ソラでは作家活動や副業を支援する制度があります。こちらでは、その制度や風土を活用して、ソラで働きながら作家活動をしているスタッフを紹介いたします。
シリーズ2回目に登場するのは2018年入社の戸川木蘭(とがわもくらん)さん。現在デザイナーチームで活躍しながらも作家活動を継続しています。彼女のこれまでの活動の様子を聞いてみましょう。
戸川木蘭(とがわもくらん):デザイナーチーム デザイナー
戸川さんはソラには新卒で入社されてますよね。学生時代にどんなことをやってきたか教えてもらえますか?
出身は武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の金工専攻です。大学に入るまでに少し浪人時代があって、その時は予備校でデザインと立体造形の勉強をしていました。大学では彫金を学んでジュエリーやオブジェ、描画の表現を学んでいました。ずっと美術にかかわることをやってきましたね。
ずっとデザインや立体造形を学んでこられていて、ソラを知ったきっかけは何だったんでしょう?
申し訳ないのですが、大学の先輩がソラに入社したというのを聞いて知ったのが初めてです。(笑)その後、3年生の夏に学内でインターンシップの広告を見たのがきっかけで、先輩が行った会社だから自分も行ってみたいな。という感じのノリでインターンシップに応募しました。浪人時代が結構長かったので普通の就職は難しいと感じていたこともあり、焦りもあったんだと思います。先輩も同じような境遇だったので、その先輩が受かった会社だというのもインターンシップ参加の後押しになったと思います。
インターンシップに参加されてみてどうでしたか?
初日は説明とかWSが少しあってパンフをもらって帰宅したんじゃないかな。その日に父親と食事に行った時に、こんな会社に行ったんだよ。という話をしたのを覚えています。恥ずかしい話ですが、1からオーダーメイドで指輪が作れるなんて全く知らなかったので、この会社はこんなすごいことができるんだ!という感じで、とてもワクワクしたのを覚えています。インターンでは実際模擬接客を受けさせてもらって、その場でデッサンを描いてくださって、とても嬉しかったですね。
そこから入社まではどんな感じでしたか?
応募します!という感じではなく、インターンをやっている最中に声がかかって、せっかく声をかけてくれているので行きます。という感じでインターンの一部が面接みたいな感じだったように思います。で、最終面接前に初めて「履歴書出してね」と言われて。(笑)でもだから入社できたわけではないですよ。先ほどもお話ししたインターン中に受けさせてもらった模擬接客のように、自分もお客様のお話しを聞いて、その人の好きなものやアイデンティティを自分なりに表現、デザインしたいと強く思ったから入社を決めました。
やはり何かを表現するということにこだわりがありそうですね。今はソラでデザイナーのお仕事をしていますが具体的にはどんなことをやっていますか?
簡単に言うと、お客様のお話を聞いてその人の今までと未来から考えた指針やアイデンティティにつながるような要素を基に指輪のデザインに落とし込むお仕事です。私が模擬接客でやってもらったことをもっと広げてお客様からお話を聞かせていただき、自分なりにイメージを膨らませてご提案をしています。
戸川さんは描画の活動が多いようですが、デザイナーのお仕事ともつながるところがありそうですね。作家活動について詳しく教えてください。
自分の活動では、画を描いたり、金属で作品を作って展示をしています。最近は画を描くことの方が多いですね。線で表現をすることがすごく好きで、自分の中で芯が通った線の美しさというものがあるんです。
モチーフは植物が多いのですが、最近は一番きれいな咲き乱れている状態ではなく、枯れ行く様子をすることが好きです。枯れている花や植物は綺麗とは言い難いと思いますが、新しくラインに落とし込んで表現することで、盛りの時期とは違った時間やその物が本来持っている美が表現できると感じています。
ソラの行動指針の一つに「常に、多様な視点から観察し、発想する」というものがありますが、まさにそれに通じるものがあると思います。
実際仕事をしながら作家活動するのは大変ではないですか?
そうですね。仕事を早く終わらせて自分の制作時間を作るのが作家活動では一番大変です。定時に仕事を終わらせて、帰ってご飯食べて2時間画を描くぞ!と決めてもなかなか仕事終わりではできなくて、休みの日にまとめてやってしまったりして、リズムを律して続けることはとても難しいです。でも、展示をやると決めたらやらないといけないので、プレッシャーと常に向き合っています。
常にプレッシャーがあるのは精神的に大変そう!それでもやるのはなぜですか?
自分の作品を会場に全部展示し終えた時に、アドレナリンがブワっと出る感覚がすごく好きなんです。そうなると、別に誰にも見てもらわなくてもいいや。ってぐらいに思えてしまう。展示を終えて、「できたー!!」っていう瞬間が本当に快感!自分自身を追い込んでやっとできた!という気持ちよさを無意識に求めているのかもしれないですね。実際描いているときもプレッシャーとは言いましたけど楽しいですし。
その時の解き放たれた感じが表情と言葉ですごく伝わってきます。中でも大変だったことってありますか?
入社して2年目の時の展示がすごく大変でしたね。新人でもないから求められる仕事も以前とは違ってきていましたし、1人暮らしも始めたばかりで、とにかくやり方を考えないと!と必死でした。
デザイナーチームの中でそれまではなんとなくでやってたものをどうしたら早く終わらせられるか逆算して考えていましたね。それをひとりでやり始めたので最初はチーム内でヒンシュクを買っていたかもしれません。(笑)でも今はそれが当たり前になっていたりもするので、やって良かったと思ってますよ。自分一人の為ではなく、チームのスタッフの為でもあると信じてやってましたからきつくはなかったです。
仕事と作家活動を両立することで双方プラスになっていることはありますか?
もちろんあります。作品作りはスケジュールを立てることが必要です。大学時代は提出期限ギリギリで気合で何とか乗り切るって感じだったんですよ。でも、仕事でタスク管理をすることを覚えて思考の変化がありました。今ではスケジュールを立てて行動することを心がけています。そのおかげで作家活動も無理なく継続することができています。作家活動からは、接客の中でデザインする時に、こうしたら美しくなるという一本通った軸ができたので、それがより良い提案に繋がっていると感じます。
ソラが活動を応援してくれているから双方に良い影響が出ていると思いますよ!
ありがとうございました。では最後に興味を持ってくださった未来のメンバーにメッセージをお願いします。
ソラはブライダル商品を取り扱っているので、未来への希望をもっていらっしゃる方がたくさんご来店されます。そういう方々と直接コミュニケーションを取ることができるので、双方幸せの受け渡しができ、自分が何かを表現することで人の気持ちをポジティブにできる。そんな素敵なお仕事です。
人の気持ちを表現することで、その人の幸せに少しでも近づけてあげられるような仕事がしたい!と思ってくださる方と一緒にお仕事ができると嬉しいです。