チームラボではエンジニアのコミュニティと知見を広げるため、大学研究室を訪問する活動を行っております。10月18日(水)には社内有志で お茶の水女子大学 理学部情報科学科 伊藤研究室 を訪問しました。今回はそのレポートをお届けします。
伊藤研究室は2005年から活動している研究室で、主に情報の可視化を主軸としながら、画像処理、音楽処理、ユーザインタフェースなど幅広い分野の研究を行っています。学科内では最も人気の高い研究室の一つで修士への進学率が高く、博士課程の学生さんも多いなど、とても充実した研究環境があることを感じました。また伊藤先生が元は企業(IBM)の研究所にいらっしゃったこともあり、企業との共同研究も多く行っています。
先日の埼玉大学小室研究室への訪問に続き、今回はエンジニアやカタリストなど約10名で訪問させていただきました。伊藤研究室とは、弊社メンバーがインタラクションという学会でお会いしたことをきっかけに、学生さん方に弊社にお越しいただいて情報交換を行ったり、卒業生が弊社でカタリストとして働いていたりと、いくつかのご縁を持たせていただいています。
今回の訪問では、いくつもの研究事例をご紹介頂きました。
なかなか言語化しにくい音楽の好みをインタラクティブに可視化し、ユーザに納得感と気づきを与える研究や、
カメラで捉えた大量の人流情報を要約しグラフとして可視化する研究や、
一風変わった研究として、ペンライトアート風の動画をリアルタイムに生成する研究などを見せていただきました。伊藤先生は、研究室の研究テーマとずれていても、学生がこだわりを持ってやりたい研究があれば、ぜひやりなさいというスタンスで指導されているとのことでした。
チームラボでも、大量の情報を整理してユーザに気づきを与えられるようにわかりやすく表現するソリューション事例が多くあります。そのうちの一つに、生活者の意識を継続的に調査し、推移を比較することのできるWebサイトがあります。今回の訪問ではアカデミックな研究ならではの、数学的なデータ分析から可視化までがスムーズに接続された事例に触れ、皆大いに刺激を受けました。
弊社からも関連分野の取り組みを紹介させていただき、その後は学生さんも一緒にお食事をしました。お茶大の雰囲気についての話から研究室内の笑い話など、面白いお話をたくさん聞かせていただきました。学生さんたちが人間関係を含めて研究生活を楽しまれている様子にとても心が和みました。
また学会などで研究室の皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
※チームラボは今秋、有志で以下の研究室を訪問しています。各記事のリンクは以下です。
・10月5日 埼玉大学 小室研究室(コンピュータビジョン)
・10月18日 お茶の水女子大学 伊藤研究室(データ可視化)
・10月20日 首都大学東京 石川研究室(ビッグデータ解析)
・10月25日 東京電機大学 高橋研究室(コンピュータグラフィクス)
・10月30日 慶応大学 筧研究室(ヒューマンコンピュータインタラクション)
・11月21日 明治大学 宮下研究室(ヒューマンコンピュータインタラクション)
・11月24日 早稲田大学 菅野研究室(表現工学)
・11月27日 東京農工大学 藤波研究室(ユビキタスコンピューティング)
・11月28日 芝浦工業大学 菅谷研究室(クラウドロボティクス)