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社名変更に込められた念い「僕たちはこの会社であたりまえを超えたものを作りたいし、あたりまえを超えた会社として名乗りたい」

お財布に溜まっているレシートが、すぐにお金にかわるアプリ「ONE(ワン)」を運営しているWED。(旧社名:ONE Financial)
「ONE」は リリース直後に買取レシート数10万件を突破し、約半日で一次サービスをストップせざるを得なくなしなければならなかった脅威のサービスです。
一見価値のないレシートに購買情報という価値を見出し、スマートフォンのカメラで撮影されたレシートから得られたデータをメーカーなど法人企業向けに販売してきました。


そんな「WED」が、この12月に社名変更・オフィス移転という節目を迎えました!代表の山内になぜ今なのか?どんなこだわりがあったのか?赤裸々に語ってもらいました。


▼突然の社名変更 会社設立から約4年で何が変わったのか

ー社名変更の理由を教えてください。
波が変わりました。
前にONEがヒットしたときもそうでしたが、大きな資金調達をしたり、オフィス移転をしたりと波が大きく変わる瞬間があって。それが今かなと。
旧社名はONE Financialだったが、ONEのユーザーはこのプロダクトをFinancial(金融サービス)だと認識はしていないなと思って。事業内容も新しい方向にシフトしていくタイミングで、社名もオフィスも一新することにしました。

ー「WED」という社名にした理由/由来はなんでしょうか?
まず、アルファベット3文字だと覚えてもらいやすいし、書きやすいかなって思いました。
由来は、結合の意味をもつ英単語の「wed(ウェッド)」です。WeddingのWedでもあり、「デザインとテクノロジー」を結合して新たな体験を作り、さらに「体験とビジネス」を結合して事業を作っていくことを目指すという思いを込めました。
また、「wed」は、Wednesdayの意味も持っています。Wednesdayの由来である北欧神話のオーディンは知に対して非常に貪欲な神であり、知恵を身に付け魔術を会得するにあたって、自らの片目をその代償として失っています。語源では「狂気(oðr)の主」とも言われています。彼のように、狂気とも言えるレベルで、誰よりも貪欲に知恵を身につけていきたいという意味も込めています。

ー今回は社名と一緒にオフィスも変更となりましたが、何か理由はありましたか?
純粋に、狭くなってきたからですね。前のオフィスはマンションで家みたいな感じだったのですが、これから採用をして事業を伸ばしていくにはちゃんとしたオフィスがほしいと思ったんです。

ーとてもオシャレなオフィスですが、コンセプトなどはあったのでしょうか。
「Emptiness」って名前なんです。このオフィスの名前。「Emptiness」は空っぽっていう意味なんですが、「空(くう)」や「白」という意味もあります。
原研哉さんという世界的に活躍するデザイナーの方がいらっしゃって、その方の考え方に影響を受けています。彼は「空」を日本の“侘び寂び“だと言っているんです。
それって究極のEmptyだと思うんです。言葉の通り、何もない空間に何かを見出すことができる空間(オフィス)を作りたかったんです。

このオフィスは茶室を中心にデザインされています。一般的に茶室は4畳半で、小さな出入り口が1つだけという作り。世界中のあらゆる公共空間の中で最小の空間であり、どんなに有名なデザイナーでも茶室からデザインを始めると言われています。
この空間に自分がいなければ、何もなくなるという場所。
何もないからこそ、そこに何を見出せるし、何を見出すかは無限大なんです。
Emptinessと茶室に込めた思想は、僕たちのプロダクトデザインへの考え方そのものです。新しいオフィスは、その思想を具現化しています。

▼山内が茶室にこだわる本当の理由

ー社内の茶室はどんな雰囲気ですか?
現代風茶室という感じです。
茶室はめちゃめちゃ奥が深いです。現代で言うとある種トイレの個室とかと似ていて、外と遮断された空間で、自分を見つめ直すことができる。最小の公共空間でありながら、内向できる空間をオフィスの中にどう作ろうかなと思って工夫を凝らしました。
そのため、中にいる人同士も目が合わない設計になっています。
かといって、伝統的な普通の茶室を作ってしまうと、僕たちの現在の生活の中で違和感が生まれてしまうので、現代風に自分たちなりに再解釈をしたかった。普通の茶室が持つ要素を一度抽象化して、それを思い切り現代に振り切って形にしました。靴は脱がないし、正座もしない、そんな新しいぼくらなりの茶室を作ることができました。

そして、明治神宮もモチーフに取り入れています。明治神宮って、敷地内に木がたくさん生えてると思うんですけど、うちのオフィスの中にも木が生えてます。
神社って参道を入ってすぐはめっちゃ暗いんですけど、社殿がある境内の中心に来ると突然開けた明るい空間に出るような動線になっています。気持ちの切り替えができて、目が覚めた状態でちゃんと向き合うことができるんですよね。
それを取り入れたいなと思ったんです。Emptinessの意味もあって、オフィスの中は白で統一しているので、ビルのエントランスからエレベーターホールまで薄暗いところをを歩いてきて、3階のオフィスに着くと白くてパッと明るい空間が開けて目が覚める。さらにその奥に進んでいくと、中心には薄暗い茶室があって、リラックスができる空間がある。オフィスの中だけでなく、外から入ってくるから動線から考えて設計しています。

ー茶室や明治神宮など、自分と向き合う場所にこだわった理由はなんですか?
ハードワークをものともしない人間と働きたいからですね。自分の満足がいくまで働いて欲しい。
「WED」の由来にもあるとおり、狂ったように知識に対して貪欲であって欲しいし、変わっていく技術トレンドや世の中に対して、常にインプットし1歩先を行こうというマインドを持っている人と仕事をしたいと思っています。
でもハードワークだけし続けたら人間は死んじゃうので…意識的に余白を作らないといけないと考えました。そのために茶の湯の文化を取り入れ、環境を整えました。

▼「イケてない」「ダサい」を共感できるメンバー

ーハードワーク以外で求める人物像はどういった方でしょうか?
自分の仕事に誇りを持てる人、そして倫理観が合う人と働きたいと思います。
なんというか、倫理観がやばい人とは働きたくないかな。平気で嘘をつく人とか、ものすごくネガティブな人。
何事も目の前にあることを楽しもうと思えない人は、マッチしないかなと思います。
能力的なところは、僕は正直あんまりわからないんです。自分自身はセールスもマーケもエンジニアもできるわけじゃないので、専門領域のことがわからないというのもあります。
実務スキルが高くなくても、これからがんばれば高まる方もたくさんいると思うので、特に僕の場合はそういうスキルよりは人柄を見たいと思っています。
(仕事や倫理観の)人生における優先順位がどうか?っていうこととか、知識に対して貪欲なのかという方がよっぽど大切です。

ーメンバーでいうとどんな方が当てはまりますか?
エンジニアの前田とセールスの山口ですね。2人はうちのカルチャーの部分を作ってくれています。
6月までは僕と丹と佐原の3人で会社を回していて、厳しい部分、ビジネスのシビアな部分は僕と佐原が持っていました。
そこに前田と山口に入ってもらって、2人が柔らかい雰囲気、楽しい部分を作ってくれてます。2人がいなければ今のカルチャーはできなかったですね。
前田はゆるふわなおじさんで、山口は孤高な一匹狼という感じ(笑) タイプは全然違いますが、とても相性がいいです。
2人に共通して言えることは、「イケてないことはしたくない」ってことです。そして僕たちみんなに言えることは、
 「倫理観が曲がってるとイケてない」
 「ださいことはしたくない」
 「スケールできないことはしたくない」
という共通の認識ですね。

▼「WED」はこれからどんな会社となっていくのか

ーどんな組織にしていきたいですか?
最小のメンバーで最大のパフォーマンスを出す組織を作っていきたいです。一人一人がプロフェッショナルで、それぞれのパフォーマンスが最大化するような組織であればいいなと思います。

ー 社名は変更されましたが、ビジョンは変わりないでしょうか?
ビジョンも変わりました!今までのビジョンは、「ユーザーのあたりまえを超える」という内容でしたが、それだけじゃ足りないかなって思いました。
新しいビジョンは…

あたりまえを超えた人間たちの、あたりまえを超えたレベルの仕事を通して、ユーザーにあたりまえを超えた体験を提供し、クライアントにあたりまえを超えたパフォーマンスを発揮し、あたりまえを超えたビジネスを実現した結果、あたりまえを超えることを成し遂げ、社会に社会のあたりまえを超えさせる、そんなあたりまえを超えた組織でありたいと強く思う。

……って言い始めました。
今のあたりまえを超えた先には、新しいもう一つのあたりまえが作られると思っています。それこそが革新だし、次元を超えていくことだと思う。
僕たちはこの会社であたりまえを超えたものをつくりたいし、あたりまえを超えた会社として名乗りたい。全てにおいて期待を凌駕し、次のあたりまえを作るようなイメージです。

▼あたりまえを超えた「ONE」 その次は?

ー「ONE」のサービスを始めたきっかけは何でしょうか。
ONEのサービスを思いついたのは、“ある人にとっては価値があり、ある人にとっては価値がない“という価値の非対称性に気づいたからですね。スイスに行った友人がスイスフランの小銭を大量にくれたんです。その時に、正直いらないなと思ってしまったんです。でも、スイスに行けば価値があります。それが価値の非対称性だと思いました。全ての人が持っているもので実は価値を持つものを探したら、それがレシートであり、購買データでした。

ーこれからの事業展開を教えてください。 
「ONE」のサービスを進めたこの1年で、かなり大量な購買情報があつまり、あらゆる状況を理解できるようになってきました。
次のステップは、この購買情報を使って人の生活に幅を持たせるためにはどうしたらいいか?を考え、それを形にしていくことです。

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