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【社長インタビュー vol.1】人やご縁を最も大切にしたい。松林の信念をつくった創業時の大失敗とは?そこから今日までの事業の歩み(代表取締役 松林 大輔・前編)

「DXを通じて社会変革をリードする」をビジョンに、企業や教育機関に対してクラウドツールの導入・活用支援を行なっているストリートスマートが、2019年9月で10周年を迎えました。
それを記念して、代表松林に10年を振り返るインタビューを決行。創業時の大失敗で得た信念や、人々の働き方を本気で変えようとする今の挑戦、そして教育事業まで。想いあふれるストーリー、ぜひご覧ください。

「人やご縁を最も大切にする」ー松林の揺るがない信念をつくったのは、起業時の大失敗だった。

新卒でベンチャー企業に就職し、役員まで登りつめた後、28歳で独立しました。
創業して始めた事業は、歯ブラシやメロンパンの製造・販売でした。今と全然違うのですが(笑)


▲創業時に販売していた「噛む歯ブラシ」と「キャラメルメロンパン」

ベンチャーで結果を出していたため、起業後も上手くいくのではないかと、調子に乗って意気揚々とスタートしたのですが、大赤字で資金はゼロに・・・全然ダメでしたね。

お金もなくなり、どん底に落ちていたのですが、そんな自分を救ってくれたのは、周りにいた「人」でした。先輩経営者たちが、僕を救おうと、ある事業の話を持ってきてくれたのです。それが今行っている「クラウドツールの導入支援事業」でした。Googleが提供している「Google Apps (のちに、G Suite。現:Google Workspace)」を導入したい企業のコンサルティングやサポートをする仕事です。

その頃は、本当にたくさんの人々にお世話になりました。
事業を任せてくださった方はもちろんのこと、経営者として未熟な自分に、経営のいろはのすべてを伝授してくれた方。営業に困っている僕に、お客さんをたくさん紹介してくれた方。お前のところから買うよ、と値段も見ずに発注してくれた方など、挙げたらきりがありません。

驚いたことに、どの方も僕を助けるだけ助けて、お礼は何もいらないと言うんです。ギブだけして、僕には何も求めなかった。そのスタンスが当時の自分にとっては衝撃で「なぜそこまでしてくれるのですか?」と質問したことがあります。すると、間髪入れずに返ってきた答えが

“松林さんと知り合ったのは、お世話になっている方からの紹介だからね”

という言葉。これは忘れられません。紹介だからといって、人をこれほどにまで大切にするスタンスに感動を覚えました。

前職のベンチャー企業では、数字目標を最優先として働いていたんです。役員になり、自分より年上で家庭を持っている社員をリストラしなければならなかったこともありました。会社の成長のために仕方がないことだと割り切っていましたが、この方々との出会いで考え方が180度変わりました。「人」が最も大切で、売上はその後であると。

経済的な成功は幸せの本質ではなく、まず身近なひとを大切にすることで自分も豊かになっていく。これは自分の中で揺るがない信念になっています。

とにかくやるしかなかった。その結果いただいた Googleからの表彰、そして大手企業とのアライアンスも。

その後、任された事業をとにかく一生懸命頑張りました。というか、もう自分にはそれしかなかったんです。その時期、クラウドを取り入れる企業が増えていたので、自分が取り扱っている Google のツールも注目を浴びていました。必死で販売を行った結果、1年で200社に対してセールス実績をつくることができ、Googleから表彰をいただきました(GoogleApps Sales Award)


その後も合わせると、これまで4度の受賞歴があります。そして、国内唯一のGoogle公認トレーナー(G Suite Authorized Trainer)の認定もいただきました。これは世界中で見ても大変少なく、誇りに思っています。

▲Google 社より表彰を受ける松林

その後、大手通信会社が Google と提携するというニュースがあり、巨大ライバルの出現かと思いましたが、販売力のある企業でもツールの導入ノウハウまでは保有していなかったため、そこを弊社が担う形で、その大手通信会社と弊社が提携する運びとなりました。それにより、そのパートナー企業が受注した案件の導入支援は、その多くを弊社が行うという流れが出来上がったんです。

これは、ニッチな領域で誰もやらないような、大変なことをコツコツ積み重ねてきた結果だと考えています。自分たちがITの素人だったからこそ「IT?クラウド?」という、まだ知見の少ないお客さんに、スムーズに導入いただくにはどうしたらいいかを突き詰め、ノウハウ化できていたんです。

また、Googleのツールは通知なしでアップデートされることが多く、画面の構成などが突然変わったりします(大きい変更は告知があります)軽微な修正であったとしても弊社は都度マニュアルを更新してきたので、保有しているナレッジは膨大になっており、競合がいない状態に。だからこそ、大手パートナー企業にも選んでいただくことができたのではないかと思っています。誰もがやらない大変なことを積み重ねると、参入障壁になるということを学びました。

この事業は弊社の主軸となり、現在も、企業がクラウドツールを導入する際のコンサルティングをはじめとした、業務設計、最適な活用手法の提案、研修などを提供しています。

また、クラウドベンダーに対するサポートビジネスも行なっており、販売パートナーやクラウドベンダー向けにマニュアル作成、ヘルプデスク対応、オンラインセールス支援、スペシャリスト育成などのサービスを用意しています。

今回は、これまでなかなか公開してこなかった、創業秘話をお届けしました。後編(あくなき挑戦編)では、働き方を変えるための、一般社団法人の設立や海外展開のストーリー、社内の取り組みなどをご紹介しています。ぜひこちらから続きをご覧ください。

【社長インタビュー】 働き方の次は、学び方。すべては「生き方」をよりよくするための、ストリートスマートの軌跡(代表取締役 松林 大輔・後編) | 株式会社ストリートスマート
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