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社会的な障壁によって生まれる特別なニーズを持つ人と、そうではない人の懸け橋になる

スタートラインで働くスタッフの様子を紹介。 

今回は2022年4月入社、【屋内農園型障害者雇用支援サービスIBUKI】にて活躍する笹川さんのお話です!笹川さんは現在までどのようなキャリアを過ごされてきたか、なぜスタートラインに転職したか、今後はどんなことに挑戦していくのか・・・。 

現在まで社会課題に立ち向かってきた様子をご覧ください! 



----------笹川さんのルーツをお聞かせいただきたいのですが、まずは障害の領域に興味を持ったきっかけや背景を教えていただけますか?

幼少期、身体障害1級の祖父と暮らしていたこともあり、”自分とは違う容姿や感覚を持っている”人が身近にいる生活があたりまえでした。しかし、小学生の時に友人から「お前のおじいちゃんって歩けないんだね~」などと言われることがありました。


----------小学生ということは、きっと悪気はないんですよね。

そうなんです。おそらく悪気はない。ただその時に、自分が見ている社会と、周囲の方が見ている社会には違いがあって、自分のあたりまえが社会のあたりまえではないんだと感じました。その頃から、障害という領域に関心を持つようになりました。


----------なるほど。スタートラインに入社するまでにはどのようなキャリアを過ごされてきたのですか?

中学生の時に少し年が離れた妹が生まれたこともあり、児童の領域に興味を持ちました。大学は保育を専攻し、在学中に障害児の家庭教師や放課後等デイサービスのアルバイト、児童発達支援センター(障害児の保育園)での実習など経験したのですが、その過程で1つ気づきを得ました。

それは、【幼少期からアプローチすることの重要性】です。障害のある人が社会に適応していくためには、生まれてからから大人になるまでの体験や学習の蓄積が非常に重要であり、その基礎がどのように固められたが大人になってからの社会適応力に大きく影響する。そのように考えていたため、まずは児童発達支援センターで自分のキャリアを形成していこうと決意した大学4年の春でした。

その当時は児童発達支援事業が全然活発ではなくて、就職先がほとんどない状態でした。一瞬どうしようかな~・・・と考えたのですが、無い物は仕方ないので、自分で作っちゃおうと決めました。



----------・・・ちょっと待ってください、”作っちゃおう”とはどういう事でしょうか?

当時アルバイトをしていた放課後等デイサービスの社長が、「笹川さんの想いを組んで、作りましょう。僕もやりたいと思っていました」と言ってくださって、正式に社員として入り児童発達支援事業の新規参入と立ち上げをすることになりました。


----------当時からエネルギッシュだったんですね。

“I have a dream” 実現のために自身の視野を広げようと海外留学することを決めていました。

障害を取り巻く世界を変えるには、自分自身にまだまだ足りない要素があると感じていました。


------------それは、働き始めてから感じていたのですか?

高校の時からグローバルな人間になろうと決めていました。本気だったので。今も本気なんで!自分の視野をもっと広くしないといけないな、あまりにもちっぽけだなと思って。それで海外に行こうと決めていました。なので、当時の社長には「2年間で辞めます」と言っていました。


------------それで社長はOKと言ってくれたのですか?

「2年で結果を出します」と言い切りました。それで、その思いを買いますと言ってくれました。


----------結果を出すというのは、どんなことをイメージしていたのですか?

集客や運営プログラムなどのスキームを作る、パートさんなどのスタッフの教育と定着を実現して、3年目以降に自分がいなくても継続できる体制作りです。


----------当時から強気だったんですね。それを実現して、海外へ渡るのですね。

約束通り2年間勤め上げて、退職してから1年半程度、語学の勉強や24h保育の託児所で時短勤務をしながら留学の準備をしていました。



その後、まずはフィリピンに4カ月程度滞在しの語学の勉強とアメリカへのオペア留学※のマッチング(就活)を通じて、カリフォルニア州オレンジ郡のアーバインでの留学をスタートさせました。

※現地家庭にホームステイをしながら、学校に通ったり、子どもの面倒を見てお給料をもらいながら海外で暮らす制度。



----------そこではどのような時間を過ごされましたか?

2年半、とにかくホームステイ先3名の子供の保育に尽くしました。 コロナ禍という事もあり外出機会も少なく、ホストファミリーとの世界が広がる一方で少し息苦しさも感じたのですが、目の前の子供を裏切りたくなかったのでやり切ろうと取り組みました。そしたら、オペアの全米選手権でファイナリストになりました。




----------さらっとお話されましたが、それってすごいことですよね?

私自身は選手権に興味はなくて、ただただ子供たちに尽くしたのですが、その様子を見た親が選手権に知らぬ間に推薦していて、地域の選考会からあれよあれよと全米ファイナリスト7名まで行っていました。


----------帰国の際、ホストファミリーにはかなり惜しまれてたでしょうね~。留学を通じてどのような知見が広がりましたか?

ホストキッズの学校の様子や、障害のある日本人のコミュニティに参加させてもらって、アメリカの制度と日本の制度の違いや当事者の声を聴き、日本の良さと海外の差に関する生の声を聴くことができました。

ただただ目の前の命が愛しいという事に気づき、得たものを日本で体現する

留学での様々な体験を通じて、なぜ自分は障害に固執しているんだろうと見つめ直す機会があったのですが、そこでどうやら「目の前の命が愛おしい」という事に気づきました。


----------笹川さんの社内プロフィールに記載されている言葉ですね。

ありがたいことに、現地に残って自分がやりたいことをすべてバックアップするよと言ってくれたのですが、私は【日本でやることに意味がある(日本が変わればいい)】と考えていました。

帰国後は前職に復帰する約束をしていましたので、留学時よりも大きくなっていた前職へ再度入社しました。


自身がまだ知らない、障害者の一般就労の領域に挑戦する

----------やっとスタートラインに入社する背景にたどり着きつつありそうです。帰国されてから前職を経て、なぜスタートラインへの入社を決めたのでしょうか?

より速いスピード感で、成長できる環境を望んでいました。前職は拡大期を終えてある程度事業が落ち着いていたため、なにか新しいことを学ぶよりも、自身が経験した物をアウトプットする機会の方が多かったです。一方で、まだまだ自分自身が学ばなければならないことや知らないことがあると考えていて、障害者の一般就労の領域にチャレンジしようと決意しました。アメリカでも農福連携の取り組みが行われていることは知っていて、日本でもスタートラインという会社が取り組んでいることを発見し入社しました。


----------そうして2022年4月に、スタートラインへ入社されたのですね。入社してからはどのように自身の仕事を拡張して来ましたか?

立ち上げから1年ほど経過していたIBUKI KAWAGUCHI FARMに配属となり、企業向け障害者雇用支援に関するインプットからスタートしました。また、立ち上げから間もない拠点ということもあり、拠点運営をより強固に安定させていくためのスキーム作りにも取り組みました。

IBUKIでは各クライアントのFARMにクライアントの管理者が常駐されていて、私たちは管理者が障害者のマネジメントを円滑に遂行するための伴走サポートを行います。そのため、各管理者がそれぞれ直面している課題に対して対応する力が求められます。そのプロセスの中では、各クライアントと管理者に対して「課題に対するアプローチのゴールをどこに設定するか」、それぞれの状況に対して仮説を立て検証していくがとても重要です。


----------笹川さんの考えや取り組みを支えるチーム力も非常に重要だと思いますが、そのあたりはいかがですか?

KAWAGUCHI FARMの責任者である四戸さんと、【組織を良くしたい】という共通のビジョンと熱意を共有しながらトライ&エラーを繰り返しています。守りに入ってはダメ。とにかくトライをすることが大事だと考えています。彼女のような存在が近くにいるからこそ、様々な困難があっても現在まで取り組み続けられていると実感しています。本当に、彼女は私のビジネス・バディ 。


少しでも多くの人が、自分の居場所を見つけることができる社会を実現する

----------ビジョンや熱意が共有できる同僚がいることは幸せなことですよね。スタートラインでも笹川節を発揮されていますが、今後はどのようなことに取り組もうと考えていますか?

スタートラインでは、もっと組織全体を強く大きくしたいと考えています。事業を通じて体現しようとしていることは社会にとって価値のある事だと思っています。それを実現するための力、例えば、クライアントが直面している課題の分析と、それに対応するスキルを強化していくためのサポーター育成や、その育成スキームの構造化などです。1拠点で経験したことをさらに広げていきたいと考えています。

障害を取り巻く環境を変えていくというビジョンは変わりません。社会の障壁に困っている人、それを知らない人(非当事者)の懸け橋になること。1人でも多くの人が自分を否定する必要が無い。少しでも多く、小さくても良いから自分の居場所を見つけて【自分らしく生きられる社会】を実現したいと考えています。


----------超大作になりましたが、笹川さんを形成する一面を垣間見ることができました。


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