【資格取得】インタビュー Vol.23_前編|「コードを書くと覚えやすいは本当だろうか?」持論を検証したからわかる納得の答え | skill
みなさん、こんにちは!ヴェシカの飼谷です。今回ご紹介するのは、「あえてコードを書かない学習」に挑戦し、その結果をしっかり検証したMさんです。インタビューは前後編に分けてお届けします!前編では、「...
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こちらの記事は、Mさんの資格取得インタビューVol.23の後編です。
前の記事をご覧でない方や、詳しく読まれたい方はこちらからご覧ください。
【資格取得】インタビュー Vol.23_前編|
「コードを書くと覚えやすいは本当だろうか?」持論を検証したからわかる納得の答え
自分の中で変化は感じられますか?
資格取得も含めて、この業界の現場に就いてからの変化になりますが、ある機能に対して、こういう仕組みなのかなと考えるようになったと思います。各資格にて、どういうパーツがあり、どのような構造を作っているのかを学びました。
VBAとJavaではプログラムの構文やメソッドがパーツ、プログラムのコードが構造に当たります。Lpicではファイルシステムが構造です。それらを学んだことで、この機能はこのパーツをこういう構造にして作っているのではないかと、推察することが多くなったと思います。推察するだけで、多くのものは答え合わせしていませんが、世界に対するものの見方が変わったと思っています。
取得する資格を決めた後、最初にするようになった行動はありますか?
ざっくり計画を立ててみることです。
感覚だけでなく、平均的な学習時間や難易度等を調べることは、行っています。おそらく、入社後の研修でも、これをまず鍛えることになるかと思います。
資格学習の場合、合格点が正答率100%ということは、ほとんどないため、どのくらいの理解度に到達すればよいかということをわかっていることが学習の効率を上げると考えています。正答率100%を目指した場合、100回試験を受けて1回しか出ないような問題のための知識をあれもこれもと覚えなくてはいけません。しかし、正答率70%を目指すなら、30%のニッチな知識は無視していいわけです。たとえ、主要な問題が50%、ニッチな問題が50%出て合格ラインが70%だとしても、練習問題を繰り返すうちに主要な50%を見極めてマスターする間に、20%くらいのニッチな知識は自然と覚えられるでしょう。そのため、事前に難易度を知っておくということは、学習の効率を上げるために必要だと思います。
また、学習時間については、平均的な総学習時間を知っておくことも、学習の質を上げることにつながると考えます。合格時の平均総学習時間に対する、現在の学習理解度と学習時間を比べることで、対策を打てます。
例えば、今回のJava Silverの学習であれば、黒本3週が合格ライン70%弱に到達できる基準です。
なので、2周目の時点で正答率が40%というのは、平均から大きく遅れを取っているとみなすことができます。そこで、原因や対策を取って、学習の舵を修正するということができます。もし、基準がなければ、無駄にダラダラと同じことを繰り返し、時間だけかけてしまうことになるでしょう。もちろん、中には調べずとも目標を見定め、自律し自省して対策を練られる方もいるでしょう。一般的には、私含めてそういった方は、多くないと思うので、限られた時間で学習を行うのであれば、チェックポイントを設けられるように、基準を事前に知っておき、自然と自省できるようにしておくのがよいかなと思っています。
過去の自分に「これだけは伝えたい!」というアドバイスを一つください。
どこまでさかのぼるかにもよりますが、文系ではなく理系に初めから進んでいたらいいのにと伝えたいです。大学受験のころから常々思っているのですが、高校1年生の1学期で数学が苦手だと思ったという理由だけで文系の道を選びました。
ただ、結局大学受験では数学を得点源として使うことになり、文系の大学に進んだのに転職してIT業界に来ました。この未来がわかっていたなら、初めから理系を選んでいたほうがよかったでしょう。たった一回の期末テスト(しかも勉強もろくにしていない)で、難しいと感じ、苦手だから無理と逃げた結果、後悔となっています。
「変えたいと思っている過去は、今の自分に足りていないこと」だと私は常々思っています。(何かネット等で見た誰かの言葉の受け売りです)それを加味して考えると、たった一度目の感想ですべてを諦めないことが大切なのだと思います。誰しも、初めから何でもできるわけではないので、最初に出来なかっただけで苦手意識をもってはいけないなと感じます。出来ない理由を探し、対策を実践しても、なお出来ないという状況になって初めて苦手にするべきです。そうしなかったのが、過去の自分であり、高校1年生の時点で、もう少し数学に力を入れていれば、結果は変わっていたかもしれません。
過去の自分に伝えるとしたら、「それはまだ苦手じゃない」という言葉で、これからも難しいわからないことにぶつかったときにも、かけてあげたい言葉です。
最後に、これから資格学習を頑張ろうとしてる方に、ポイントやアドバイスをお願いします!
私は昨年5月に入社し、半年強で3つの資格(Excel VBAベーシック、Lpic level1、Java Silver)を取得しました。一年以内に取り切れた大きな要因は、運だと思っています。入社後、最初の現場が土日休みで18時退勤、通勤時間が30分弱という比較的時間に余裕のあるところでした。
そのため、学習に割ける時間や休息をとれる時間が多く、資格取得において有利に働いたと考えます。もし休みがシフト制で、通勤時間が長い現場であったのなら、こう上手くはいかなかったと思います。少なくとも、プライベートな時間を今よりも犠牲にしなければならず、ストレスが溜まり、学習効率の悪化につながる可能性もあったと考えています。
私と同じように、業界未経験の方は、慣れない業務に精いっぱいで、なかなか業務の傍らで資格取得の学習を進めるというのが難しいとも思います。業務外の時間が少ないなら、なおさらです。私は、たまたま業務外で確保できる時間が多かったため、隙間時間でコツコツ勉強しようとか、プライベートを犠牲にしてでも知識を身に着けようなどと、偉そうなことは言えません。
ただ時間が多くあった自分から言えるのは一つで、しっかり休息を取ろうということです。時間に余裕があった私でも、学習と業務以外の時間を確保できていなければ、学習にストレスを感じることがありました。であれば、業務外の時間が短い人は、なおさらその状況に陥りやすいのではないかと考えます。「今日は、いいや」と後回しにしすぎるのもよくないですが、「毎日やらなきゃいけない」と張りつめすぎるよりも、「いつも頑張っているから、今日はいったん遊びに行こう」くらいの中庸な心持ちで学習するのがよいと思います。
3つ目の資格合格おめでとうございます。
そして、いつもいつも詳しい勉強過程を教えていただきありがとうございます!
今回で3度目のインタビューです。
Mさんのこれまでを振り返ると「資格を取ってよかった」「達成感があった」といった感想よりも、合格までの試行錯誤や学習中のできごとにおける気づきを大切にしていることが、どのインタビューからもよく伝わってくるように感じます。今回もそんな気づきや挑戦に溢れたエピソードだったと感じます。
最初に「コードを書かずに学習した」という話を聞いたときは、「挑戦的な取り組みができていいね!けど…なんでだろう?」と驚きました。過去に「コードを書いた方がいい」と確かに言ってましたが、その発言を裏付けるためにあえて余計に時間がかかりそうな勉強の道を歩む姿に脱帽です。その姿勢からは、Mさんが責任感と好奇心を併せ持ち、行動力も備えていることが伝わってくるように感じます!
そして今回、私が一番良かったと思うところは、Mさんの「物事の捉え方の根幹」に触れられたと感じるところです。過去のインタビュー時、幕田さんは「読み手にとってプラスになることを伝えよう」としてくれている方だ。と私は思っていました。しかし、それ以上に大切にしているのは「それはまだ苦手じゃない」という考え方や捉え方ではないかと感じます。
そう考えると、「自分はこんなふうに学習したので参考になれば」と伝えていると思っていたものが、実は「苦手とか難しいとか思う前に、まず乗り越えるための計画を立てたり、こう考えれば乗り越えられる」という姿勢を行動で見せてくれていたという、新たな彼の一面が見えてきました。
はじめにしっかりと計画を立てられるからこそ、学習がうまくいかなかった時も別の手を考えられたり、検証し何を重視すればよいかも考えて工夫もできる。Mさんの振り返りの解像度が高いのは、その根底にある考え方を持ち続けて、積み重ねてきたからだと感じます。
いつも貴重な学習の過程を詳しくシェアしてもらえて心から感謝します!