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こんにちは、Wantedlyカスタマーサクセスチームの稲生です。
先日、Wantedlyオフィスで行ったWantedly Premium Loungeのイベントレポートをお伝えします。ゲストにカヤックさん、LITALICOさんをお招きしてお話しいただいた両社の採用手法についても掲載していますので、そちらも合わせて御覧ください。
Wantedly Pemium Loungeとは、日頃Wantedlyを使ってくださっている企業様の中でも、特に頻度高く、Wantedlyの理念に則り運用していただいている企業様を限定でお招きし、「日頃の感謝をお伝えさせていただきたい!」という思いで始まったクローズドなイベントです。
普段お使いいただいている企業様同士や企業様とWantedlyメンバーが少し豪華な食事を片手に、交流しました。
第一回となる今回は、面白法人カヤックの佐藤さまと株式会社LITALIACOの武藤さまをゲストとしてお呼びし、現在取り組んでいただいてる採用手法についてご紹介していただきました。
月額給与の+αをサイコロで決める「サイコロ給」、相手の褒めポイントを具体的に給与明細に記す「スマイル給」、本社を鎌倉に建てるなど、普通の企業からするとちょっと変わった特徴を持つカヤック。その根底には面白法人の名のとおり、社員に仕事を面白がってもらいたいという思想が込められています。
そんなカヤックの組織制度の一つに「ぜんいん人事部」という仕組みがあります。これは、社員全員が名刺に「人事部」の肩書を入れる制度。この制度によって、各社員の採用に対する意識が高まったそうです。
今回、佐藤さんにはこの「ぜんいん人事部」と事業部メンバーを自然に巻き込むために行った「採用ブレスト」についてお話いただきました。
なんと、今回佐藤さんは発表する内容を考えるためにTwitterで1人ブレストを行っていたようで、Twitterのタイムラインをさかのぼりながら登壇する、という大胆なプレゼンが行われました。今回のレポートでは要約のみになりますが、佐藤さんの思考フローを知りたい方は「#wpl20180927」で検索してみてください。
今でこそ、月3,4人のエンジニア採用に成功し、内定受諾率80%前後をキープしているカヤックさんですが、当時は年間10名程度しか採用できなかったそうです。
採用活動を成功させるためには、現場の巻き込みが不可欠。
そこで考えついた施策が「採用ブレスト」と「ぜんいん人事部」でした。
「採用ブレスト」は現場のメンバーと採用まわりについてどうしたらいいか、とにかくアイディアを発散する時間のこと。
カヤックには「アイディアを出すことで目の前の課題が自分事化され、仕事が面白くなる」という考えがあります。今回もブレストを一緒に行ったことで、新しいアイディアが生まれただけでなく、社員が採用活動を自分ごと化し、採用が円滑になったそうです。
「ぜんいん人事部」は採用のために社員に声をかけやすくする制度。
皆が人事という肩書を持つことで、彼らが採用活動をしても違和感をなくすと同時に、採用の話をしやすくすることに成功しました。
この2つに共通するのは、人事が頑張るための小手先の採用テクニックではなく、会社全体の意識を採用へと向かせることに重きが置かれているということ。
人事が武器にすべきは、採用のテクニックじゃなくて、パフォーマンスできる環境をつくる技術か、パフォーマンスする人材を仲間にできる技術なんじゃないかなって思う。
と、佐藤さんが述べているように、採用を成功させる点で見るのではなく、その前後も見据えた面での取り組みが採用活動においては必須である、と再認識させられる登壇でした。
続いては、Wantedlyの勉強会で度々お世話になっているLITALICO武藤さんの登壇。
今回、LITALICOさんのスライドは公開NGということで、詳細の内容をお伝えすることはできないのですが、採用活動を行う上で同社が大切にしていらっしゃる3つのことをご紹介します。
1, 生産性の高い採用活動を追求する
インプット(母集団形成)を減らしてアウトプット(内定)を増やす。倍率一倍を目指して、内定見込の高い候補者との接点創出に限られたリソースを集中的に投入する。ソーシングの際に、SABC評価を行い、S評価者の発掘と、S評価者からのスカウト返信率向上に注力。
2, リクルーターのキャリアパス整備
スカウト中心の採用活動は、地道で地味。優秀な人ほどすぐにこなせるようになってしまい、飽きやすい。リクルーターのモチベーション維持・向上のため、明確なキャリアパスを整備。エグゼクティブリクルーティングを任せる、チームを持たせる、HRを兼務するなど複数用意。基本的には、事業部担当制を敷いて、ゆくゆくはHRビジネスパートナーとしての成長機会を提供する。
3, 求人発生を予期する
事業部から「こういう人を採用したい」と言わてから動き出すのでは、遅い。リアルタイムに事業の状況を把握し、中長期で必要になってくるだろうポジションを先読みし、提案していく。したがってスカウト面談でも、「直近提案できるポジションはないが、ゆくゆく必要になるタイプの候補者」との積極的に会っていく。
最後に採用活動にあたりオススメの本を教えていただいたので、そちらもあわせてご紹介します。
Q1 カヤックさんが全員を人事部にしたことで、採用数は上がったものの、のちのちミスマッチな人を採用してしまうことにはなりませんでしたか?
佐藤さん「特にそれが原因でミスマッチは発生していないのと”活躍する人材を採用する”という軸があるので、組織適応(組織社会化)に関する知識を面接官が身につけられるよう面接官のトレーニングにも力を入れています」
Q2 強制的に全員人事にしたところで、嫌がる人(特にエンジニア)いませんか?
佐藤さん「いないというか、やりたくない人はやらなくても良いように特にリソースの何パーセントを採用活動に充てるといったようなことを決めてません。カヤックはこうしなきゃいけないというルールを極力つくりたくないので」
Q3 新卒採用もwantedlyがっつり活用してますか?
武藤さん「がっつり使ってます。大規模説明会への参加は、広報・ブランディング観点のみ絞りました。後はすべてダイレクトリクルーティング。イベントに出てしまうとリストが手に入る。リストが手に入ると荷電して何かのイベントに着席したくなる。そういう「大量に母集団を形成して、候補者をさばいていく」採用を、もうやりたくない。
余談ですが、趣味で「絶対に入社しないが、話したら面白そうな人」にもスカウト打ったりします。医学部の学生とか。当然医者志望の方が多いんですが、非常に優秀な人もやっぱりいますね。当社には入社しないでしょうが、医学界に当社のことを知ってる方が増えるのは長期的には良いことだなと思い。まあほぼ自分の楽しみ目的なのですが」
佐藤さん「それだけ沢山会ってると、また会ったときに”誰だっけ。。。”となったりしませんか?」
武藤さん「そうならないように、会ったその日にFacebookのmessengerなどで、その日話してこちらが受けた印象や話したことのメモとかを、お礼に添えて共有するようにしています。」
Q4 お二人にご質問です:内定オファー出したのに断られた人で、その後粘ってやっぱり入社となった方はいましたか?その場合、どういうアプローチされました?
武藤さん「タイミングが合わない方ももちろんいるので、半年後、一年後に入社は普通にあります。相手に合わないタイミングで無理やり入社いただいても、お互いにとって健全ではないかなと。基本的には相手のキャリアの意思決定を尊重します」
佐藤さん「カヤックは再応募がめっちゃありますね。僕らも再応募していいですよって言ってますし。内定を出した人は基本的にうちで活躍できる方だと思っているので、”うちに来たら活躍できる環境はあるよ!”と伝えるようにはしています」
Q5 スカウトしてから入社までどのくらいの時間がかかっていますか?現場からは急募とよく言われます。。。
武藤さん「一概には言えませんが、早い方だとスカウト打ってから3ヶ月後に入社とかはありますね。」
Q6 LITALICO武藤さんに もしも何らかの事情があり武藤さんがいなくなった時に、タレントプールしている人たちはどのように関係を崩さずに引き継ぐのか、人に紐づけない形でタレントプールする施策をどのように考えているかお聞きしたいです
武藤さん「自分と結びつけようとは思ってないです。会社の魅力に結びつけることを前提として面談をしています。自分の仕事はLITALICOの魅力を伝えることだと思っているので、自分がもし仮にいなくなっても、引き継ぎをしっかりできれば大きな問題は起こらないと思っています。」
懇親会では、「肉塊」さんのケータリングを。
来ていただいた企業様同士やWantedlyのメンバーと交流を深める時間となりました。
普段オンラインのみでお話させていただている企業様もいらっしゃり、担当者とオフラインでは初対面といった場面もあり、終始歓談が耐えない、穏やかな交流会でした。
また、帰り際には各担当者から企業様に向けて手書きのメッセージカードと、ささやかながらプレゼントをお渡しさせていただきました!
ご来場いただいた方の感想を一部掲載させていただきます。
「先進的な会社様の事例をお聞きでき、考えさせられました。やはり会社として「人事が強い」会社は採用も結果を出せている、という印象です。」
「御二方の採用や組織についてのお話に考えさせられることが多く、刺激になりました。最近、えらい人とばかり話していたなぁと反省。イケてる会社マネして〜の話は耳が痛かったです。笑ウチらしい採用とは?を現場とブレスト重ねて作っていきたいとおもいます。ありがとうございました!」
「非常にプレミアム感を感じられるコンテンツ、普段のイベントよりも実用的な公演内容、非常に近い距離でコミュニケーションできる交流会と、全て非常に満足でした。」
今回のPremium Loungeは日頃特にご愛顧いただいている企業様限定でお声がけさせていただきました。が、、、! 来る11/8(木) 、全てのWantedlyを使っていただいている企業様を対象とした年に一度の祭典、WANTEDLY AWARDSを今年も実施させていただきます。
今年は、元Googleの人事ピョートル・フェリクス・グジバチさんをお招きして、基調講演を行っていただきます。
実際にWantedlyをご活用いただき、採用に成功している企業様と交流できる数少ない機会となっておりますので、奮ってご応募いただければと思います。
今後とも、Wantedlyをどうぞよろしくお願いいたします🙏