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共感を中心に置いたチームを目指して

techners CEOじゃっきーです。

会社経営をはじめよう!と思い立ったきっかけは、もっともっと人のことを理解したいという願いからでした。人のことを理解し、それを通じて社会を理解していくことが自分自身の幸福につながっていくであろうと信じ、それ以来人と組織の成長や発達、幸福などには非常に強い関心を持ち続けています。

今回は、現在考えられている範囲での、どんなチームをこれから目指していきたいのかについて少し書いてみたいと思います。

ミッション、ビジョン、バリュー、本当に必要?

どんな会社にもきっとミッション、ビジョン、バリューなど会社が存在する意義のようなものは何かしらの形で記述されていると思います。

「XXX業界で◯◯◯を実現する」というような形で記載されていることが多いかと思います。

正直に吐露すると、このミッション、ビジョン、バリュー、新卒で入社し社会人として働き始めた時から、上手に付き合うことが苦手でした。

会社が掲げている行動指針はよく理解できる(し、実践していたと思う)、一方でそれが強いエネルギーの源になっているのか?と言われるとだいぶ怪しい...そんな状況でした。自分なりに解釈をして、行動はし続けているものの、会社に対して強烈な一体感を感じることができていませんでした。

ミッションやビジョンへの共感、当たり前に話されていることですが、実はとてもとても難易度が高いものではないでしょうか?何かに共感し、自分事として捉え、湧き上がるエネルギーに従って日々幸せに過ごせることを目指しているものの、そう簡単に達成できるものではないと感じています(親しい知人に無邪気に投げかけてしまうと、嫌な顔をされてしまうテーマですねw最近は自重しています🙏)

創業時に「テクノロジーの力で世の中の非効率を解消し、参入市場の関係者に価値を提供し共に発展する」というミッションを掲げました。創業から5年経ちましたが、果たしてテクノロジーにこだわるのか?非効率の解消がやりたいことなのか?これに共感を求められるのか?と疑問がたくさん湧いている状態です。

MVVを掲げても強い共感を得ることが難しいとした場合に、果たしてミッション、ビジョン、バリューなどを掲げる意味はどこにあるのでしょうか?

取引として関係を構築する

共感が難しいのであれば、一切放棄したらどうなるのだろうか?と次に考えてみました。全て取引として扱ってみるとしたら、会社組織はどうなるでしょうか?

「従業員にXXX円の報酬を支払う代わりに〇〇〇を会社は求める」

「〇〇〇という機会を得ることで、自身のキャリアアップにつなげることができる」

「IPO目前のフェーズで、成功報酬としてXXXが用意されている」

このように表現されるような関係になってくるのではないでしょうか?特に変な表現でもなく、多くの場面で見られるフレーズかと思います。

ミッション、ビジョンなどは必要なく、提示されている内容に対して報酬が見合っているかどうかで判断していくような流れです(余談ですが、美容室業界ではここ30年ほどで共感から取引の流れが強烈に加速しています)。より良い取引を求めて企業は人的資本を求め、同時に従業員はより良い取引条件の企業や案件を求めていく。

改善とはインセンティブ設計の見直しであり、細部まで合理化を極めていくための監視とPDCAを尽くして経済的に成長をしていくことが予想されますね(日本有数の大企業でもこのパターンで大きくなっているケースはあるのではないでしょうか?)

僕個人としては、企業も、個人も、どちらも代替可能な歯車のように強く感じてしまい、受け入れることはできませんでした。自分が歯車として扱われることは耐え切れないですし、同時に自分が関与する誰かを歯車として扱うことも嫌です。

代替可能なパーツとして扱われることに(そんな風に表現されることはないですし、また意識的にそうしていないかもしれませんが、自社で万が一を考えてあえて強めに書いてみると...ご理解ください🙏)、幸せなのだろうか?と考えてしまいます。

1人の幸せ起点で考えてみる

どんなミッションが良いのか?というスタートでも、取引として関係作るには?というスタートでも、議論はまずそうでした。

幸せには何が必要なのだろうか?と一度立ち返ってみました。良い思い出として記憶されていた時期を思い出してみると、

「会社のミッションを自らの言葉で言い換えていたこと」

「自らの意思で取り組んでいること」

この2つが思い出されました。取り組んでいたことに対して、無自覚に強烈に共感をしていたようです。

共感そのものは、個人として生きていく上で幸せを感じさせてくれる重要な要素である。だからこそ会社として、従業員に強く共感されるような何かを掲げる必要があると整理できます。

全社で共感が満ち溢れているチームは、幸せに満ちエネルギーに溢れているのでは?と、これから時間をかけて目指していきたい姿をぼんやりと想像することができました。

共感をベースに作られているチームには2つの要素が必須であると思います。

1つ目は共感の源泉です。何に対して全員が共感しているか、です(これが会社のミッション、ビジョン、バリューになってくるのでしょうね、やっぱり必要でした😆)。

共感の源泉は有限の何かではないと考えています。例えば、特定の個人(創業者はなりがちですね)や具体的な課題(XXX業界で◯◯◯を解決する)などです。それは、会社が永続する前提だとすると、有限の対象ではそれがなくなった時に共感が終わってしまうからです。

2つ目は共感において具体⇄抽象を橋渡しすることです。自分自身を振り返って、この2つ目の要素が極めて重要だと感じています。

万人に対して響く内容は、必然的に抽象度が高い内容を掲げることになります。しかし「Love & Peace」を掲げられても、同意はできても日々の行動にどう繋げれば良いのか?と途方に暮れてしまうでしょう。これは共感ではなく、同意、納得という手のものではないでしょうか。

共感の源泉を自分の言葉で言い換えられているか?ががポイントになると思っています。会社の根っこには非常に抽象度が高い共感の源泉があり、それと紐づいた形で隅々まで具体的な共感の源泉も用意されている、そんなイメージです。

具体⇄抽象の共感の連鎖を断ち切らず、矛盾を起こさずに繋げて伝播させることができれば、「僕の毎日やっていることは△△△で、会社は◯◯◯を掲げているんだけどこう繋がっているんだよね」と自分の言葉で語れます。自分で語り、自らの意思で取り組めることが肝だと思っています。

やや脱線ではありますが、各階層のマネージャーの主たる職務はこの橋渡しなのではないか?と思ったりもしております。

共感パワーで満ちたチームづくり

1人1人の幸せを起点に、組織としても最大限のパワーを発揮していくためには共感をベースにしたチームづくりが必要であると、改めて強く感じています。

同時に、共感を得ることの難しさを理解し、安易な解決策による共感の毀損にも神経を尖らせチームづくりをする必要がありそうです。

経営層やHRが考えれば良い内容、という話でもなく会社全体で共感パワーについて考え続けられると、本当に良い共感ベースのチームだと言える気がしています。

次回は今回の内容を踏まえて「technersは何を共感の源泉に掲げているのか?」について書いてみたいと思います。

今回の内容にちょびっとでも興味を持った方がいらっしゃいましたら、ぜひディスカッションしましょう!まだまだ僕自身も整理できている箇所、できていない箇所があり頭を捻っております。

また、多くのポジションで募集をさせていただいております。何かご自身に当てはまるものにご応募ください!僕自身カジュアル面談に積極的に参加しておりますので、ざっくばらんにお話ししましょう!

参考文献等
・freee社は共感パワーが強く設計されている会社だと関係者の話を聞く限り強く感じています
https://jobs.freee.co.jp/benefits/
・ビジョナリーカンパニー1,2
偉大な会社を調査した名著、共感についての記載も多々あり
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%8B%E3%83%BC-%E2%80%95-%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%82%92%E8%B6%85%E3%81%88%E3%82%8B%E7%94%9F%E5%AD%98%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%89%87-%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%BA/dp/4822740315

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