ショッピングアシストアプリの未来を語る【New Commerce Ventures 代表パートナー 大久保洸平氏】第6回 特別対談企画
2024年11月20日に、弊社STRACTが発表した資金調達を機に、弊社株主との対談記事を複数回にわたって展開してまいります。
今回、New Commerce Ventures(ニューコマースベンチャーズ)代表パートナー 大久保洸平氏と、弊社代表・伊藤との対談を行いました。
目次
大久保氏のご経歴、VCを始めるまでの道のり
ニューコマースベンチャーズの立ち上げとビジョン
コマース領域の最新トレンドと「PLUG」の可能性
大久保氏から見たSTRACTの強み
STRACTの描く未来と、大久保氏の期待
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大久保氏のご経歴、VCを始めるまでの道のり
伊藤:まず、大久保さんのご経歴について教えていただけますか?
大久保氏(以下、大久保):私のキャリアはヤフーショッピングの営業からスタートしました。東日本エリアを担当し、家具や日用品カテゴリーのストアの売上向上に取り組んでいました。その後、ヤフーショッピング内にアドテクを導入するプロジェクトに携わり、現在のリテールメディアの基礎を築いた経験があります。その後、社内異動でYJキャピタル(現Zベンチャーキャピタル)に移り、ベンチャーキャピタル業務を始めました。
伊藤:ベンチャーキャピタルへの社内異動は、元々スタートアップに興味があったからですか?
大久保:いえ、実はVCに行くつもりはなかったんですが、転職活動をしている最中に当時YJキャピタルの社長だった堀さんと話す機会があり、彼からベンチャーキャピタルの仕事について教えてもらったのがきっかけです。話を聞いて、「これは面白そうだな」と思い、社内異動を決意しました。
伊藤:なるほど。では、その頃からコマースがバックグラウンドにあったんですね。YJキャピタル時代は、どのような会社に投資されていたんですか?
大久保:コマース・リテール領域への投資を一貫して行っていました。当時の社長の堀さんからは、「ダウンタウンになれ」と言われました。お笑い芸人のダウンタウンさんって、お仕事を吉本だからお願いするのではなく、「ダウンタウンだから」お願いしたくなるわけじゃないですか。そういう風に、自分たちで仕事を取ってくるように、と教えられました。
VC業界は競争が激しいので、「コマースといえばこの人」と思われるようにしようと考え、SNSでコマースに特化した情報発信をしながら、コマース領域に特化していきました。
ニューコマースベンチャーズの立ち上げとビジョン
伊藤:その後、独立されてニューコマースベンチャーズ以下NCVを立ち上げたわけですね。ファンド設立の背景を教えてください。
大久保:コーポレートベンチャーキャピタル(YJキャピタル)にいたとき、事業会社とスタートアップをつなぐハブとなる存在が必要だと感じたんです。コマース領域に特化したオープンなエコシステムを作ることで、業界全体の成長に貢献できるのではないかと考え、2022年に独立し、ニューコマースベンチャーズを立ち上げました。
伊藤:イベントも多く開催されていますよね。コマース・リテール領域との結びつきが非常に強いと感じます。
大久保:ありがたいことに、直近の「New Commerce Conference」(ニューコマースベンチャーズ主催の領域特化スタートアップカンファレンス)には300人ほどが来場しました。こうした場を通じて、スタートアップと事業会社のコラボレーションを促進したいと考えています。
コマース領域の最新トレンドと「PLUG」の可能性
伊藤:現在、コマース領域で注目しているトレンドはありますか?
大久保:リテールテックの進化には特に注目しています。例えば、店舗スタッフのエンゲージメント向上のためにゲーミフィケーションを活用する動きが海外で増えています。
また、AIエージェントの活用も大きなトレンドの一つです。コマースや予約など、コンバージョンに関わる領域は、AIの影響を大きく受けると確信しています。
伊藤:「PLUG」もAIエージェントとしての側面を持っていますよね。
大久保:まさにそうですね。海外では、「Honey(ハニー)」や「Checkmate(チェックメイト)」のようなクーポン最適化サービスが人気です。
これらのサービスは単なる機能ではなく、ユーザーとのタッチポイントを増やし、データを活用してより価値の高い提案を実現している点が特徴です。
伊藤:私たちはクーポンやキャッシュバックだけでなく、ユーザーのエージェントとして、サービスを横断した最適な提案を目指しています。
大久保:ECでの買い物は、未だに多くの時間と手間がかかります。「PLUG(プラグ)」が信頼できるコンシェルジュのような存在になれば、日本市場におけるユーザー体験は大きく向上すると思います。
伊藤:今後ECだけじゃなく、オフラインとも連携して、決済やインシュアランスなど、ユーザーの消費行動全体に入り込んでいきたいと考えています。オフラインの消費も注目されていますか?
大久保:オフラインの消費データは9割を占めており、やはりここをどう変わっていくかが重要だと考えています。
大久保氏から見たSTRACTの強み
伊藤:STRACTに出資していただいたのは2022年のシードラウンドですが、投資を決めた理由を教えてください。
大久保:「市場とプロダクト」、そして「チーム」の2点が決め手でした。
「市場とプロダクト」ですが、海外の成功事例を知っていて「日本にもこうしたサービスがあれば」と考えていたところに、まさに取り組もうとしている会社があったので、非常にワクワクしました。
また、伊藤さんと話すたびにプロダクトが進化していて、そのスピード感にも魅力を感じました。
伊藤:ありがとうございます。VCの中でも大久保さんとは距離が近く、気軽に話せる関係がありがたいです。
大久保:話すたびにアップデートされているのは、プロダクトだけではなくて、チームもまた然りです。今はさらに仲間を集める力が増している。
伊藤:そうですね。最近、中途で入社してくれるメンバーも増えてきて、彼らが「1周目では実現できなかった夢をここで叶えたい」って言ってくれるのが嬉しい。
単なるECじゃなくて、もっと大きな新しい常識を作ろうとしてるんだなと実感してます。
STRACTの描く未来と、大久保氏の期待
大久保:もう一つ、すごく印象的だったのが「PLUG(プラグ)」のアイコンでもあるロケットの話。
なんでロケット?って思ってたけど、単なる事業じゃなくて未来を見据えたスケール感があり、そのビジョンに共感しています。
伊藤:我々が目指しているのはただのサービスではなく、インフラを作ることなんです。なんでロケットかっていうと、次のインフラとして衛星通信を活用し、そこに事業を展開するというビジョンがあるからです。
大久保:本当に楽しみです。
伊藤:最後に、今後のSTRACTへの期待や応援メッセージをぜひ!
大久保:日本全国の人が知ってるサービスになると思うし、そうなってほしいです。使ってみたら「めちゃくちゃ便利じゃん」ってなるようなサービスを、どんどん作っていってほしい。
まだまだこれからが本番って感じで、非常に楽しみですね!
伊藤:ありがとうございます!やることは山ほどあるので、ここからが本当に楽しみです!
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▼代表伊藤のnote
https://note.com/hkrit0/n/nc1175b2a6039
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