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国内2人目のAWSサーバレスヒーロー松井が語るAmplifyのメリットと今後の取組み

弊社開発部に所属し、AWSのエキスパートである、AWS サーバーレスヒーローに認定された(国内2人目)松井は、サーバレス開発やAmplifyの魅力や将来性をどう感じているのでしょうか?学び始めたきっかけや今後の取組みについて話を聞いてみました!
また、最後にスタテクで実現したいことは働きやすさについても聞いてみました!

2021/6/4 国内2人目のAWS Serverless Hero 受賞



株式会社スタートアップテクノロジー 
開発部 テックリード 松井英俊

大手製造業や創業期のスタートアップにて幅広い職種を経験し、2017年から AWS を活用した Web 開発に従事。クラウドのメリットを最大限に活かせるサーバーレスアーキテクチャに早期から着目し、技術記事の公開やコミュニティイベント登壇、シビックテックなどを通じて AWS を活用したサーバーレスアーキテクチャの認知活動を行う。新型コロナウイルス感染症の影響下において、地域独自の感染症対策サイトや、経営難に苦しむ飲食店を支援するためのテイクアウト/デリバリーサイトも構築し、NHK: クローズアップ現代+ や 静岡朝日テレビ: とびっきり静岡にて紹介される。AWS Japan が運営する公式 Web マガジン builders.flash にも記事を寄稿しており、サイト全体でもトップクラスのアクセス数を誇る。
2021年3月に開催された、日本国内の AWS ユーザーコミュニティである JAWS UG の最大級のイベントである、 JAWS DAYS 2021 re:Connect では、低遅延かつスケーラブルな配信視聴サイトを AWS の各種マネージドサービスを活用したサーバーレスアーキテクチャで構築し、4000人近い参加者の快適な視聴環境を実現しました。

目次

  • JAWS-UG(AWSユーザーコミュニティ)との出会いがきっかけで学び始める
  • サイト構築などを通じて技術的な発信を続けることで受賞
  • サーバーレスによって開発者は本来注力したいことに注力できる
  • Amplifyを使えば、インフラストラクチャをほとんど意識することなく簡単にアプリケーションに機能を追加出来る
  • Amplifyは既に多くの組織で利用されている
  • 今後コミュニティの一員としてやっていきたいこと
  • スタテクでの活動についてスタテクでやりたいこと
    スタテクだから出来ること
    スタテクの働きやすさについて

JAWS-UG(AWSユーザーコミュニティ)との出会いがきっかけで学び始める

2018年末頃、在籍していた東京のスタートアップを退職し、地元の浜松に戻ってきました。エンジニアとして横の繋がりを持つことは非常に重要と実感していたので、地元でもコミュニティを探し始めました。幸い、浜松市はIT関係のコミュニティが地方都市としては非常に活発で、色々と交流を広めていく中で、JAWS-UG(日本のAWSユーザーコミュニティ)と出会いました。
ちょうど同じ頃、フロントエンドの技術に注目が集まり始め、自分も Vue.js をやってみたい、しかし簡単に作ったものをデプロイする環境はどうやって作ったらいいのか?と迷っていたところで、ちょうどAWS AmplifyがサービスとしてGAし、触り始めたのがAWSのサーバーレスなアーキテクチャに触れ始めたきっかけでした。
それから今まで触れてきたいわゆる従来型のスタンダードなWebの仕組みとは大きく異なるアーキテクチャに興味が湧き、どんどんのめり込んでいきました。

サイト構築などを通じて技術的な発信を続けることで受賞

AWS 公式 Web マガジン、builders.flash への Amplify関連を中心とした記事の寄稿や、新型コロナウイルスによる感染症の影響に苦しむ飲食店のテイクアウト・デリバリー情報を紹介するサイトの構築、AWSの国内ユーザーコミュニティであるJAWS-UGによる年間最大規模のイベント: JAWS-DAYS 2021 re:Connect の配信サイトの構築などを通して、サーバーレスアーキテクチャについて自分自身も学びながら技術的な発信を続けて来ましたが、それらの実績をご評価いただき、AWS Serverless Heroとして選出いただくことができました。
AWS Hero は AWS のコミュニティにおいて非常に大きな影響力を持つ方々が選ばれていることを以前から認識していたので、自分が Hero に選ばれると聞いた時は本当に寝耳に水のような感覚でした。
今までの活動を評価していただき、それがこのような形で AWS から公式に認められることとなり、惜しみないサポートといくつものチャンスを与えてくれた AWS やコミュニティメンバーの皆さんに対する感謝の気持ちと、この上ない喜びでいっぱいになりました。

サーバーレスによって開発者は本来注力したいことに注力できる

Q: サーバーレスとはどんな概念ですか?

A: システムの開発・運用において、それらに関わる人がサーバーの存在を意識せずに何らかの機能を実現しているような状態や、その実現を可能にしてくれるようなサービスの特性の事、と言えるかと思います。

言葉の通りですと「サーバーが無い」かのように誤解してしまいそうですが、あくまで「サーバーが利用者の責任の範囲に含まれない」状態というのが正確な表現です。

Q: サーバーレスは何が嬉しいんですか?

A: サーバーを自らの責任下においた状態での開発・運用では、サーバーの構築、OSやミドルウェアのセットアップ、サービス負荷に応じたスケーリングを意識した設計など、インフラストラクチャのレイヤーにおける心配事がたくさんあります。

サーバーレスなアーキテクチャでシステムを構築することで、開発者はこれらの煩雑な悩みから解放され、本来注力したい独自のロジックの構築などに集中できるようになるメリットがあります。

Q: サーバーレスやノー(ロー)コード開発でエンジニアの仕事は無くなっていきますか?

A: 長期的な視点に立てばそのようなことも考えられるかもしれませんが、私個人としては当面エンジニアの仕事は無くならないと考えます。

サーバーの構築や、コードの記述すらも無くなっていったとしても、システム全体の設計や、それに伴う技術選定自体は無くなりません。そしてその設計や技術選定には、利用するサービスの内部的なアーキテクチャまで理解した上でシステムへどのように組み込んでいくか、ということへの考慮が必要です。
例えば、いわゆるデータベースのようなデータの永続層に対する操作などは、利用するサービスの特性や使い方への理解を欠いた状態では、機能面だけでなく、コストやパフォーマンスの面でも非常に大きな問題が起こることも想定されます。サーバーレスやノー(ロー)コードなどのツールは、それらを利用する開発者が直接は内部的な仕組みに触れることはないものの、実態は旧来の仕組みに由来しているものが多く、その仕組みに対する知識を持ったエンジニアの仕事は、依然重要なものであり続けるかと思います。

Amplifyを使えば、インフラストラクチャをほとんど意識することなく簡単にアプリケーションに機能を追加出来る

Q:Amplifyとはどんなツールですか?

前述通り、私が初めてサーバーレスの概念に触れたきっかけがAmplifyでした。Amplify は、AWS上で主にモバイル向けのアプリケーションを開発するための、一連のAWS サービスや、CLI、OSSライブラリを含むツールチェーンです。

Q:Amplifyの具体的なメリットは何ですか?

Amplifyを使えば、これらのツールチェーンを駆使して、インフラストラクチャをほとんど意識することなく簡単にアプリケーションに機能を追加していくことができます。
これは前述のサーバーレスアーキテクチャのメリットでも触れた通りですが、アプリケーション開発者を煩雑なインフラストラクチャの管理やスケーリングから解放してくれることを意味し、さらにコードから簡単に機能を生成することができるので、自然とインフラストラクチャのコード管理を達成することもでき、再現性の高いシステムを構築することができます。
本来開発者が注力したい、独自のビジネスロジックの構築により多くの時間を使うことができるように手助けしてくれるのが Amplify であり、これが爆速で開発ができると言われる由縁かと思います。

Amplifyは既に多くの組織で利用されている

Amplify は、前述のようなメリットがあり、早期から開発者コミュニティで注目を集めていましたが、今日ではすでに多くの組織で利用され始めています。弊社が開発を進めているサービスでも WebフロントエンドのホスティングにAmplifyを使用している例もありますし、掲載許可をいただいた具体例を挙げさせていただきますと、Amplify MeetupのLTでご一緒した@coa00さんがCTOを務められる、株式会社O: (オー) さんの手がける Co:TEAM というプロダクトは、Amplify を活用したサーバーレスアーキテクチャで構築されています。
実際に Amplify を触ってきた私自身や、開発に Amplify を採用されている方々の感触でもあるのですが、まだまだ開発・運用において課題もあります。しかし、Amplify は開発者コミュニティが非常に活発で、 OSS に関してはコミッターとしてコントリビュートも可能で、積極的な開発が進められています。
今後の大きな技術トレンドの一つになってくるツールの一つだと感じております。

今後コミュニティの一員としてやっていきたいこと

現在に至るまで JAWS-UG を中心としたコミュニティに、技術的な知識や情報、アウトプットのチャンスなど、私自身が非常に多くのものを与えられてきました。
これらの恩返しとして自分がやるべきことは、今まで同様の継続した技術発信とともに、これから技術の世界に飛び込んでいく人たちのためにチャンスを提供する側になっていくことと心得ています。
具体的には、 builders.flash をはじめとしたメディアへの記事の寄稿、また勉強会やコミュニティイベントの企画・運営等を自分自身が継続するだけでなく、新たなメンバーをこれらの活動に巻き込んでいきたいと考えており、その内いくつかは現在もまさに実行中です。特にコミュニティイベントに関しては、大きなものを企画しているので、楽しみにしていてください!

スタテクでの活動について

スタテクでやりたいこと

スタテクは現在創業からおよそ7年が経過し、IPOを視野に入れるフェーズとなって来ました。私は現在開発部のエンジニアとしてクライアントワークに従事していますが、日常の開発業務で価値を生んでいくことはもちろん、メンバー間で切磋琢磨し技術研鑽をしていく事やその文化の醸成、技術コミュニティなど外部との橋渡し役になり、内外への情報発信や啓蒙活動を行うことなどを通して、技術の側面からスタテクの大きなグロース目標に貢献できたらと考えております。
これはまた弊社のビジョンである「つくれる人を創る」にも繋がってくるものと考えています。自分が入ってスタテクが変わった、スタテクが成長した、と言われるような存在になっていくことが目標です。

スタテクだから出来ること

リスクを取って新しいことにチャレンジする姿勢が良しとされるカルチャーなので、自分が良いと思ったものは提案すれば真剣に検討してもらえ、実際に採用されることも多いです。そのため、自分がプライベートで勉強して来たことなどを生かしていくチャンスは非常に多くあると思います。また、前述のようなコミュニティ活動を評価してくれるだけでなく、積極的なサポートも行ってくれるので、対外的なアウトプットは非常にしやすい環境だと思います。

スタテクの働きやすさについて

まず第一に、コロナ禍の影響もあってのことですが、基本的にはリモートワークで就業できる点があります。私自身、採用前のやりとりからカジュアル面談、面接、採用通知・受諾と入社手続き、実際に入社してからの業務などを通して、実は一度も出社したことがありません。これはリモートワークで基本的な業務が進行できる業務設計だけでなく、コミュニケーションの風通しの良さも起因しています。
SlackやDiscordなどのツールを活用し、困った時には気軽に相談でき、誰かが助け舟を出してくれたり、ちょっとした雑談レベルの話をするのにも心理的ハードル低い点が非常に助かっています。また、コアタイムなしのフレックス勤務を採用していたり、周囲に伝達さえすれば業務中の離席もできるため、非常に柔軟に時間のやりくりができる点も働きやすさの一因になっていると思います。
さらに、副業も認められている点も個人的にはとても嬉しいです。私自身、スタテク入社前から副業をしているのですが、上記の時間的な柔軟性も相まって以前よりも効率よく本業・副業を両立できています。

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