市場が急速に変化する現代において、私たちがクライアントへの価値提供をし続けるためには、提供事業の内容をアップデートし続ける必要があります。
VENECTは、自分たちが価値を創造するために何が必要なのか、メンバー皆が考える環境です。
しかし課題として、目の前にある業務がリソースを逼迫し、新たな展開について考える時間がとれないという課題がありました。その課題を解決するために、業務内で効率化できる部分を改善し、考えられる時間の確保をどのように捻出できるかを検討し改善を重ねています。
今回は、どのように業務効率化を推進しているのか、社内のキーパーソンに話を聞きました。
ー 話者紹介(写真の左から)
・ 若鍋 功
メーカー様マーケティング支援を年間で対応しているグループのリーダーとして、メンバーのリソース管理や教育にも従事
・ 大森 安希子
社内全体のPMOとして常時数百存在するプロジェクトを横断して管理し、会社の全体・個別最適に繋がる対策の考案・実行に従事
・ 加藤 智司
エンジニアリングの知見を活かし、社内の業務効率化を推進するグループのリーダーとして、システム化や運用支援などを通じてあらゆる社内の課題解決に従事
ー 社内ではどのような課題があったのか
若鍋: 当社では、クライアントワークを担当するチームが2チームあります。
その中で私のグループは、年間でクライアントのマーケティング支援を担当するチームです。 年間支援をしていると、毎週または毎月のルーチンワークも多くあり、それらの業務に時間がとられて新しいアイディアを考える時間が足りないという課題がありました。
市場が変化すれば、クライアントの課題も変化し、解決策だって変わってくる。そのため、なんとしてでも業務効率化をしなければいけないと考えていました。
大森: ルーチンワークで稼働を圧迫され、提案やレポート作成にあてる時間が削られる・・なんて声も社内で出てましたよね。
加藤 : 仕事を進める上で、必ずルーチンワークは出てくるものなので、その時間をいかに削減できるのかは大きな課題の一つでしたね。
だからこそ、テクノロジーの力を活用して自動化や効率化ができると思い、プロジェクトを発足しました。
ー 「業務効率化」と一言でいっても何からはじめたの?
加藤:私も、本格的に業務効率化に取り組むことがはじめてだったため「どこから手をつけようか」と最初はとても考えました。今でも色々本を読んで、学んだことをアウトプットしながらトライアンドエラーを繰り返しています。特に「業務改革の教科書 成功率9割のプロが教える全ノウハウ( 白川克・榊巻亮 著)」という本は参考にしていますね。
私たちは、以下のステップで効率化を進めました。最初に着手したのは、現状の把握をするために業務の洗い出し、また稼働時間の洗い出しをすることでした。
若鍋: そうでしたね。業務の洗い出しをしたことで、ルーチンワークとそれ以外の業務に分けることができました。そして各業務にかけている稼働時間と、もっと時間を割かなければいけない業務などを判別していきましたね。
加藤 : 把握した業務や稼働時間の分析をすることによって、どの時期に稼働がピークになるかを明確にでき、事前にピークを回避する方法などを考えることができる仕組みにしました。ここから、施策案を出し、優先順位を決め、具体的な改善方針を考え、実際にメンバーに使ってもらうという進め方をしました。
ー なかなかうまくいかなかったことも
大森 : PMO側で社内を横断して見ていると、業務効率化の重要性や開発したツールが、社内に浸透していないことを感じていました。浸透しない原因はなんだろう? と考えたときに、業務効率化することでどのくらいの稼働時間が削減できるのか定量的な成果が見えづらいということがありました。
その定量的な成果を社内全体で共通認識を持つために、今までよりも「どの業務に何時間かかっているか」を正確に図っていく必要があると考え、稼働管理シートのアップデートを行うことにしました。正確に稼働時間をトラッキングすることで、効率化が浸透する前と後で定量的インパクトがどのくらいあるのかを可視化させていく必要があると考えました。
今後は、PMO側で「どこがネックとなり、業務が進んでいないのか」という点を明らかにし、そこに対する解決策を一緒に考えていく仕組みを作っていく予定です。
加藤 : うまく効率化が進むように、インプットして社内に合うか検討し、実際に導入してみてという工程を繰り返しながら着実にすすめています。 思うようにいかないことも多く、せっかく作業時間を削減するために作ったツールでも、そのツールを使いこなすまでに時間がとられてしまう、などという社内の声もありました。人間って、これまでやってきて慣れてきたやり方を変えるには、同じくらいの効果を感じられない限りなかなか動けないんですよね。
正解はないですし、社内に合った形を模索しながら進めていかなければいけないので、トライアンドエラーを繰り返しながら形にしていっています。
若鍋 : そうですね。最初からうまくいくとは考えていません。
今後も、PMOや効率化プロジェクトメンバー、そして自分のチームメンバーを巻き込みながらVENECTにあった形を模索していければと思います。
ー 最後に
VENECTがブランドの支援をすることによって、ブランドの経営をより良い方向へ導き、長期的に成長し続けることができる体制にするため、我々は一歩先を見て考えることをやめてはいけないと思っています。絶え間ない変化を続ける市場で価値を提供していくために、業務効率化を行い生産性を高めることで新しい提供価値を創造していきたいと考えています。