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10年以上の葛藤を経て、異業種からITベンチャーに。課題解決にこだわるエンジニアとして、鈴木亮太が今抱く想い

「ただ働いた時間で給与をもらう仕事をしたくなかったんです。クライアントの課題に対してどう向き合うか、どう貢献するかを大切にしたかった。みんなでヒイヒイ言いながら開発することもありますが、生きている実感を感じて。こういう働き方がしたかったんだなと」

鉄鋼会社に長く勤務してから、今年1月にユニキャストの社員となった鈴木亮太はこう語ります。当社は、茨城県でクライアントワーク(受託開発)とロボティクス、ITインフラ事業を展開し、Webやモバイル、ロボットアプリケーションなどの開発をおこなっています。

設立からまだ15年のベンチャー企業に、まったく異なる業界から転職してきた鈴木の思いとは。そこには志望理由ともつながる、12年間の葛藤がありました。

ユーザーの反応が直接得られる仕事に憧れた10年間

――今日はありがとうございます。最初に、鈴木さんの経歴を教えていただけますか?

高校を卒業してすぐ、地元にある鉄鋼会社へと就職しました。今から約12年前ですね。当時は北京オリンピックの影響で鉄鋼業界が盛り上がっている時期。私が入社した会社も毎月過去最高収益を更新していました。おかげで新卒にもかかわらず、十分な額の賞与をいただける状況で、いま考えれば順風満帆な社会人生活のスタートだったと思います。

この会社には12年間在籍してリーダーや教育担当などを経験した後、ソフトウェア系の派遣エンジニアへと転職。約1年間勤務し、2020年1月にユニキャストへ入社しました。

――順調なスタートを切ったにもかかわらず、なぜ転職を考えたのでしょうか。

大企業でも倒産する可能性がないとは言えない時代に、組織に依存して働くのは抵抗があったんです。2年目ごろにはもう、定年まで勤め上げるイメージを持っていませんでした。「人生を変えてみたい」。なんとなくそう考えてはいたものの、高待遇の仕事を辞める勇気がなかなか持てず、働きながら独学で色々なことに挑戦していましたね。

また、消費者との距離感が自分の理想とは違ったことも、転職を考えた理由の一つです。製造業は待遇は良かったものの、世の中の反応が見えづらい。ダイレクトに反応を受け取れる仕事がしたいと思う一方で、鉄鋼会社ではそれが叶えられず、ジレンマを抱えていました。

私がプログラミングをはじめたのは、ちょうどスマートフォンが登場した頃。テクノロジーが世の中を大きく変えていったタイミングです。こうしたサービスに携われれば、社会に直接影響を与えられるのではないか。そう考え、プログラミングの勉強をスタートしました。

――自分でWebサイトやスマホアプリを作っていたそうですね。

はい。プログラミングができると周囲に伝えていたことがきっかけで、知人に声をかけてもらい、美容室やエステサロンなどのWebサイトを作成しました。仕事のかたわら作業をしていたので時間の捻出が大変でしたが、喜んでもらえて、やりがいを感じられました。

個人では、iOS向けのクイズアプリを作りました。ユーザーがアプリの紹介をTwitterに投稿することで、より難易度の高いステージがアンロックされる機能を実装したところ、一人の方が実際にツイートしてくれたんです。ユーザー数は少なかったものの、エンドユーザーの反応を確認でき、とても感動したことを今でも覚えています。

――ユニキャストに入る前のエンジニア職では、どのような業務を担当していましたか?

前職では派遣エンジニアとして、大きなソフトウェアの一部分を開発していました。それまで独学でWebサイトやアプリを作っていたものの、実務でプログラミングをするのは初めて。開発の大きさや複雑さなど、すべてが新しいことばかりで良い経験になりました。

「問題解決」を重視するユニキャストの社風が入社の決め手に

――まだ入社してから半年ほどですが、すでにさまざまな業務に取り組まれていますよね。

そうですね。今は一つのプロジェクトを丸々任せていただいていて、余裕のあるときには他チームのフォローや採用サポート、新人研修などもおこなっています。時間の過ぎる早さを感じていますが、この1~2か月でも取り組める範囲が大きく広がったと感じています。

案件の見積もりから納品までを担当者が全ておこなうので、取り組んだ仕事がクライアントにどう影響を与えているのか、肌で感じられることが大きなやりがいにつながっています。

――ユニキャストのことはどのようなきっかけで知ったんでしたっけ?

きっかけは、転職を考えていたタイミングで見たWantedlyの求人ページです。

前職に大きな不満はなかったのですが、派遣型のエンジニアだったので、働いた時間に対して給料をもらっているという感覚が強くて。茨城県内でソフトウェア開発をおこなう企業の求人を探していたところ、ユニキャストの募集にたどり着きました。

当初の印象は、「きれいなオフィス」「若い方が多い職場(平均年齢は約30代)」の2つだったと思います。社員さんのインタビュー記事を読み、広い範囲で業務をおこなう会社だと知りました。あまり悩むことなく、翌日には求人に応募していましたね。

――応募していただいた後はオンラインで会社紹介をした後、社内見学に参加してもらいました。その時の印象は何か覚えていますか。

社長の三ツ堀、リーダーの田中と話したことは特に印象に残っています。とは言っても、話した内容を明確に覚えているわけではありません。二人が前向きに話すことが印象的で、気づいたらここで働くことに惹かれていました。実際に言葉として伝えられてはいませんが、「どうクライアントの課題解決に貢献していくか」という姿勢がそこにはありました。

入社して、あのときの感覚が間違いではなかったと感じています。みんなが目の前の仕事に必死に取り組んでいて、ヒイヒイ言うこともあるのですが、それが生きている実感に直結する。私はそういう働き方がしたかったんだと、あらためて気付かされました。

――鈴木さんの「エンドユーザーの反応を直接得られる仕事がしたい」という思いと、ユニキャストが大事にしている「テクノロジーの力でクライアントの課題解決にフォーカスする」という姿勢が、うまくマッチしたということですね。

はい。なので、今考えると、もしかしたらエンジニアという職種でなくても良かったのかもしれません。「企業の課題解決」にフォーカスしていることが重要で、たまたまユニキャストがその熱さを持つ会社だった。エンジニアなのにお客様とコミュニケーションをとるのが当たり前とか、社内のコストを全員が意識するとか、大事ですが実行するのはなかなか難しいです。会社見学のころからその風景を見ていたので、そこに惹かれたんだと思います。

「過去の仕事に全力で向き合ってきた方と一緒に働きたい」

――これまでの経験は今の仕事でどのように生きていると感じていますか?

独学でプログラミングに触れてきたこと、前職で設計業務に携わってきたことがプラスに働いているのはもちろんなのですが、それ以上に製造業での経験が生きています。

たとえば、クライアントと接するときには、初対面でも円滑にコミュニケーションが取れないと困りますよね。鉄鋼会社にいた頃から、常に上司や同僚とコミュニケーションを取っていたので、抵抗なく仕様設計時のヒアリングに当たれています。

ユニキャストでは案件に関連するあらゆる業務を担当者が受け持つので、社会人としての総合的なスキルが求められます。どのような経験も生かしやすい職場だと思いますね。

――今後、ユニキャストでどのような仕事をしたいと考えていますか。

中長期的では、仕様設計やマネジメントに注力したいと考えています。私は他業種からの転職でIT業界にやってきたので、プログラミングの能力では若いスタッフに敵いません。けれど、クライアントと向き合うという視点では、これまでの経験を生かせていると考えています。課題解決に向けて奮闘することに、楽しさややりがいを感じています。こういった得意な業務にウエイトを置きながら、ユニキャストの事業に力を尽くしていきたいですね。

――当社は今もキャリア採用でエンジニアの募集をしています。今後、鈴木さんはどのような方と一緒に仕事がしたいと思っていますか?

過去の仕事に全力で向き合った方と一緒に働けると嬉しいです。先ほどから紹介しているように、ユニキャストには開発だけをおこなうポジションはほぼありません。クライアントと要件定義をしながらチームで開発を進めるので、コミュニケーション能力やプロジェクト全体の管理能力が求められる。他業界でこれらのスキルを身に付けた方であれば、エンジニアとしての経験が少ない、もしくはなかったとしても十分活躍できる職場だと思っています。

逆にいうと、泥臭い仕事でもあるので、エンジニアが業界的に需要が増えていて「キラキラして見えるから、キャリアチェンジしたい」という人には向かないかもしれません。そこを超えて、エンジニアスキルを持ってクライアントの課題解決にコミットしたいという方であれば、県内では本当に貴重な場なのかなと。一緒に働けることを楽しみにしています!


UNICAST
コミュニケーションロボットの業務活用を通して、「人とロボットが共創する未来」をつくり、人々がより生産性を発揮できる社会を実現します。
https://www.unicast.ne.jp/
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