こんにちは!スゴロックスです。
2025年に入り、『League of Legends』の国際大会情報が解禁されたほか、日本では「日本eスポーツアワード2024」が開催されるなど、eスポーツ業界が本格的に動き出しました。
数値的に見ても、事実としてeスポーツのグローバルマーケットは拡大しています。
Skyquestが公開しているデータによれば、世界のeスポーツ市場規模は、2023年に14億4000万米ドル、2024年に17億4000万米ドルと評価され、2032年までに66億3000万米ドルに成長する見込みだそうです。
年平均成長率は凹凸はあるにしろ、毎年20%前後成長しているというのは、驚きの数値だと思います。
日本のゲーマーも「対戦」への関心は高い
一方、日本国内に目を向けても、「対戦する」ことへの興味関心は高いことがうかがえます。
CESAが2023年に実施した『2023 CESA 一般生活者調査報告書』の調査結果によると、「あなたが興味ある遊び方をお選びください(複数回答可)」という質問に対して、「他のプレイヤーと対戦する」と回答したプレイヤーは家庭用ゲーム機で47.5%、スマホゲームで25.4%、PCゲームで32.6%にのぼります。
また、PLAYDATAが2024年に調査したデータによると、eスポーツ大会の累計視聴時間は前年比27%増の1億2158万時間以上に達しているとのことです。
レポート内では『ストリートファイター6』がその成長を牽引していることにも述べられており、対戦ゲームの観戦人気が高まっていること、国産の対戦ゲームがその成長を牽引していることが見て取れます。
スゴロックスも「すべてを超える、対戦ゲームを!」というコンセプトを掲げている以上、対戦ゲームという領域が拡大していくことについては、非常にうれしく感じています。
カジュアルな対戦ゲーマーが多い日本の事情。
ですが、比較的カジュアルな対戦ゲーマーが日本に多いことも、各種調査で明らかになってきています。
前述した『2023CESA一般生活者調査報告書』の「あなたが興味ある遊び方をお選びください(複数回答可)」という質問に対して、「他のプレイヤーとランキング争いをする」と回答したプレイヤーは、プレイするハードの差はありつつも、10%~15%程度でした。
対戦をする事自体には高い関心が寄せられる一方で、「ランキング争い」に関心がある層は、そこまで高くはない。
この調査から「ランクにこだわるガチな対戦ゲーマーではなく、カジュアルに対戦ゲームを楽しみたいという層が増えてきている」という日本のプレイヤー像が見て取れます。
また、このプレイヤー像を裏付けるように、『League of Legends』のブランドマネージャーを務めている、Riot Games JapanのRemivia氏は、2024年2月5日に公開されたインタビューにて『(日本サーバーでは)プレイヤーがガチガチのランクマッチよりも、カジュアルなゲームモードを好むというのが日本サーバーの大きな特徴だと思います。』と語っています。
グローバルでのeスポーツの市場規模は膨らんでおり、日本でも「対戦がしたい」というニーズを抱えているプレイヤーが多い一方で、いわゆる『対戦ガチ勢』が比較的少ないんですね。
ゲーマーの大多数は、実はカジュアルなプレイヤーで、肩ひじ張らずにゲームしたいという層であり、「勝ち負け」にこだわってゲームをプレイしているわけではない、ということがわかります。
これからの対戦ゲームを考えていくうえでは、こういった傾向を踏まえ、いかに「ガチ勢」以外のプレイヤーにも多様な面白さを提供するか?「勝ち負け」以上の体験をプレイヤーにどう届けるか?そういう視点が必要かもしれません。
この問いに対する、スゴロックスなりの一つの答えは、対戦ゲームを通じて生まれる「プレイヤー同士の絆」です。
「勝ち負け」を超えた対戦ゲームの価値は「絆」である
対戦ゲームという舞台は、プレイヤー同士の絆を深める不思議な力を秘めています。
はじめは見知らぬ者同士だったプレイヤーが、勝ったときの喜びや負けたときの悔しさを共有するうちに、いつしか仲間意識を育んでいく。そんなドラマティックな瞬間を、何度も見てきました。
ランキングにはこだわりはないものの、「あいつにだけは負けない」というような、互いを刺激し合うライバル関係、何度もマッチしていく中で自然と深まっていく関係性、同じゲームタイトルに熱量を持って接するコミュニティとのつながり…
そういった「人と人との絆」が、ゲームを続ける一つのモチベーションを生み、ゲームへの情熱を絶やさない原動力になっていくと思います。
そして、実は「対戦ゲームをすると絆が深まる」ということは、科学的にも論じられるようになってきています。
筑波大学、対戦ゲームに「絆」を深める効果がある研究を発表
筑波大学の松井助教が2023年に公開した研究によると、オフラインでのeスポーツ対戦で、勝敗にかかわらず「オキシトシン」が分泌されることが確認できたそうです。
この「オキシトシン」は、人間の脳で分泌されるホルモンの一種で、人と人とのつながりや信頼関係、共感力を高めるはたらきを持つとされていることから、しばしば「絆ホルモン」とも呼ばれています。
つまり、オフラインでの対戦ゲームのプレイには、「絆」を深める効果がある、ということが論じられているのです。
この研究の興味深い点は、さまざまな種類があるゲームの対戦シチュエーションの中でも「オフライン対戦」、つまりは、同じゲームを膝を突き合わせて、近くでプレイするスタイルに着目した点です。
この反応は、いわゆる普通のスポーツをしたときに見られる生理反応と似ていて、人と人が直接対戦することでコミュニケーションや連帯感が高まる現象と考えられます。
友達の家で膝を突き合わせてゲームで遊んだ記憶、オンラインイベントよりもリアルイベントの方が「一体感」や「熱量」を感じられる体験。
「リアルイベントの方が熱量が伝わる」という、「理屈はよくわからないけどなんとなく皆思っていたこと」を説明するにあたって、この研究は非常に意味があると思います。
ガチでランキングを競うeスポーツ的な発想よりも、そもそもの「絆」という純粋さがフィーチャーされるいいタイミングになっているのではないでしょうか。
とはいえ、いくら対戦ゲームというジャンル自体に可能性があり、多くの領域で導入されたとしても「そもそもゲームがつまらない」と、良質な関係性も、ゲームを愛してくれる人も生まれません。
対戦ゲームのいろいろな可能性を信じつつも、まずは、面白いゲームを作ることを大事に、スゴロックスも頑張っていきます!
対戦ゲームは絆が出来る。絆があるから、より楽しくなる。
最後に、今回のテーマ「対戦ゲームは絆を生む」について、西Pのコメントを紹介。
対戦ゲームは絆が出来る。これは確かだと思います。
オンラインで多くのプレイヤーがゲームを楽しんでいるからこそ、オフラインの大会が盛り上がる。
そして、多くの方の注目があるから、いつにも増して絆が深まる。
ひとつの「eスポーツ」的な感覚として、そう思っています。
一方で、小さなコミュニティがあり、そのプレイヤーたちが柔軟に大会などが実行できる。
何度もできる。だからこそ絆が深く、小さなコミュニティ全員の絆まで昇華する。
絆を作って、お互いを意識して、情報交換や攻略を共有しつつ、勝利を目指す!
こういった「コミュニティ」としての感覚も、大事にしたい視点です。
こうした体験ができるように、しっかりとシステムやゲームエンジンを整えていき、最終的には「プレイヤーと運営の絆」に昇華できるよう、スゴロックスはこれからも取り組んでいきます。
今回は「対戦ゲームと絆」について語ってまいりました。
一方で、この記事で執筆させていただいたことは、あくまで僕たちなりのいち視点だということに、ご留意いただけましたらと思います。
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