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今回は「MCP(Model Context Protocol)」という仕組みをご紹介します。
MCPは、ChatGPTなどのAIが、社内のデータやツールとスムーズに連携するための仕組みです。
これまでは、AIに何かをさせるにはすべてをプロンプト(指示文)に書き込む必要がありました。
しかし、MCPを活用することでその必要がなくなってきています。
MCPを活用すれば、必要な社内データにアクセスした上で、業務に沿った提案と実行をしてくれます!
■ MCPとは?~AIに情報をつなぐ「コンセント」~
従来のAIでは、与えられたプロンプトの中に全ての情報を詰め込む必要がありました。
MCPなしの場合
例)売上レポートを作成してほしい時
人「売上レポートを作成してほしい」
AI「わかりました。売上データをください。」
人「これです。お願いします。」(売上データの画像やCSVファイルを添付)
AI「できました!」
人「ありがとう!」
人(うーん、だいたいできてるけど、社内のレポート形式とはちょっと違うんよね...)
ここで登場するのがMCPです!
これは、AIと社内の各種データベースやツールをつなぐための共通ルールです。
例えるなら、AIと社内システムをつなぐ「コンセント」です。
この仕組みによって、AIが「どの情報を、どこから、どう取得するか」を迷わず理解できるようになります。
MCPありの場合
例)売上レポートを作成してほしい時
人「売上レポートを作成してほしい」
AI「わかりました。今月分の社内ファイルから売上データを作成します。」
(社内共有ファイルサーバ・ローカルファイル・メールを横断→データ集約→社内レポート形式に整形)
人「ありがとう!」(このまま上司に提出できる!)
これにより、各企業にカスタムされた業務の中でAIがもっと自然に・手軽に・セキュアに使えるようになります。
■ 業務での活用例
MCPがあることで、AIツールがまるで社内アシスタントのように業務に入り込むことができます。
例えば:
- 営業文書のカスタマイズ
お客様ごとに文面を変える必要がある提案メールや営業資料。MCP経由でAIがCRM(顧客管理)情報にアクセスできれば、「過去の会話」「好みのトーン」などを反映した個別対応が可能に。
- 定型レポートの自動作成
毎週の業績レポートや週報など、社内のデータベースから数値を取り出し、AIが決まったフォーマットで自動生成。作業時間を削減。
- 予定調整の自動提案
LINEやメールで「〇日空いてますか?」とメッセージが来たとき、MCPを通じてAIがカレンダーやメールのやりとりを確認。
自動的に「その日は19時以降なら空いています」といった自然な返信案を提案することも可能に。
■ 社内での可能性は?
このように、MCPを使えば「人がAIに合わせる」のではなく、「AIが業務に合わせてくれる」時代に近づきます。
整理すると、以下のようなメリットがあげられます。
- 定型業務の自動化(レポート、日報、返信文など)
- ツール横断の作業効率化(ファイルサーバ横断、カレンダー、CRM、文書作成ツール)
- 社内データを守りながらAI活用(MCP経由なら情報漏えいリスクを抑えられる)
「プロンプトを工夫する」段階から、「AIが自ら動く」段階へ。
MCPの登場により、より個人にカスタムされて他ツールと連携できる「個人秘書のような存在」になりそうですね!