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リーマンのあの時、自分の生活の未来を考えるよりもお客さまに潰れてほしくなかった。求人広告をこえて、ひたすらお客さまの事業を前に進めるヒントを考えていた男の回想録。

こんにちは、トーコン ホールディングス前原です。
前回に続き、「あの日あなたはどうしていたシリーズ」第二弾、お届けしたいと思います。

人材業界はこの数年で大きく拡大し、多くの企業やプロダクツがあぶくのように誕生してきたなぁと思います。かつての危機を知らない人もいるはず。変化を乗り越えるヒントは過去にもありますよ!・・・ということで、今回はリーマンショックの最前線を走り抜けてきた営業に話を聞いてみました。

この、満面の笑み。私が社内で最も一緒に組んで仕事をしたと言って過言ではない男、福島。社内のリソースを誰より理解し、多様で柔軟な提案が強み。多くの経営者様、担当者様にもご信頼をいただいており、すごいなぁといつも感心しております。そんな彼に今回、インタビューをいたしました!

福島 インタビューって超緊張するんですけど・・・僕でいいんでしょうか。

前原 何言ってるんですか、大丈夫です。福島さんはリーマンショックの時、何歳でしたっけ?

福島 確か、27歳とかだったと思います。リーダーとして後輩の面倒を見ながら、企業の中途採用を支援する部署で営業をしていました。特に、大手企業のお客様を中心にお手伝いをしていました。そんな中でリーマンショックが起こって、多くのお客様が本当に大変な状況になりました。そこからトーコンも一時期は売上が減少し、仲間が退職したり、事務所も移転したり・・・本当に劇的な変化が起きた感じです。

前原 うん、当時誰かと電話で近況を話していた時に、そういうことを話したのを覚えています。

福島 組織も大きく変えて、個々が領域を超えて、目の前の利益を作る、会社を潰さないということに真剣だったなと思います。誰が何を担当している、マネージャーだとかリーダーだとか、そんなことより全員が役職など関係なく全力で営業をしていましたね。

前原 正直なところ、福島さん自身は不安にならなかったんですか?

福島 瞬間的な不安感はもちろんありましたけど・・・それよりも「どうしたら今お客様の役に立てるのか」「今社長は何の話なら会ってくれるか」を夢中で考えていたんですよね。だから、正直不安を感じてた暇がなかったかもしれないです。若かったのもありますけど、自分の生活の未来を考えるよりも、
お客さんに潰れてほしくないなと思ってました。

前原 えーーーー、すごいわ。本当ですか??そんな風に思えるってことがすごい。

福島 本当ですよ!!!なので、当たり前ですけど、日経とかで売上げ伸びてる会社をめちゃくちゃ調べたり、グループ問わず、他メンバーのお客様の事も良く見てましたよ。どこにチャンスがあるかとか、自分のお客様の役に立つ情報がないかとかいつも探してた気がします。朝、始業前とか夕方返ってくるとみんなでいつもお客さんの事話してましたし、みんなと金ないのに毎日飲みに行って仕事の話したり・・・

(当時よくつるんでいたという渡辺さんとで当時のノリを再現してもらおうとしましたが、渡辺さんのノリがイマイチでした)

前原 当時の、印象に残ってる仕事やエピソードがあれば教えてもらえませんか?

福島 今でも大きなお取引を頂いている、高級料亭のお客さまですね。社長との商談中、リーマンで接待が大幅に減り新規顧客の獲得が難しくなっているという話になったんです。どうしたら売り上げを伸ばせるか、単なる安売りの集客では長続きしない、高級料亭としてのブランドを維持し本物のお客様を増やすために、どうすればいいか?僕に何ができるかを真剣に考えました。あの時、特に社長から要望されたわけではなく、自分がやりたいと思ったから一方的に社内でプロジェクトを組んで、上司やクリエイティブのマネージャーを巻き込み、一緒に提案を形にしていきました。

・・・結果として、「感動持続ツール」という全く今までなかったアイデアを商品としてご発注いただきました。お客様自体も売り上げが厳しい状況でも、僕らを信じて投資をして頂けたことが本当に嬉しかったです。あの時じゃなかったら考えられなかった仕事だと思っています。 この仕事を通じて、自分自身の提案の幅や、顧客の顧客を見るという視点も強くなった。これ、当時の企画書の一部ですけどまだ大切に保存しています。

前原 まさに今の福島さんの仕事のスタイル。そういう体験が原点なんですね。

福島 当時の経験や記憶が、僕の中では本当に大きなものとして影響を与えていると思いますね。僕が当時お取引きをさせて頂いていたコンサル会社の方から聞いたお話なんですが、「リーマンになった時、当時の代表から全コンサルへ号令がでた。コンサル報酬はもらわなくていい、お客様を全力で守りに行ってください、と。その言葉で全国にいるコンサルタント500名以上が一斉にお客様の救済に動くことができた。今自分たちが売り上げを伸ばしているのはその時のお客様からのご依頼のおかげだ」・・・その話を聞いた時に自分の仕事に対する考え方が変わったと思います。

前原 話を聞いていて、福島さんが過去を自分の今にしっかり活かせていることを知ることができました。なんだか自分も今回の経験を通じて「今よりもっとイイ自分」になれるんじゃないかという気持ちになります。とはいえ今、色々な人がコロナショックに不安を抱えていると思います。福島さんは、この状況の中でどんなことを考えているのか、教えてもらえますか。

福島 そうですね。一番はコミュニケーション・情報共有かなと思っています。一人の営業が繋がれるお客様には限界があります。でもトーコンには沢山の業種や規模・エリアにお客様がいます。その一社一社に色んな変化があって、そこで得た学びが、また他社のチャンスや事業を前に進めるヒントになると思っています。リーマンショックの時、トーコンではお客さん同士を繋ぐ事例が結構ありましたが、そこから仲介フィーをもらって利益になっていたケースもあります。

それを実現できるのは、トーコンが大事にしてきた共有の文化と日々のコミュニケーション。昔はアナログに共有するだけでしたが、今ならsansanやトークノートなど色んなツールがあります。あとは僕も含めて全社員が目の前のお客様のために、情報をつなぐ意識を持てるかどうかかなと思ってます。

古い考えかもしれませんがやっぱりトーコンらしさって『大事なことは直接自分の言葉で相手に伝える』、かなと思うので、アナログとデジタルを上手く合わせたコミュニケーションを増やしていきたいですね。

前原 確かに。今、コロナの影響で採用選考でもオンライン面接が増えてきています。昨日の新入社員の入社式もZOOMを使用してオンラインで実施しました。ツールを思いっきり活用して、コミュニケーションの充実を逆に増やしていくことが出来る会社は、生き残る。そんな風に実感しました。福島さん、時間とってもらってありがとうございました!!

さて、「あの日あなたはどうしていたシリーズ」第二弾、いかがでしょうか?予測不可能なVUCAの時代、もちろん未来のことは誰にもわからない、未来は過去の延長線上でないことは百も承知です。ただ、予測できるという自信や傲慢さを捨てることと、過去を無視することは違うと思います。

人材業界はこの数年で大きく拡大し、多くの企業やプロダクツがあぶくのように誕生してきたなぁと思います。かつての危機を知らない人もいるはず。変化を乗り越えるヒントは過去にもありますよ!
・・・ということで、少しの間、「あの日あなたはどうしていたシリーズ」を続けます。次回もご期待ください!

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