでしたが、展示会のブースに立ち、お客様が「何に困っていて、どの機能に反応するか」という生きた情報を大量にインプットできました。
クロスビットの面白さは、セールスやマーケターだけでなくエンジニアやプロダクトマネージャーも積極的に展示会に参加する文化があることです。二次情報としてフィードバックを聞くのではなく、作る人自身がブースでデモを行い、お客様がどの操作で悩み、どの説明で納得するのかをその場で目撃します。その一次情報がそのまま開発に共有され、わずか数週間で機能改善としてリリースされるのです。
この現場主義とスピード感は、今までにない手触りです。自分の施策が単なる「リード獲得」に留まらず、お客様の抱える不条理なオペレーションの解消に直結している。そう実感できることも、一人マーケター時代のやりがいの一つでした。
また、当時は施策の実行に加え、採用やマネジメントまで「事業をどうスケールさせるか」という全社視点で動く必要がありました。経営メンバー直下で会社全体のボトルネックを問い直す日々は、私の視座を大きく引き上げてくれたと感じています。
シリーズBで13.5億円を調達。マルチプロダクト化で「新たな市場」を定義する挑戦
ーー現在は、シリーズBでの大型調達を経て「第2創業期」に入っています。マーケティングのミッションも大きく進化しているのではないでしょうか?
まさに、今が一番エキサイティングなフェーズです。これまでは「らくしふ」というシングルプロダクトの顧客接点の創出がメインでしたが、現在は複数のプロダクトを組み合わせた「マルチプロダクト戦略」への転換を強力に推進しています。
ここでの難しさは、「シフト管理のサービス」という既存のブランドイメージを塗り替え、新たな市場価値を創出することにあります。単に商材が増えただけだと思われると、お客様にとっては「管理が複雑になるもの」という印象を与えかねません。そうではなく、採用・労務・配置・給与までを一貫して最適化するプラットフォームとして、新しいカテゴリーを世の中に定義し直さなければなりません。
ーー「ブランドの再定義」ですね。具体的にはどのような戦略を?
プロダクトごとに機能を並べるのではなく、「お客様が抱えている本質的な課題」を軸に、統合された価値を伝える戦略設計を重視しています。例えば企業様に対して「シフト管理を効率化しましょう」と提案するだけではありません。「シフトデータを切り口に、従業員の満足度を高め、定着率を上げる。それがサービス品質の向上に繋がり、最終的に利益を最大化する好循環となる」という、より広い視座での提案をマーケティング起点で仕掛けています。
第二創業期でさらに拡大を目指すからこそマーケティングへの期待は大きい。現在予算規模を広げていて、経営陣直下で「目標から逆算して、どのチャネルにいくら予算を投下し、どのような顧客接点を形成すべきか」を自ら設計できる。この裁量権と、事業の成否を背負う責任の重さは、第2創業期ならではの醍醐味だと思います。
整ったレールの上を歩くのではなく、自分たちが「市場のスタンダード」そのものを作っていく。その規模感を肌で感じながら仕事をしています。
100 年先も続く、働くを支えるために
ーー村井さんは一度産休・育休を取得されています。復帰後の働き方や組織の印象はいかがですか?
2025年の1月から10月末までお休みをいただき、11月に復職しました。スタートアップだと「休みづらい」とか「ポジションがなくなる」といった不安を持たれる方もいるかもしれませんが、クロスビットは全くそんなことはありませんでした。
むしろ復職した際、以前よりもプロダクトラインナップが広がり、組織としてさらに加速している様子を見て、純粋にワクワクしましたね。ライフイベントを挟んでも会社からの期待値が変わらず、むしろ「さらに上流の戦略を任せたい」と言ってもらえる環境は、プロフェッショナルとしてキャリアを継続したい身にとって、非常に心強いものでした。
ーー組織文化の面で、特に共感しているポイントはありますか?
クロスビットには誠実で優しい人が多いですが、それは単に「摩擦を避ける」といった自分の保身のための優しさではありません。常にお客様にとって何がメリットになるかを最優先に考え、必要であれば自分の担当領域を軽やかに超えて手を差し伸べてくれる。そんな文化が根付いています。
例えば、エンジニアやCSが展示会やイベントに当たり前のように参加したり、自発的な勉強会がそこかしこで開かれたり。私自身の業務でも、お客様の導入事例インタビューに他職種のメンバーが「プロダクトの成長に活かしたいから」と自ら同席を希望してくれることがよくあります。誰もが、お客様のためのデモがよりよい体験になるための努力、ユーザー理解を理解するための努力を惜しみません。
自分のミッションから少し離れていたとしても、それが巡り巡ってお客さまの喜びやプロダクトの進化に繋がるのであれば、喜んで役割を越えていく。そんな「お客様への誠実さ」をベースにしたプロフェッショナルな空気感が、私は大好きです。
ーー最後に、これからクロスビットへの入社を検討されている方へメッセージをお願いします。
クロスビットのマーケティングチームは今、まさにマーケティング責任者を目指すような人にとって最高の打席が用意されています。施策単位ではなく、事業単位で「勝ち筋そのもの」を設計したい方。
ただプロダクトのリードを獲得するのではなく、「カテゴリ」を創り、市場を広げたい方。そんな方にとっては、経営陣やSaaS領域で豊富な経験を持つリーダー陣のもと、経営視点を鍛えながら自分の可能性を広げられる、これ以上ない環境だと思います。
現在、楽天、リクルート、ラクスルなど、第一線で実績を積んできたプロフェッショナルな仲間たちがこのクロスビットという船を創るために集まっています。未完成なフェーズだからこそ、自分たちの手で100年続くスタンダードを創り上げる。その圧倒的なスケールの挑戦を、ぜひ一緒に楽しみましょう。